懐石料理作法教室

 2006年7月29日、女子栄養大学松柏軒で毎年行われる「茶懐石料理と作法」に48茶道部で繰り出しました。

折敷と懐石

 今回の参加メンバーは、遠路はるばる出てきてくれた榎本さん、忙しい中、時間をやり繰りして来てくれた田熊久実さん、懐石料理ということで、ビシッとおしゃれにキメてきてくれた広瀬くん、実は3度目の室賀とベテラン栗山くん。
当日は蒸し暑く食欲も減退ぎみな日ではありましたが、おいしい懐石料理をいただく会!というお題につられ、期待に胸躍らせて一同お腹を空かせ挑みました。
女子栄養大の校舎は昔のままのようで、教室の廊下を「松柏軒」がある場所まで歩いて行くと
懐かしい〜机とイスだ〜と和みムード、着席して程なく講師の城戸我夜子先生が席につくと、初めてのみんなは、ちょっと緊張ぎみ?

【右写真】最初に出てきます、折敷という四角盆に載せた、飯椀(左)と汁椀(右)と向付(椀の向こう側)
なお盃は、本来は後ほど出てきます

 城戸先生によりますと、懐石料理というのは禅の修業をする僧が空腹と寒さに耐えられるように、温めた石を懐に入れ、一時をしのいだということから一時しのぎのお食事をいう意味であり、お茶事の中で簡素で心こもる食事とお茶を頂くための料理、季節感やその時の旬のものを使い、食べられない花や葉などで飾り立てない、熱いものは熱く冷たいものは冷たいうちにと心がけてお出しするもの。ということで、街中に横行する店の懐石料理と銘打つものに一言あり。とのことでした。

煮物椀

今回の趣向は【正午の懐石】で、献立は以下のとおりです。
  ■向附・・鮑酒蒸し 平目のそぎ作り 青とさかのり 茗荷 わさび
  (殻ごと1〜2時間も蒸して、あのように軟らかい鮑!に感動です)
 ■・・合わせ味噌仕立て 石川芋 菊菜 水辛子
  (八丁味噌と西京味噌と桜味噌←これがどんな味噌なのか?3種のブレンド率が知りたい)
 ■煮物椀・・鱧 松茸 じゅん菜 オクラ 柚子
  (夏の京都を思い出します!ふっくらと肉厚の鱧、松茸の芳しい香り、じゅん菜の食感贅沢な逸品でした)


【左写真】懐石料理のメインディッシュとなります煮物椀です
焼物
 ■焼物・・賀茂茄子田楽 海老 ささ身 伏見唐辛子 田楽味噌
  (彩りも綺麗で和風グラタンのようなボリューム感)
 ■強肴・・蛸やわらか煮 南瓜揚煮 白ダツ含め煮 管牛蒡 千石豆 
  (ひとつひとつ繊細な味の違いがある手間のかかった煮物)

【右写真】魚の場合が多いですが、今回は茄子の焼物です
貝寄せの強肴
 ■強肴・・貝寄せ三杯酢あえ とり貝 赤貝 北寄貝 帆立貝 青柳 胡瓜 独活 糸三つ葉 水前寺のり 防風 生姜
  (豪華な貝づくし、野菜不足を補う目的なのだが、マイルドな三杯酢はぜひ覚えたい)
 ■箸洗・・松の実 梅仕立て
  (口直しの一品でもちゃんと手がかかっている)


【左写真】貝寄せの強肴です。他の料理もそうですが、綺麗に盛ってあったところが撮れず・・
八寸
 ■八寸・・蛤薄衣揚げ 鮭の燻製砧巻 銀杏塩煎り
  (このおつまみでもっとあのオイシイお酒(美の川)をいただきたかった〜超でかい蛤の殻はおみやげ)
 ■湯桶
  (注ぐのに苦労しました!)
 ■香の物・・沢庵 晩菊 西瓜奈良漬
 ■主菓子・・桔梗(三はし堂)
  (先生絶賛の人形町のお菓子屋さん)
 ■お薄


【右写真】八寸四方の器に、二種または三種の海の物と山の物の料理を入れまして、八寸と呼びます

 美味しいお料理をいただきながら、今まで知らなかったお箸の上げ下げや食器の扱い、これら実際にお茶事に招かれた時でなくとも、日常生活で応用すればとても所作の美しい人になれるのでは?
そして、日本人として自国の誇れる文化を継承していくためにも、今回の懐石作法教室は大変勉強になりました。

いつか、ここまで本格的でなくとも、自分たちで一通り作って食べる会もできたらいいな、と考えています。

おまけ・・懐石料理作法教室の様子です




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