車窓より
進行方向 左側
流れる景色の中に
私だけの春のひとときがある
黄色のペンキ缶を
ひっくりかえしたような
菜の花が視界一面に広がる
朝の忙しい時間の
ほんの一瞬
そこに心の奥のやさしい空間が
そっと顔をのぞかせる