8月1、2、3日 「燕岳、大天井岳、常念岳 縦走」

19日からの槍ヶ岳に向けて、足慣らしの為に「あるく」ツアーに参加した。
YTGメンバーで槍ヶ岳を目指すことになったのは、結局 Iさんと私の二人だけになってしまった。
その二人でのツアー参加。 山旅スクールでは顔なじみのメンバーと一緒で、ガイドもTDも知った顔なのに、
今回、二人以外は全て初めての顔ぶれ。 どんな山行になるのか不安もあった。 
でも山歩きはそんなちっぽけな心配も吹き消してくれた。

何よりも、目指す槍ヶ岳をずっと横目に見ながらの山行はとても快適だった。
山小屋はぎゅうぎゅう、体は汗臭く、夜はなかなか寝付けなかったけれど、このへとへと感が爽快!


1日(金)

新宿駅南口に7:10集合。 7:30発の「あずさ3号」に乗り込んだ。
この日は中央線が人身事故の影響で遅れ、同じ線路を走っているあずさも遅延。
下車駅の「穂高」に到着したのは、15分遅れの11時だった。
その後、穂高からタクシーで中房登山口へ向かった。

この遅れの為に乗り継ぎがうまくできなかった参加者が2名いて、中房登山口に遅れて到着した。

12:50 全員で中房温泉を出発。
第二ベンチを過ぎたあたりから、遠くに雷鳴が聞こえ、第三ベンチをすぎたころ、雨が強くなり、雨具を装着した。

16:30 合戦小屋。


スイカをほうばって15分休憩。


17:45 燕山荘に到着。 北には、明朝上る予定の燕岳が目の前にくっきり。
 

ブロッケン現象。 燕山荘の西側には傾いた太陽が光り輝き、東側は霧に包まれていた。
その霧の中を覗き込むと、太陽の虹の円の中に自分の姿が映っていた。
生まれて初めての経験。
 

19:30 夕食。

夕食後、山荘の主人がアルプスの笛を吹いてくれた。

そして外に出ると麓の街の夜景が宝石をちりばめたよう。

遠くの空の雲が雷で光り続けていた。ときどき稲妻も混ざって。
でも、雷鳴は全く聞こえなくて静か。あの雷雲はいったいどんなに遠くなんだろうね・・と
花火を見るような気持ちでうっとりと眺めていた。美しかった。

20:00  就寝。

今日の歩行ルート



2日(土)

4時起床。空は薄っすらと明るくなり始めていた。


04:20 朝食前、ザックを残したまま燕山荘を出発し燕岳へ向かった。
05:00 燕岳山頂。   太陽は、山頂の少し手前から顔を見せ始めていた。


西側の槍ヶ岳に連なる稜線がくっきり。 山並みもピンクに染まっていた。


左側に燕山荘、右側に穂高連峰と槍ヶ岳、その間に今日歩こうとしている縦走路。
全てが見えた。


左、雲海の奥に薄っすらと富士山。 右手前に燕山荘。


05:30  燕岳山頂から燕山荘へ下る途中、砂地にコマクサがたくさん生えていた。
 コマクサとその向こうに槍。
 

06:00 燕山荘に戻って、朝食。 
06:40 ザックをしょって縦走路へ出発。
   太陽が高くなって、槍に続く山並みを綺麗に見せてくれた。




燕山荘から大天荘までは快適な稜線歩き。 
右側には常に槍・穂高連峰がついて来ていた。

ピンクのコマクサが砂地のいたるところに群生していてみごと。
その中で、白いコマクサが咲いていて、珍しいので石で囲われていた
 

切通岩から大天荘までの登りが今日で一番きつかったと思う。
大天荘についてから、大天井岳の山頂を往復した。
2922m は今日の山行で一番の標高。

二人の掌の上に槍が乗っているはず。
でも、生憎この瞬間、雲で隠れてしまっていた。 


大天荘に戻って、昼食にグリーンカレーを食べた。美味しくて満足。
その後、常念小屋へ向かう道程で槍がまた姿を見せてくれた。


14:30 常念小屋に到着。
  土曜日ということもあって、今日の宿泊者は400名越え。
 夕食は、5回に分けて交代制だった。 ゆっくりされたら困るので、夕食時のアルコールは禁止。

 私たちの食事時間は17:40。 夕食前の長い時間に生ビールで喉を潤した。
 超混雑の為、部屋中に隙間なく敷き詰められた敷き布団1枚に2名の割り当て。

 おまけに皆疲れているので夜中はいびきの大合唱。
 この悪条件で眠りにつくのはかなり骨が折れた。
 自分自身疲れていることもあり、いつの間にか眠っていたらしい。
 

3日(日)  

3時起床。 外は真っ暗で満天の星空!
03:50 常念小屋を出て常念岳へ向かった。 まだうす暗く、常念岳へ向かう人達のヘッドライトの列が山頂まで続いていた。
04:45 山頂に着く前に太陽が顔を出し、その瞬間、雲がオレンジ色に輝いた! 反対側の槍、穂高の稜線が桃色に染まった。
  
  

05:45 常念岳の頂上は狭く、頂上直前で大渋滞! 
 頂上に立つことができたのは太陽が顔を出した1時間後だった。
  

07:00 常念岳から常念小屋に戻り、朝食。
 常念小屋の目の前に、登ってきたばかりの常念岳が横たわっていた。
 

07:40 常念小屋を出発して、一の沢登山口へ向かった。
  昨日の稜線歩きは素晴らしい眺望だったのに反し、樹林帯の下りは眺望が無く、だたひたすら長く感じた。
09:45 丸太橋のある沢で5分休憩。 
12:00 一の沢登山口に到着。
 
 日曜日だったためか、登山者が多かった。

 その為、常念岳から常念小屋への下り、常念小屋から登山口への下り、ともに、すれ違いや追い越しに対する待ち時間が何度も有って、スムーズに歩けなかった。

 その為か、休憩時間が一度だけというのも辛かった。  槍ヶ岳への足慣らしになったかな・・・。
 
今日の歩行ルート