登場人物(注意:さくらと一郎は実在の人物ではありません)
さくら----目黒区緑が丘出身。11中を卒業後、何をしていたかはよく判らないが、ステキなだんな様と巡り合い、カワイイ二人の子供達に囲まれて幸せな日々をおくる。
一郎----目黒区自由が丘出身。11中を卒業後、自分を磨くため職を転々とし、22歳からは遠洋マグロ漁船の乗組員として世界の海でマグロを追う。生活のほとんどを船の上で過ごすこと15年。その後、手にした資金を元手に事業を起こし、今は目黒に住む。
物語(注意:さくらと一郎はフィクションですが、同窓生との話はノンフィクションです)
一郎の会社執務室
出社前にスポーツクラブのプールで一泳ぎした一郎は業界紙に目を通していた。
<マグロ・カツオの無秩序な漁獲に重大な懸念>
マグロの資源保護を目的に、国際的な資源管理委員会に加盟している国の船は、委員会の取り決めに従った漁を行なっている。
しかし、これを逃れようと形だけ非加盟国に船籍を置く「便宜置籍漁船」が西大西洋に出没。
無秩序に獲られたマグロの輸出先は世界最大市場の日本である。
「くそ!ヤハリ出てるのか!」「違反漁船はスクラップだ!」
一郎はくやしそうに一人吐いた。
一郎の携帯電話が鳴った
さくら「もしもし、一郎さん?さくらです」
一郎「やぁ、さくらさん。お久しぶりです」
さくら「今年の夏はとても暑かったわね。どう、元気?」
一郎「あぁ、元気にしているよ。どうだいマグロでも食べに行くかい?」
さくら「・・・あのね、一郎さん、プールに遊びに行きませんか?」
一郎「プール?いいけど、もう夏も終わったのにかい?」
さくら「一年中泳げるところがあるのよ」
一郎「どこだいそりゃ?」
さくら「このあいだ同窓会があったでしょ。一郎さん来なかったけど。そのときにね、C組の小室君とお話できたの。彼、東京サマーランドの東京営業所長ですって。それで、一郎さんと二人でどうぞって、招待券を送ってくれたのよ」
一郎「東京サマーランド・・・。行ったことがないなぁ。うん、よし行こう!」
そんなわけで二人は次の休日にドライブ。常夏の楽園東京サマーランドへ。中央道八王子インターからほどなく到着。
一郎「中は暖かいね〜」
小室「入園してすぐのこのエリアは全天候型の『アドベンチャードーム』 冬でも水着で楽しめるよ。波が出る大きな「コバルトビーチ」。頭上の大樽から600リットルの水が溢れ落ちる「ロックビーチ」。小さなこども達に人気の「ココナッツビーチ」の三つのビーチとスライダーもあるよ」
さくら「うわ〜すごい!早く着替えましょうよ。小室君も一緒に!」
小室「私は仕事中だから無理だよ。このあとすぐに新宿の営業所に戻らなくちゃ」
さくら「ア!ごめんなさい!お仕事忙しいのに無理に会っていただいたのよね」
一郎「休みはいつなの?」
小室「基本的には土日は休みだけど、営業所で扱った団体さんが入園する日はここに来ているよ。それから幹事さんとの打ち合わせは休日が多いからなかなか休めないかな」
さくら「あら〜。奥さまかわいそう・・・って小室君、結婚してたっけ?」
小室「してるよ」
さくら「お子さんはいるの?」
小室「高2の娘がいるよ」
さくら「まぁ!大きなお子さんがいるのね。結婚は早かったの?」
小室「結婚は28歳だね」
さくら「計算合う?」
小室「合うよ。リアルタイム。・・・ま、そんなことよりも、今日は楽しんでいってよ。・・・さて・・・この建物の中には、・・・」
施設の案内を続けようとするとする小室君
さくら「計算合う?」
小室「合うって・・・地下には更衣室と打たせ湯、ジャグジー、雷鳴とスコールの演出が楽しめる「湯遊大洞窟」があるからさ。それから上の階は大型バスで来たお客様が団体で休める部屋や各種催し物に使ってもらえる大小の貸室になっていて、最大は1,800名収容のホールがあるよ。」
