spitz analysis #7

 

第7回季語の世界 ('00 10/14 up)

マサムネさんの文章力は今さら誰が言わずとも周知の沙汰ですが、以前雑誌の取材で「詩人だね」と言われたことに対し、マサムネさんは「決められた制約の中で詞を作るという点では、詩というより俳句に近いかも」というようなことを言っていたことがあります。(ちなみに俳句というのは五・七・五で綴られる短歌で、季語が入ったものを言います。季語が入らない五・七・五の短歌を川柳と言います)そしてこれも有名な話ですが、マサムネさんの作る歌詞の中には非常にたくさんの季語が出てくるということで、それについてはご本人もそこここで認めている発言をされているようです。

では、その季語にはどんなものがあるでしょう? ということで企画したのが今回の「季語ピックアップ」です。

いや〜、これにも相当迷いました。

季語というからにはその歌詞の内容そのものの季節を指し示すものでなければ話は通らないのですが、比喩的表現がたくさん出てきて、たとえば

ほら苺の味に似てるよ (from 「魔女旅に出る」)

と言った場合、「苺」というのは原則的に春を象徴する果物ではありますが、「苺の味」となると、それはただの「甘酸っぱい」とかそういう”物のたとえ”となってしまい、季語にはならないのではないか? とか。

闇を引き裂く稲妻となれ (from 「迷子の兵隊」)

と言った場合、こちらも比喩的表現でありつつ、尚かつ「稲妻」がいつの季節のものかというのも結構微妙だったりします。一般的には夏をイメージしますが、かと言って本当に夏か?という疑問も拭いきれません。気象学的に見てどうなんだろう?とか。他にも昆虫の名前がたくさん出てきたり、植物の名前が出て来ますが、季語でありそうなのに今一歩その生き物の季節を私が把握していない為に、ものすごい迷ってしまいました(^^;)

 

ということで、これじゃあらちがあかない!

え〜い、全部のっけちゃえ! しかも独断と偏見だぜ! 

という荒療治にかかり、今回の企画が完成しました。ですので、ご覧になった方で正しい季節を把握していらっしゃるところはぜひぜひ教えてください。

では、そんなだらしのない研究報告書ではありますが、どうぞ。

 

ハル

ナツ

アキ

フユ


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