8月19、20、21、22日 「山旅スクール中級コース 修了山行:槍ヶ岳」

この2年間の集大成、槍ヶ岳、ついに登頂!!

今年の夏は異常な大荒れの天候続き。 
本番のこの4日間はどうなのかとずっと気を揉んでいたけれど、幸運なことに雨にも風にも襲われずにすんだ。

無事に歩き通せた事が何よりもの満足。 ずっと頑張って本当に良かった。
2年前のヨチヨチ歩きが、自分でも納得できるほど違って歩けるようになった!
でもまだまだ、たった2年の経験。 これから、どういう形で山を続けていくのかが課題。

自然の中に身を置くことが快適。 毎日の生活では有りえない危険と隣り合わせの緊張感が快適。
そして、何よりも、同じ時間を共有する仲間の優しい笑顔が嬉しい。 スクールならではの一体感だった。

19日(火)

07:21 立川から特急あずさ1号に乗り、 
09:39 松本着。 集合時間は9:45。 改札を出ると、これまで何度も山行を共にした面々が集まっていた。

参加者24名(男12、女12)、竹内TD、寺田G、井出G、クラモG
タクシーに分乗して、上高地へ。

上高地バスターミナル到着後、出発まで昼食を兼ねた休憩。
家を出る前にトーストと牛乳、特急あずさ内でコンビニおにぎりを平らげている私。
それでもさらに、観光センターの豚汁に舌鼓。  

今日は傾斜の無い遊歩道歩きだからカロリー取り過ぎ感満載(・_・;)

12:00 上高地バスターミナル 出発。 私達の班は寺田G担当。
 ゆっくり、景色を眺めながら、写真を撮りながら歩いた。

20日(水)

03:40 横尾山荘 出発。 今日も昨日と同じ寺田G。 1番手の出発。

 2時半起床。 朝食用に配られたクロワッサンはザックにしまい、持参のおこわのおにぎりを胃袋へ。
 今日はしっかり歩くから、しっかり腹ごしらえした。

04:30 一ノ俣で休憩。 まだ暗いのでヘッドランプ着用。
 一ノ俣と、この先の二ノ俣の間で崖崩れが有ったらしい。 注意してその先へ。

05:15  槍沢ロッジ着。 空が明るくなってきた。 雲が朝陽にあたって桃色に染まっていた。 トイレ休憩。
 

06:30 大曲。 この先で休憩。
 

07:00  雪渓を歩いて登った。 アイゼンを持っていないので要注意。 雪渓から靄が立ち込めていた。
 

 歩くに従って、見える山の角度が変わってきた。 何度も振返って感嘆。
 

09:00 坊主岩小屋の手前2600地点で休憩。 行く手に本当は槍の穂先が見えるはず。 でもずっと霧に覆われていた。
 それが、この休憩の間の一瞬に姿を見せてくれた。 
 

09:40 殺生ヒュッテ分岐。
 
  この先、槍ヶ岳山荘までの登りが一番応えた。

 高度があがるにつれて息が切れ、それに伴って、足が上がらなくなる。
 暫く耐えていくと、少し体が順応する。
 そしてまた高度があがり息が苦しくなる。そんな繰り返しだった。

10:35 槍ヶ岳山荘  到着。

 槍の穂先は暑い霧に覆われて全く見えず、気温も下がり風も強くなっていた。
 ガイド判断で、12時までの間に登れる状態になったら、その時点で槍を目指す。
 12時過ぎても天候が回復しなければ、槍は明日に回すという事になり、それまで、登る気力を保って待機する様に指示された。
 その間に食べた山荘のラーメンは、ものすごく美味しかった。 お汁全部飲み干してしまった。

12:00 結局天候は回復せず、登頂は翌日に持ち越された。

 夕食の17:00までたっぷり時間が有った。 温泉に入って汗を流した後、自由行動。 
 いつの間にか談話室にみんな集まって、前祝の乾杯。
 明日からの山行が控えているので、アルコールは自然に控えめ。 ポカリで水分補給しながら、缶ビール1本に抑えた。

 後半は、寺田Gと井出Gの爆裂トーク。  二人とも、熱血山男! 自然とその魅力に取込まれてしまう。
 10月以降のこれからの山行、どこまでやるのか、どうやるのか、悩ましい。 

17:00 夕食。

18:00 明朝の槍登頂の班分けが発表された。 
 4時半出発組8名、5時半出発組8名、6時半出発組8名の3段階。
 各出発時間毎に寺田Gチーム4人と井出Gチーム4人に別れ、4人セットでショートロープで連結し、ガイドが先導する。

 私は4時半出発組の井出Gチームで、前から3番目になった。 

 4人がロープで連結されているので、何よりもチームワークが大切。
 思ったことは、誰かが察してくれるのを待たず、はっきり口に出す事が重要。 
 自分のしたい事、相手にしてほしい事を躊躇せずに周りのメンバーに伝えることが必要だと、強く説明された。
 前から3番目の私は、下りの鎖場で、カラビナをかけ替える役目になった。

19:30 就寝。

21日(木)

03:00 起床。
 身支度をして、昨日配られた朝食のお弁当を食べた。 炊き込みおこわのちまきで、ずっしりと重い。
 とても美味しかったけれど、半分で満腹になった。 

