アメリカからのレポート(第2回)

秋から冬の生活

雪が積もった我が家の前庭  皆さんお元気ですか。 今回は秋から冬にかけての生活についてお知らせいたします。<雪が積もった我が家の前庭1→>

 引っ越してきたときにガレージの中に大きな熊手が2本あって,「これでお金をかいたら、どんなにたくさんお金を集められるだろう」と思うほどでした。 この最初の体験で、はじめて大きな熊手が必要な事がわかりました。 かき集めるそばからどんどん落ちてくるし,風邪が吹くと飛び回ってしまうし。 最初は寒くてコートを着込んで作業するのですが,途中1枚,また1枚と脱いで,最後には半袖になってしまうほどです。 掃き方も,ほうきを掃くように使っていられず,畑を鍬で耕すようにひき集めます。 翌日から1週間ほど筋肉痛で大変でした。 湿布薬や「ヨコヨコ」などが役に立ったこと! 皆さん,こちらにいらっしゃる予定のある方はお土産に,湿布薬やホカロンをご用意ください。 よろしく。
 一度はトライしたのだから,「まあいいっか」ということで,その後は芝生をかりに来る人に頼んでこの落ち葉作業をしてもらう事にしました。

 30日のハロウィーンの前後にはあちこちで集まりがありました。 このハロウィーンや11月の感謝祭,12月のクリスマスなどについてはまた次回にご報告いたします。

すっかりと葉が落ちてしまうと,夏の時とは様子がまったく異なって,車を運転していてもあまり目印になる建物もないのでよく道を間違えそうになってしまいました。 夜になると,大きな通り意外にはほとんど街燈がないので,真っ暗な中,家の中が丸見えになっています。 住んでいる人もあまり気にしないようです。

雪が積もった我が家の前庭2 <←雪が積もった我が家の前庭2>
 12月にはいるとたくさんに家や庭の木々がライトアップされてとてもきれいでした。 それでもこのWESTPORTの町はユダヤ人が多くすんでいるという事で(ユダヤ人はクリスマスを祝いませんので),他の町に比べると少ないそうです。 寒い点を除けば,夜の運転は美しいライトが見えるので,結構楽いものです。 が,本当に寒いです。 ここは北海道と同じ緯度だそうですが,スキー以外にあまり寒い地方で過ごした事がない私達は,この寒さに絶えられるか不安でした。 今でも、これからまだまだ寒さが続くかと思うと不安ですが・・・ 
 お恥ずかしい話,いつもタイツにくるぶしまでのスパッツ,そしてズボンをはき,靴下も2枚重ねて着ています。 室内はどこも暖房が完備されていて暖かいので,(中には半袖や恐ろしい事にノースリーブに短パンを履いている人もいます)過ごしやすいのですが,外に出ると体がびりびりしびれてくるほどです。 自然に涙と鼻水が出てきます。 私は下の子が幼稚園生ですので,スクールバスの停留場まで送り迎えをしなくてはなりません。 いそいで,中がもこもこしているブーツとながーーいジャケットを買いました。

シカゴに友達がいるのですが,シカゴはもっと寒く,電線にはったツララで,毎年けがをする人が出るとか。 歩く時には足元と空に注意して歩くそうです。

 雪も何度も降っています。 雪質はさらさらしていて,気持ちが良いくらいです。 でもこの寒さの中で,雪を喜ぶのは犬と子供くらいでしょう。 毎日幼稚園にはブーツを履き,リュックにはスキーパンツをいれて出かけます。 休み時間に雪遊びをするようです。 車で1時間〜2時間ぐらいのところにはスキー場もあるようなのですが,ここより寒いと思うとあまり行く気になれません。

でも雪が降ると除雪車がすぐに出動して,道を整備してくれます。 ところが車のタイヤは特にチェーンをつけたりスノータイヤにかえる事がなく(多少溝が深いかなあと思う程度で,オールシーズン用だといっています)皆平気で運転しています。 さすがに雪が降っている時や凍っているところなどはゆっくりですが。 主人も私も雪や氷の中にタイヤが入って身動きが出来ず,JAFのようなところに助けを求めた事がありましたが,クレーン車で来たその人は慣れたもので,何度もハンドルを回したりしながら,車を出してくれました。 こんな時にはバックをするのだそうです。 ひ弱な私もこちらに来てから,大雨の台風や大雪の嵐の中の運転で,すっかりたくましくなりました。 とにかく車社会ですので,車がないと何も出来ません。
クリスマスツリーと高校1年生のまりこさん

<クリスマスツリーと高校1年生のまりこさん→>
 さて,寒い話から元に戻ります。 クリスマスの休暇は皆で「メリークリスマス!」というのかと思ったら,やはりユダヤ人初め色々な人種の,色々な宗教があるということで,こちらでは「ハッピーホリデー!」といって祝います。 我が家でも奮発して(日本の我が家で飾れるかなと思うほどの大きさ)大きなクリスマスツリーを買って,飾り付けをしました。 が、飾ったのはいいのですが,しまうのが面倒くさく、まだしまっていません。 飾りつけだけしまい,ツリーはそのままだしっぱなしにして,季節ごとに飾り付けをかえていこうかと思っています。

 31日の夜には花火の打ち上げも見に行きましたが,寒くて寒くて(あっ!また寒い話になってしまった)。 でも,やっぱり花火は暑い夏にかぎる!!

 お正月には,玄関の扉に松飾を作って(松の枝を拾ってきて,白い半紙を切って)お正月を祝いました。 冬は外で遊ぶ事が出来ないので,週末はお客さんを招待したり,招待されたり。 日本の料理は彩りもきれいだし,ヘルシーでとても好評です(もちろん味もばっちり)。

 アメリカに来て驚いたのは,どこの町にも1つは日本食レストランがあり,どこも人気でとても込んでいます。 皆お箸がとても上手で,私の下の子はまだ箸がうまく使えませんが,先日幼稚園で,他の子供のお父さんにお箸の使い方を教わってきました(私をさしおいて,何故白人がお箸の使い方を子供達に教えるのかと思いましたが)。 大きなスーパーには必ずお寿司コーナーがあり,アジア系の人が握っています。 握る姿はやはり白人では合わないようです。 私達もたまに,栄養補給と精神安定のために日本食レストランに行っています。

 あんなこんなで,私達がこちらに来てやっと6ヶ月が過ぎました。 まだまだ英語では苦労しています。 年のせいか,単語を覚えるそばから忘れていきます。 もう少し若い時に来れたら体力的にもずいぶんとラクだったようにと思います。


さてさて,皆さんは21世紀をどのようにお過ごしでしょうか。 遅くなりましたが,今年1年(いや,もっと)皆様にとって良い年になりますように,厳寒の地よりお祈りいたしております。

  2001年2月    丸田ゆかり


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