Ending Phase //U'll be bakk again//


SCENE 22 (レッガー)

RL:レッガーなのになぁ。いいや。勇基のエンディングフェイズということで。藤田とアンジェラは……。
アンジェラ:仕事が終わったら帰りますよ。マイケルに「任務完了しました」って言って。別に新条さんや藤田に言うこともないし。
藤田:私は名刺残して去りたいですね。「何かありましたらよろしく」って。さぁ新条さん、デヴィちゃんが待ってますよ(笑)。
RL:はい、2人を追っ払ったところで、感動のシーンだ(笑)。
勇基:……すごーくイヤな予感がするんだが……。
RL:デヴィちゃん、てってってと走っていって、「お父ちゃまぁ!」
勇基:あー……俺のシングル・ライフが……。
RL/デヴィ:「お父ちゃま、怖かったの。とっても怖かったの」
勇基:…………。
RL/デヴィ:「お父ちゃま、デヴィもう1人じゃないよね? ずっといてくれるよね?」
勇基:だから、何でそんなに周到にワナにはめようとするんだ!(悲鳴)
RL:で、どうなの?(笑)
勇基:……ああ。ずっといてやるって(泣)。
アンジェラ:血の涙流してますね(笑)。
藤田:しかし、この子IANUS入れてんのは確かですよね?
RL:そうです。つまり、毎年手術が必要だという(笑)。
勇基:おーい。
RL:いいじゃん、勇基金あるんだし。それに、どうせ千早が面倒見てくれるよ。では、そのへんでガブリエルとケネスが登場ということで。ケネスさんがほっとした表情で、「勇基、デヴィをよろしく頼む。私はこのまま千早へ向かう。一刻も早くこの研究を成功させてみせるからな」
勇基:ああ、そうしてくれ。
RL/ケネス:「だが勇基、いいのか?」
勇基:何がだ。
RL/ケネス:「“デヴァナガライ”が分離した後で、デヴィがこのままの人格を保つかはわからない。もしかしたら、今までのように君を父と呼ぶこともないかもしれない」
アンジェラ:え? ……そうなの?
RL:今のところはまだはっきりしないということですけどね。
勇基:…………。
RL/ケネス:「……そうだな。君にとっては、その方が願ったりか」
勇基:…………。こいつ、ぶん殴っていいっすか。
RL:いや、殴りたいならどうぞ。でもその前に、ケネスは君を探るような目で見ているが……。
勇基:(ため息)くだらねえこと心配してんじゃねえよ。その時はその時で、また考えるさ。
RL/ケネス:「例えば?」
勇基:知るかよ。ま、宇宙船が恋人ってのも悪くはない……。
一同:(すかさず)……よし、聞いたぞ!
勇基:あ(絶句)。
一同:おめでとう、君の運命は決まった!(爆笑)
勇基:待てえぇ!
アンジェラ:(聞いてない)そんで女が家に押しかけて来てさ。(甘ったるい声で)ちょっとぉ、勇基ぃ。最近お見限りじゃないぃ?
RL/デヴィ:「……おばちゃん、誰?」
アンジェラ/どこぞの女:さよなら、勇基。私のことは忘れてちょうだい(爆笑)。
RL/デヴィ:「……ねぇお父ちゃま、今の誰?」
勇基:お、おまえら……。
RL:まぁそんな日々がてきとーに続くんだな。では、ホンマのエンディングにいこう。そうやって女の人を追っ払った後で(笑)、デヴィちゃんが君の手を握って言う。「お父ちゃま、デヴィとってもいい夢見たのよ」
勇基:あん?
RL/デヴィ:「デヴィね、いつもみたいに暗くて何にもないとこにいたの。とっても怖かったの。だからね、お父ちゃま助けてって呼んだの」
勇基:……ああ。それで?
RL/デヴィ:「そしたらね、遠くの方にとってもキレイな青い光が見えたの。デヴィ知ってるの。そこにはお父ちゃまがいて、デヴィを待っててくれるのよ」
勇基:……ああ。
RL/デヴィ:「デヴィにはわかるの。いつか、デヴィはお父ちゃまはデヴィに会うの……」
勇基:ああ。いつかな(苦笑)。
RL:何年後でしょうねえ(笑)。そういう訳で、勇基のエンディングはこれで終わりです。


SCENE 23 (トーキー)

RL:アンジェラのエンディングです。
アンジェラ:はい。ただいま帰りました。
RL/マイケル:「おかえり。千早の方から報酬がきたよ。すでに君の取り分は振り込んでおいた」
アンジェラ:ありがとうございます、と言って自室に戻る。
RL:他に言うことはないの?
アンジェラ:特には。私はまた命令がきたら動くのみなので。
RL/マイケル:「あー……ちょっと」
アンジェラ:何ですか?
RL/マイケル:「(口ごもって)いや。たまには親子の絆なんてものを見るのも悪くはなかったな」
アンジェラ:……私にはよくわかりません。
RL/マイケル:「ああ、すまない。埒もないことを言った」
アンジェラ:いえ……。
RL/マイケル:「……いつかはわかる時もくるかもな」
アンジェラ:いつかは……そうですね……。
RL:マイケルは少し寂しそうに微笑んで、また書類の山に戻る。
アンジェラ:そっと部屋を出ます。
RL:では、ここでアンジェラの舞台は終わりです。


SCENE 24(アヤカシ)

RL:では最後、藤田のシーンです。やっぱメルんとこすね?
藤田:その前に《完全偽装》。この事件に関する記録を全て消します。
RL:ええ? エンディングにそゆことするかな(笑)。えーと、「全て」はダメ。何消す?
藤田:んー、まず千早さんと話してみて決めますか。
RL/千早雅之:「お疲れさまでした、藤田さん」
藤田:ええ。ま、まずまずでしたよ(にっこり)。
RL/千早雅之:「ケネス・サマーランド氏ははこちらで保護します。“PFU”と“デヴァナガライ”は……」
藤田:G.C.I.の目もごまかさなきゃですからねえ。当分彼(勇基)のとこにおいといていいんじゃないかと。
RL/千早雅之:「いいでしょう。自動初期化プログラムが解除されるまで、彼らには手はださない。そういうことですね?」
藤田:解除されたら……アレはセニットが引き取ります。
RL:……何?!
藤田:だから、そこで《完全偽装》を使うと。デヴィちゃんの行方を隠します。
RL:……いいんだけどさ。それ、メルに消されても文句は言えないぞ。
藤田:いや、違いますって。千早さんは、“デヴァナガライ”が誰の手にも渡らなければ文句はないはずっしょ?
RL:セニットに持ってかれても困りますが。
藤田:いえ、セニットにもアレを開ける気はないので。つまり、「セニットが引き取った」ことにして、実はあのまんまにしておくという(笑)。でも千早さんには「セニットが引き取る」という名分を知らせておくわけ。
RL:ああ、なるほど。よかったね、勇基。
勇基:待てっ! 余計な気をまわすな!
藤田:(聞いてない)ということで、よろしいですよね、千早さん。
RL:メルは苦笑……もしないな(笑)。「パンドラの箱には触れるな、ということですね。丈夫な金庫に封印したことにしておきましょうか」
藤田:さて、丈夫かどうかは知りませんけどね。
RL/千早雅之:「そこまでしたからには、開かないようにすることですよ」
藤田:ちなみに千早さん、開けてみたくはないんですか?
RL/千早雅之:「それが仕事なら、ですね」
藤田:なるほど。
RL:では、これで全て終了です。お疲れさまでした!

……Someday, It may be that we'll break this vault, or may not.
For a while, XYZ…….