さくら「ジャグジーいいね!入りたい!」
このあと、小室君の案内で、屋外に広がる冒険体験ウォーターゾーン『アドベンチャーラグーン』へ
小室「この『アドベンチャーラグーン』には浮き輪で回遊する「コニファークリーク」。二人乗りゴムボートで滑り降りる「スネイクスライド」。煙突や窓から突然水が噴き出す「バッシャハウス」。肌寒い日にはお勧めの温浴の「スプリングハウス」。他にも浮島、噴水、滝、間欠泉、飛び込みエリア、絶叫のフリーフォールスライドなどなど、水遊びを満喫できるゾーンなんだ」
一郎「この水の量はすごいねぇ」
小室「ここで使っている水は水道水ではなく地下水なんだ。汲み上げて浄化するしっかりした設備をもってる。東京都が渇水でもここの水は大丈夫」
さくら「屋内もいいけど夏はやっぱり屋外がいいわね。私、あの浮き輪でプカプカしたい」
一郎「うん、あとでね。私は「スネイクスライド」がいいな」
さくら「うん、あとでね。今日は少し寒いから露天風呂感覚の「スプリングハウス」もいいわね」
一郎「うん、あとでね。」
小室「お二人、仲がいいね」
さくら&一郎「うん、まあね」
『アドベンチャーラグーン』からは屋外遊園地の『スリルマウンテン』が見える。
・宙づりコースター「はやぶさ」
・地上40mからの垂直落下「フリーフォール」
・ループ&スクリューの竜巻コースター 「トルネード」
など9種の絶叫マシン。
ゆったりくつろぎ系がお好みなら、
・大自然のパノラマ観覧車「スターホール」
・ファミリーライドの定番「メリーゴーランド」
・エレガントなオリジナルカップの「コーヒーカップ」
など6種の乗り物がある。
さくら「ドーム内のプール、屋外のたくさんのプールと水遊び、それにこの遊園地、もうとても一日では遊びきれないわね」
小室「そう、だからリピーターになってくれるお客様も多いね。ゆっくりしたいお客様のために食事つきの宿泊ロッジもあるよ」
一郎「いや〜驚いたなぁ。サマーランドがこんなに大きな施設だとは思わなかったな」
小室「ここからは見えないけれど少し奥にキャンプ施設、バーベキューガーデン、テニスコート、ゴルフ練習場。手前にはボウリング場もあったでしょ」
さくら「今度、泊まりで来たい!バーベキューもいいなぁ。そうそう『東京セサミプレイス』もここよね?」
小室「セサミのキャラクターに会えるのは日本でここだけですよ」
さくら「ウワーいいな〜。次の同窓会はここにしない?」
小室&一郎「いいね〜 ってマジ?」
一郎「今年は猛暑だったけど施設利用は増えたかい?」
小室「お陰さまで去年を2割くらい上回ることができたよ」
「屋外の『アドベンチャーラグーン』を少しずつ計画的に造り上げて、他にはない冒険体験型のプールができたんだ。他とは違うプールレジャー施設になってお客さんに喜んでもらっている」
さくら「うん、たしかにこんなプールは他にはないわ。冒険心をくすぐられて楽しいと思う」
小室「他と違うといえば、流れるプールの大きな浮き輪やプールサイドのデッキチェアは無料なんですよ」
一郎「あ、そうなの。中に入ってまたお金がかかるのって多いけど、無料はいいねぇ」
「目の前に工事中のインターがあったけど、あれはいつ繋がるの?」
小室「来年には圏央道が、あきるのインターまで開通する予定なんだ。開通すれば関越道、東北道方面からのアクセスはぐっと便利になるよ」
第十四話に続く・・(はず)
シリーズ<さくらと一郎の「遊びに行こう!」>では、さくらさんと一郎さんが皆様をお訪ねします。どうぞよろしく。
さくら役は芹沢啓子(A組)・一郎役は梶誠一郎(A組)でした。