エッグアートとは
エッグアートとは、本物の卵の殻(エッグシェル)に装飾を施すクラフトです。
エッグシェルは小さいものは"うずら"から、大きいものは"オストリッチ"(ダチョウ)まで使用し、カットしたシェルに各種の装飾を施し、宝石箱、オルゴール、時計、オーナメント、アクセサリー等を制作します。
エッグシェルというデリケートな素材を使うため、注意深い作業と根気を必要としますが、その作品の華やかさは他のクラフトにない魅力です。

エッグアートの歴史
卵に装飾をするという習慣は古代から存在していたと言われ、その方法は祭事などを通して伝えられました。
特にキリスト教のイースター(復活祭)では、卵の殻に色を塗ったものが交換されたり、欧米を中心にこのような習慣が様々な形で広がっています。
16世紀以降のヨーロッパにおいて、エッグシェルの装飾が更に発展しましたが、その中でも特に有名なのは、ロシアのカール・ファベルジェ(Peter Carl Faberge, 1846-1920)による「インペリアル・エッグス」です。
ファベルジェによってロシアの皇族のために作られたエッグは、金、銀、プラチナ、各種宝石、エナメル等が使用されています。
ファベルジェの作品を最高峰として、その間に装飾の方法も変化し、卵の殻の他に、卵形の木・金属・ガラス・磁器等にも装飾され、様々なクラフトや装飾品として普及しているようです。

現在のエッグアート
現在もエッグアートはヨーロッパ、北米を中心に、様々なエッグデコレーターによって制作されています。
エッグアートといっても、卵の殻にペイントのみするものから、精緻なカットをするものまで多種・多様の形があります。
北米を中心に人気のある現在のスタイルのエッグアートは1960年代のアメリカで始まったと言われていますが、はっきりしたことは不明です。
ヨーロッパからの移民がそれぞれの文化を携え、さまざまなエッグの装飾も伝えられてきたようです。
アメリカのエッグアートの団体である「International Egg Art Guild」は1977年に設立され、アメリカ各地でエッグショー等を開催し活発な活動をしております。
日本でも多くのエッグアーティストが活躍され、日本風にアレンジしたり、独自のオリジナル作品を作られている方もおられます。
エッグシェルの装飾やカットの方法は様々で、エッグアートは限りない面白さを持ったクラフトとして、その華やかな作品と共に、人々の心を引きつけています。

エッグアートの材料
主に使用する卵は以下の通りです。
 ・オストリッチ(ダチョウ:一番大きな卵、クリーム色でシェルも固く丈夫)
 ・エミュ (Emu:ダチョウよりも一回り小さい、濃い緑色で特色ある作品が作れる)
 ・レア (Rhea:エミュと同程度の大きさ、薄いクリーム色のものが人気)
 ・グース (ガチョウ:鶏卵と同じ色、一番エッグアートで使用される)
 ・ダブルヨーク(グースの卵で黄味が2つ入っているもの)
 ・クエール(うずら:小さい装飾に最適)
 ・その他にダック(アヒル)、チキン(鶏卵)、フィンチ等
エッグアートには主に以下の道具、材料を使います。
 ・製図の道具: エッグマーカー
 ・カットするための機械: ミニルーター、エアーツール
 ・シェルに装飾する材料: ラインストーンチェーン、ビーズ、コード、デカール(転写紙)
 ・その他装飾材料:金属等のスタンド、各種金具類、ベルベットやサテンなどの布類
 ・接着剤関係: 金具類にはエポキシ接着剤、コードや布やビーズにはタッキーグルー
その他にデコパージュの材料や、ペイントするためにアクリル絵の具等も使用します。