スクライド予告編のアレ。

 『果たしてこれほどまでに毎週毎週ツッコミがいのあるアニメがあっただろうか!?』
 いや、ない。

 ……というアニメです。スクライドは。
 えーとこれだけじゃわけわかりませんな。スクライドというのは大地隆起現象により外界と隔てられた場所ロストグラウンドで、

「ムカつく野郎はブチのめす!」

が行動原則の拳一徹暴走バカの主人公A・カズマと、

「悪は全て処断する!」(しかも「悪」とは「俺が悪と判断したヤツ」だからタチ悪ぃ……)

が行動原理の正義一徹暴走バカの主人公B・劉鳳とが、
 おまえらいいから少し黙って人の話聞け、どーしてそう何でもぶん殴れば済むと思ってるんだカズマ、どーしてそうカルシウムが足りないんだ劉鳳、という視聴者のもっともなツッコミを全て無視し、車を壊し、家を壊し、街を壊し、挙句に大地をぶっ壊し、ヒロイン勢の嘆きも周りの迷惑もこれっぽっちも考えずにどっかんばっこんどつきあう話。

 ……いや、本当にそういう話だってば。

 ちなみに21話になるまでいがみあい続けたお2人さんの言い分を聞くと、

   カズマ「どうしてだろうな……」
   劉鳳 「自分でもわからない……」
   カズマ「ただこれだけは言える……」
   劉鳳 「この男を見ていると……」
   カズマ「ムカつく!」
   劉鳳 「腹がたつ!」
   カズマ&劉鳳『この気持ち、理屈じゃない!!』

 ……大概にせーよ、おまえら(笑)。

 それはともかく、次回予告も「何じゃあ、そりゃあ!」スピリッツ(←何それ)が随所に溢れていていい感じです。
 特に11話ですね。

「クールでいなせなあの男」って誰!? 誰のこと!?(爆笑)

 ……余談ですが、某リプレイでスクライドネタをやりすぎたな、と反省していた松井は、『デモンズシティ』の巻頭マンガと裏表紙を見て一切の反省をやめました(おい)。

 

 第1話「カズマ」

 大地が隆起して生まれた世界、「ロストグラウンド」。
 崩壊した街に、カズマは生きる。
 時に巨人を生み出し、時に鎧となる奇跡の力、「アルター」。
 それはまた戦うための力でもあった。
 アルターを操る男達の物語が、今、始まる。
 新番組「スクライド」、7月4日水曜夕方6時スタート。
 奴らの生き様を、その身に刻め。
 
 第2話「劉鳳」
 
 ロストグラウンド。
 都市部の華やかさとは裏腹に、情念渦巻く最果ての土地。
 自立できぬ経済。
 機能しない政治。
 横行する犯罪。
 桐生水守の、劉鳳への想いを飲むこむ程に。
 傷は、簡単には癒えない。
 
 第3話「ホーリー」

 回転留置場の激しいGが、カズマの身体を蝕んでいく。
 傷つき捕われたカズマに、脱出の道はあるのか。
 それとも未来なき闇に覆われてしまうのか。
 ああ、カズマよ。
 そのギラついた目は、どこへ向かう。

 
 第4話「ビッグマグナム」
 
 大きいモノ。
 硬いモノ。
 雄々しいモノ。
 それは、立浪ジョージのビッグマグナムである。
 立浪の弾丸と、カズマの拳の衝突と衝撃が、
 ロストグラウンドを大きく震わす。
 二人、男の太さを競う。
 
 第5話「桐生水守」

 愛。慈愛。友愛。
 全てを有して思い悩む少女、一人。
 汚れを知らぬ者は、愚者たり得るのか。
 それとも、尊ぶべき存在なのか。
 桐生水守が、今、歩きだす。 
 花は、愛でられてこそ美しい。

 
 第6話「絶影」

 不良、あらくれ、どぐされ。
 やいのやいのと噂され、嫌われ稼業の無法者ども、
 絶対正義に反逆する。
 カズマのシェルブリッド、劉鳳の絶影。
 謀略渦巻く闘いに、ほくそ笑むのはジグマールか。
 ここが、いわゆる正念場。

 
 第7話「橘あすか」

 暗闇に落ちた二人。
 出口を求めて、迷走する二人。
 傷の舐めあいを嫌うカズマ。
 それを否定するホーリー隊員、橘あすか。
 互いに譲れぬ気持ちは、戦いでしか答えをだせないのか。
 すべての真実は、拳と宝玉の中に。
 
 第8話「最悪の脚本」

 物語を構築する脚本家、ホーリー隊員、運慶。
 彼が原稿用紙に文字を刻むとき、新たな物語が動きだす。
 最悪の脚本、マッド・スクリプトが今、
 カズマの運命を大きく改訂する。
 この罠、まさに脚本どおり。

 
 第9話「シェルブリッド」
 すべての生命に特殊能力が宿る、ここが噂のアルターの森。
 その中心で吹き出す光が、謎のアルターが、
 カズマの力を大きく変貌させる。
 背負うもののために、カズマは、敢えて地獄へ向かう。
 第10話「スーパーピンチ」

