牛島君 牛島達治君の作品「水の時計」(01.03.12)

水の時計
まずは、左の写真をご覧ください。
テレビ朝日BS放送局「:BSコロンブス」の外壁に取り付けられた巨大な構造物。数字が書かれた大きなリングの直径は8メートルあります。リングの中には水が入った大小4つの四角いパネルと、ときおり反転して水を上から下へ流すポンプが見えます。リングの右側にはカラフルな歯車と振子があります
立ち止まってしばらく観察しているとその動きは規則的。
そうです。これこそ、牛島君の新作<水の時計>なのです。

さて、この時計はいったい何時を示しているのでしょう。写真ではあまり鮮明ではありませんが、大きなリングの右側の黄色い指標が、8時と9時の中間を指していますので、8時30分。
それから、4つの四角いパネルには一番大きなパネルと二番目に大きなパネルに水が入っています。パネルは水が入っていることで、小さいものからそれぞれ1分、2分、4分、8分を表しています。写真のパネルには4分と8分に水が入っていますので4分+8分=12分。
8時30分を12分過ぎた現在時刻は8時42分。どうです、お解かりになりましたか?

水の時計 大きなリングは15分毎に半時計回りに動き、一日(24時間)で一回転します。
四角いパネルは水が有るか無いかの2進法、4桁(4つ)で0分から15分を示しているのです。

作者、牛島君のコメントをお読みください。

たとえば、歩いていてつい水たまりに踏みこんでしまった時、この中に水の分子があり、宇宙があり、時間があるのだという事をなにげなく感じたりする。
水は、他の物質とは逆に、液体から個体(氷)になると比重が小さくなる。であるから氷は、水面を漂い、海をすべて凍り尽くすことなく、生命をはぐくんできた。こんな事も思い出したりする。こんな水であれば、人類史以前からの歴史も、これからの未来も、すべてを知っていたとしても何の不思議も無い。
この建物(デジタル放送局)の顔にあたる部分に存在する事になる時計のデザインを考えた時、真っ先に浮かんだのが上に書いたような、水に対する記憶でした。そして、水の持つイメージと、デジタルの基本的な概念を視覚的に表現する事との融合によって新たな物語を創ろうということで考え出したのが<水の時計>です。
設計・監修 牛島達治

昨年11月に完成したこの<水の時計>は牛島君の自然への憧れを抱きながら、今日も時を刻んでいます。
同窓生の皆様、是非その目でご鑑賞ください。
原宿竹下通りからすぐ、明治通りに面しています。
テレビ朝日BS放送局「:BSコロンブス」 渋谷区神宮前1−3−10
案内図は こちら
これだけの大作ですからきっとご苦労も多かったはずです。牛島君へエールのメールを送りましょう。

おまけのページ プレゼント付き!
同窓生からの便りに戻る