 その後、ストレッチ。 チェストハーネスとラビットノットを装着。  
 ヘルメットにヘッドライトを付けて4時半の集合時間まで待機した。

 風は無く、雲が晴れていて、星がきれいに輝いていた。

04:45 第1陣 槍山頂へ出発。
 登り始めた時刻、東の空が、未だ昇らない太陽で赤く染まっていた。
 登るにつれて辺りが輝きだし、見下ろす景色は何とも言えない絶景。
 眼下にマッチ箱の様に見える槍ヶ岳山荘の屋根は赤く輝いてた。

05:20 山頂
 
  この後の下山の鎖場で、カラビナ架け替え係の私、大失敗。
 ラビットノットがチェストハーネスに装着されていなかった!
 鎖にカラビナを架けたら、そのスリングが体から離れてしまって大慌て! 
 なんとかその場でつけたけれど、一瞬ひやっとした。 

06:10 槍ヶ岳山荘に降りてきた。
 

山頂からの眺望。

4人が声を掛け合いながら登り、下った。 いつもの山行よりもかなり濃厚な一体感があって、それがとても嬉しかった。

06:10 第2陣 槍山頂へ。
08:00 第3陣 槍山頂へ。

 第1陣の私達。 戻ってきてから第2陣、第3陣が戻ってくるまで、待ち時間がたっぷり。
 ザックを下山用に詰替え、コーヒーを飲みながら、槍ヶ岳山荘のできたてパンを食べたり、辺りの写真撮影をしたり。
  
 
 

10:00 槍ヶ岳山荘 発。 私達の班は井出Gの先導。 2番手の出発。

13:30 槍沢ロッジ 着。  下りは呼吸が苦しくならないので、楽に感じた。 ザレ場の足運びは、むしろ楽しかった。

15:00 入浴。  

17:00 夕食。

18:00 ロッジの外のヘリポート横に集合して、露天修了式。  
 持ち寄ったアルコールで乾杯後、槍ヶ岳を登り終えた今の気持ちを全員が披露。
 この2年間を振り返っていたら、次々と熱い思いが込み上げてきて、感涙! 
 こんな時、涙もろい自分にお手上げ・・・。 

19:00 真っ暗になってしまったので宿に入って、飲み会。
 ここでも寺田Gと井出Gのトークが炸裂し、大盛り上がり。 楽し過ぎ!
 良い気になって、少し飲み過ぎたかな~。 夜中に寝ながら慌てて水を飲みまくって、二日酔いは免れた。 
 やれやれ(^_^;)。  まだ、明日が残っているのだ。

22日(金)

04:00 起床。 
05:00 朝食。
  この4日間で一番の快晴! もう、昨日で見納めだと思っていた槍の穂先が木立の間から垣間見えた。 
 

06:00 槍沢ロッジ 発。 私達の班はクラモG先導。 3番手の出発。
 3日前、日の出前の真っ暗な中を歩いた道を、今朝は快晴の空の下歩いた。 どこもかしこも美しい。
 

07:40 横尾山荘。 
 
 預けてあった荷物を受け取って、ザックに詰め込み、出発した。

09:00 徳沢園。 
 12:50に上高地バスターミナルに集合ということで、それまでは自由行動。
 3番手の私達が徳沢園に到着した時には、その前に到着したはずのメンバーの姿がどこにも無い。

 誰も待っていてくれないのはおかしい・・・・。
 もしかしたら、イワナの塩焼きが美味しいという「嘉門次小屋」に急いで向かったのかも知れない。
 そう思った私達も、一目散に「嘉門次小屋」へ向かって歩き始めた。

 「24人全員がそれを食べるのは難しいと思う」と竹内TDに言われていて、少し諦めムードだったのだけれど、
 そう考えた途端、気持ちが変わった。 「ダメ元で行って見よう」という事になった。

 みんな足は疲れ果てている筈なのに、「イワナの塩焼き」が念頭に登った瞬間、急ピッチになった。
 この4日間で、一番の急ピッチ! 人参を鼻先にぶら下げられた馬の如く、一度も休まず一目散に歩いた。
 

09:50 嘉門次小屋。  嘉門次小屋に着いてみたら、なんと、24人全員がそこに集まっていた!
 ガイドが居ても居なくても、結局は同じ行動をとっている自分たちに、苦笑。
 無理だと言われた、焼きたての「イワナの塩焼き」を全員が食べる事が出来た。 
 期待以上に美味しくて、大満足。 持ち帰り用にイワナの燻製が有ったので、義徳用のお土産にした。
 

 その後、明神池を柵の外から垣間見て、合羽橋へ向かった。
 

 梓川の北側の遊歩道を歩いて合羽橋へ向かった。 平坦な道のりで、景色が美しい気持ちの良い遊歩道だった。
 自由行動なのに、結局全員が同じ行動。 一列になって歩いていた。 それがまた可笑しくて笑いながら歩いていた。
 
 

 かっぱ橋に近づくと、穂高連邦が目の前に迫っていた。 
  

11:30 かっぱ橋の近くの「五千尺ロッジ」でホットドックとアップルパイと生ビール。 ( Iさんが連れてきてくれた。)

12:30 上高地バスターミナル。  タクシーに分乗してせせらぎの湯へ。

14:00 せせらぎの湯。 4日間の汗と垢を洗い落として、やっとすっきり。

15:00 松本駅。

スマホが修理中の為、山旅ロガーが使えず、久々にフリーハンドで地図にルートを描き込んだ。
従って、ルートはアバウト。 時刻はAさんのFacebook情報を参照させてもらった。