ニーナの二周忌

早いね・・・そんな言葉で始った朝、
2年の月日が経ち、今でもあの日の朝の事は鮮明に覚えている。
ただ、その記憶はカラーから少しだけセピア色になってきた。
それでも未だに、アミと並ぶニーナの写真に『おはよう!』と声をかけ、
その写真の周りには、お気に入りだったヌイグルミとおもちゃが集まっている
不思議とショコラはそのヌイグルミを悪戯することがない。
何か違うもの・・・と感じているよう・・・

今頃、どうしているのだろう
高いお空で、私とショコラの様子を見て
アミと二人で笑っているのだろうか

時々、フッと夜中に目が覚めるときがある
あの時のニーナやアミの息つかいの呼吸の音が耳について
夢から覚め、視線を下に向けると、
そこにはグッスリと寝ているショコラの寝息が聞こえる
規則正しい音で、スゥスゥ・・・
その寝息を聞いて安心してまた休む。
健康ってこういうことなんだ・・と感じながら。

2年経った今でもニーナのことを覚えていて下さっている方がいる・・・
『綺麗な子だったね』
その言葉に思わず顔がほころぶ、
そして素直な気持ちで『私には最高のゴールデンだったから』と言える
我慢強く、思慮深くストレートの毛を風になびかせて走っていたニーナ。
いつも笑みを浮かべ、おおらかでどんな子とも仲良くできたお人よしのアミ。
ゴールデンの良い所をすべて持っていただろう二人。

しばらくは、ゴールデンに触る事も出来なかったけど、
やっと、やっとゴールデンのあの感触を手で確認しても
涙を流す事はなくなった

ニーナやアミの匂い、
ニーナやアミの感触が
指の隙間から
一粒づつ零れて
その雫が
心の中で前にも増して光っていく

私の最高の戦友
私の最高の同志
そして私の最高のパートナー