spitz analysis #5

 

第5回主人公の成長

スピッツも全員30代。10年選手の彼らだから、初々しかった昔の歌詞と最近の歌詞とではやっぱり趣が違う。

無意識のうちに自分の成長と歌詞の中の主人公の成長が同化しているのでは?と思うくだりを集めてみました。

主人公:スピッツくんの成長記録だ★

(※調査対象:フェイクファーまで)

 
 
1.アパートからマンションへ
 
 
 ♪君のアパートは今はもうない  「アパート」from 惑星のかけら
 ♪広すぎる霊園のそばのこのアパートは薄曇り  「猫になりたい」from 青い車 c/w
 
と、ちょっと前まで、主人公・スピッツくんの生活の中心はアパートにあった。
 
 ♪山のようなジャンクフーズ 石の部屋で眠る  「俺のすべて」from ロビンソン c/w
 
"石の部屋"=コンクリートの部屋=マンション  この時点で生活の拠点がマンションに移っている。
 
 
2.より自由に
 
常に鳥にあこがれていた主人公・スピッツくん。鳥みたいに自由に空を飛べたらいいのに・・・。
 
 ♪今 鳥になって 鳥になって 君は鳥になって  「鳥になって」from 魔女旅に出る c/w
 ♪君は鳥になる ボロボロの約束 胸に抱いて  「Y」from ハチミツ
 
鳥になって→鳥になる と少し強い暗示のかけかたになっている。そしてさらに、
 
 ♪鳥よりも自由に かなりありのまま  「謝々!」from フェイクファー
 
「ありのまま」そう、自分のままで、もう鳥にならなくてもそれよりも自由になれたと強い心をもったスピッツ
くん。もう飛ばなくてもいい、この大地から逃げなくてもいいのだと気付いたようにも思える。
 
3.やっと手に入った成功
 
たった2つの曲でしか使われていない単語だけにやけに耳に残った言葉がある。それが、前と後とでは
全く対極にあるのが興味深い!
 
 ♪回転木場回らず 駅前のくす玉も割れず  「名前をつけてやる」from 名前をつけてやる
 
悲観的でネガティブな単語が多かったこの頃。くす玉は割れなかった。祝福はされなかった。
 
 ♪くす玉が割れて 笑い声の中 君を見ている  「謝々!」from フェイクファー
 
くす玉が割れたどころか、周りからの祝福の声までもらえているスピッツくん。これを成功と言わずなんと
言うでしょう?
 
 
4.強い想い
 
 ♪夢を濡らした涙が海原へ流れたら ずっとそばで笑っていて欲しい  「空も飛べるはず」from 空も飛べるはず
 
と、君がそばにいてくれることを願っていたスピッツくん。そこにはどこかひとりよがり的な感じさえあった。
君の心がどこかへ行かないか不安だったのか? もしかしたら彼女の方が優位にさえあるかもしれない。
 
 ♪いつかつまずいた時には 横にいるから ふらつきながら二人で見つけよう 「運命の人」from フェイクファー
 
今まで頼る一方だったスピッツくんが、意志をもち始めた。「横にいるから」と強い言葉で逆に彼女を安心させ
ようとまでしている。ん〜、男っぽい! まだふらついちゃってる感じが抜けないのは、スピッツくんのいいところ。
それまでもなくなってしまったら、スピッツくんじゃないよね(^^)
 
 
これからまた、スピッツくんは弱くなったり強くなったり、色々な顔を見せてくれることでしょう。
そんなスピッツくんの表情を余すことなく見つめていけることが私のしあわせ♪  まだまだ楽しみなのです。
 
 
※今回はあえて雑誌などで言われている歌詞の変化については触れませんでした。
 
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