 窮地。
 追い詰められたものは、生き延びたいと強く願う。
 生を渇望する。
 がけっぷちに追い込まれたエマージー・マクスウェルもまた、大声で泣き叫ぶ。
 そして天空からの来訪者は、
 神か、悪魔か、スーパーピンチか。
 
 第11話「アルターズ」

 真実を知ることが悲しみであれば、
 騙されていることが幸せな時もある。
 真実を知った女、桐生水守。
 彼女が獄中で想いを馳するは、クールでいなせなあの男。
 アルター使いの、あの男。

 
 第12話「君島邦彦」

 バカな男と吐き捨てて、クズな男と揶揄される。
 無宿な生き方否定され、道化は笑いに包まれた。
 しかし見よ。
 あれを見よ。
 あれがカズマだ、君島だ。
 そのクズ、そのバカ、他にはいない。

 
 第13話「ロストグラウンド」

 誤解が不和を呼び、
 不和が戦いを呼び、
 戦いが悲しみを呼ぶ。
 その中で芽生えた友情も、愛も、光のなかに溶け込むしかないのか。
 行くは破壊。
 来るは破壊。
 すべて、破壊。
 
 第14話「無常矜侍」

 無法の中のルールは、混乱によって駆逐された。
 それでも希望を持ち続けようとする者は、
 踏み躙られることを望む美しき草花か。
 カズマよ、劉鳳よ。
 花は君らを待っている。

 
 第15話「はぐれ者」

 行き場を失ったカズマの前に現われる、桐生水守と橘あすか。
 そして、由詑かなみと暮らす劉鳳の前に現われたのは。
 流転する運命が若者たちを弄び、
 邂逅は、再会を凌駕する。

 
 第16話「来夏月 爽」

 記憶無き劉鳳に、雲慶の脚本がすりこまれてゆく。
 初夏、仲夏、晩夏。
 美しき常夏三姉妹が、
 劉鳳の心を愛の泉へと誘い、癒し、そして堕とす。
 その救い、悪魔の囁きか。
 
 第17話「寺田あやせ」

 寺田あやせ。
 かつてカズマとともに戦った美しき女。
 青が支配する海で、彼女は歌う。
 カズマを倒すと。
 背負っているものがあると。
 ああ、背負うもの無きカズマよ、
 命をもドブに捨てるか。
 
 第18話「ストレイト・クーガー」

 遠い日の約束。
 戸惑いの再会。
 すれ違う心。
 すれ違う身体。
 ああ、しかし。
 たとえこの想いが届かぬとも、愛は、最速で駆け抜ける。
 だから誓う。
 この恋に、殉じる。
 
 第19話「常夏三姉妹」

 男がやってくる。
 少女の危機に。
 男がやってくる。
 悲しみの際に。
 男がやってくる。
 背負うために。
 男がやってくる。
 己の信念のために。
 劉鳳、カズマ。
 二人の男が、やってくる。
 
 第20話「由詫かなみ」

 少女は、男の身体を気遣った。
 少女は、男の心を気遣った。
 ああ、しかし。
 男は、振り向かない。
 視線の中にあるものは、相対する男のみ。
 繰り出すものは、拳のみ。
 
 第21話「ホーリーアイ」

 由詫かなみをさらわれた、カズマの激情が、
 劉鳳の怒りが、
 まばゆいまでの光を放つ。
 敵は、あそこだ。
 かなみは、あそこだ。
 二人、荒ぶる感情のまま、敵地へと赴く。
 敵は、あそこだ。 
 
 第22話「マーティン・ジグマール」
 
 マーティン・ジグマール。
 ホーリー部隊隊長。
 老練なる男。
 その男の中にある真実が、
 劉鳳との対決によって、白日の元に曝される。
 迸るは、慟哭。
 流れ出ずるは、血涙。
 
 第23話「シェリス・アジャーニ」

 感情の赴くままに、涙を流す男。
 感情を押し殺し、自分であろうとする男。
 男、どちらを尊ぶべきか。
 悲しみの前に、どうあるべきか。
 渇ききった血潮、凌ぐのは涙か。
 
 第24話「拳」

 カズマが、背負っていたものを解き放つ。
 劉鳳が、求め続けた過去を清算する。
 その果てに、何があるのか。
 何もありはしない。
 ないからこそ、求める。
 人は、求め続ける。
 
 第25話「ネイティブ」

 経済援助が途切れ、混迷をきわめるロストグラウンド。
 だが、それでも人々は、明日への希望を抱き、今日を生きる。
 その追い風に逆らって、歩く男が二人。
 逆らって歩く男、二人。
 
 第26話「夢」

 嗚呼、もはや何も言うまい。
 語るべき言葉、ここにあらず。
 話すべき相手、ここにおらず。
 男、ただ前を向き、ただ上を目指す。
 ただ、前を向き、ただ上を目指す。