バキ外伝疵面
第34撃「巨拳VS拳銃」
   



タイトルからしてどう見ても拳銃側の死亡フラグです


本当にありがとうございました
(今までの出番的な意味で)



スーパー虐殺タイムのスタートです

近代兵器で武装した警備達をなぎ払って現れた怪物に、
アーサー中尉は今にも失禁せんばかりに震え上がってしまいます

そんな悪夢のような偉業を成し遂げた異形の拳を前に、
大汗をかきながらマスタージハドが口を開きます



「フハハ・・・強烈だな
仕方ない こりゃ闘るしかなさそうだ」
 





王大人死亡確認(まだ死んでねぇ)



いえいえ、いくらあなたがマスタージハド(聖戦の達人)とかって、

中2が考えた二つ名みたいな大それた名を持つお方でも、



流石にライフル銃持った小隊が敵わなかった怪物相手にそんな豆鉄砲で勝つのは無理というものですよ 


精々、国松門下らしくそうやって散々偉そうな態度とった挙句



 「ドガッ! バキッ! 俺は死んだ。マスター(笑)」 



とかオチをつけるのが精々です


しかし、空気が読めないのか自分の死の運命は読めないのか、

マスタージハドは懐から拳銃を引き抜き、部下のアーサー中尉に命令します



「お前は援護しろッ 返事は・・・」

「イ・・・・・・イエッサッ」

「よし・・・間違えて私を撃つなよ」
 


いっそ撃ってもらった方が早く楽になれるのでは・・・?



もういいよ! そんな銃なんかで勝てるわけが無いんだから、


「言われなくてもスタコラサッサだぜぇ〜!!」って言って逃げちゃいましょうよ!



ああ、月刊チャンピオン時代で狙撃の時に花山さんへ賞賛を送った姿から、

ちょっとはできる男かと思いましたがこのままあっさり殴り飛ばされてしまうのでしょうか・・・・・・ 



「戦闘に集中しろッ
来るぞ・・・・・・ッ」
 



無言で迫りくる不死身の怪物

それを前に、戦闘に集中するなど無理な話です

花山さんが振りかぶった時には、アーサー中尉は恐怖のあまり身体を丸めて震えるばかりでした


もうやめて! アーサー中尉のSAN値はもうゼロよ!!


そしてマスタージハドもあっさりとやられちゃうんだろうな・・・

しかし、うつむくアーサー中尉の耳に聞こえるのは、
マスタージハドの悲鳴や人体が壊れる音ではなく、
拳銃を乱射し、流れ弾がガラスを破壊する音ばかりです


間もなく来るはずだった絶望の時が来ず、
いぶかしんだアーサー中尉が恐る恐る顔をあげてみると・・・・・・



なんとそこには元気に花山さんと戦うマスタージハドの姿が!!


 それにしてもこのマスタージハドノリノリである(なんで世界丸見え風だ) 


花山さんが振りかぶっている間にまず自動小銃による連続射撃! 
さらに花山さんの豪打をすんでのところでかわしながら、なお銃弾を浴びせております 



普通なら、これだけ鉛玉を叩き込まれながらも攻撃をやめない花山さんの不死性に驚嘆するべきでしょうが、

 私は逆にこんな貧弱な装備で花山さんに勝負を挑もうとするマスタージハドの不退転ぶりに感嘆せずにはいられません 


コンクリートの壁を破壊する拳が頬をかすめる恐怖は、
一撃必殺であるはずの銃撃を何発打ち込んでも倒せない恐怖は、

どれほど立ち向かう人間の心を削るものでしょうか

しかし、マスタージハドの目からはあくまで希望の光が消えていません



え? この人本当にあの国松(ヘタレ)門下の人? 


先週「G・Mに怒られるから報告するのヤダ」とか寝言こいてた人とは思えない活躍ぶりです 

それとも、国松門下の人々は戦闘だけは超一流なのでしょうか? 

今までの疵面の連載で、G・Mを除けばこれほど長く花山さんと戦えた相手はいませんでした

巨大鮫ですら大した手傷も負わせられなかった最強の喧嘩ヤクザ相手に、この獅子奮迅の戦いぶり



マスタージハドカッコいいよ! 輝いてるよ! むしろまぶしいよ! 



「うおっ、まぶしっ!」(なんで今更GUN道ネタ連発してんだ)



その姿を見て、アーサー中尉もほんのわずかばかりの希望を見出します



「(これって・・・
もしかして・・・勝てる・・・!?)」






その発言は死亡フラグだ中尉



ちょっとー! 上司が頑張ってるのにフラグ立てちゃダメー!!


上司は銭じゃ銭じゃとしか言わんし、部下はこんなだし、中間管理職は大変ですね



「援護しろッ」

「イ・・・ッ イエッサッ」
 



再度命令され、慌てて援護をしようとするアーサー中尉

しかし、流石のマスタージハドももうその命運を尽きさせてしまいました


ついにマスタージハドの顔面を、花山さんの巨拳が捕らえる!!


哀れマスタージハドはそのまま殴り飛ばされ、

コンクリートの壁を突き抜けて地上に転落してしまいました


できれば生きていて欲しい”漢”ですけど、

理不尽な別れもまた、勝負の掟というものなのでしょう


もしかしたら、 落下中でも勝利を諦めずに



 「すげぇ・・・あのミスタージハド、落ちながら戦ってる・・・」


とかってなるかと思いましたが、流石にそこまで望むのは酷なようです


しかし敗れたとはいえ、花山さんとほぼ一対一で戦い、
これだけ大きな手傷を負わせたのは賞賛されてしかるべきでしょうね

さっきから花山さんをターミネーターか何かみたいに言ってますけど、実際そのぐらいタチ悪いんだから仕ありませんね


こうして、達人による拳銃術を駆使しても花山さんに通用しない事が分かりました


この圧倒的な”暴”が巨大組織を撃ち抜く事ができるのか!!?


そして闘っているのは花山さんだけではありません

五代目藤木組組長である秋田太郎もまた修羅場へと向かっています

切った張ったの殺し合いを前に、笑みを浮かべながら昔の話を語ります



「・・・・・・昔の人間ァよ
生まれて間もねぇ赤ン坊に・・・
手前の指ィ握らせてよ・・・
しっかり育つ子か育たねェ子なのか・・・・・・
その子の握り返す強さでな・・・
生命力を計っていたのさ・・・
花山が生まれた時ゃあ・・・
・・・・・・へッへッ・・・俺が計った」
 



なるほど、昔の人は赤ん坊に握らせて生命力を調べてたんですか・・・・・・・・・

・・・・・・うん、大吉さんはロリコンだけどペドフェリアではないので、



そんなよからぬ事を考えてはいませんよ 

(いっそ生まれたての花山さんに妄想ごと握りつぶしてもらえ) 



「・・・で・・・・・・・どうでした?
花山の生命力は・・・?」

「ああ・・・・・・そん時ゃあ本気でこう思ったぜ
この子は不死身だ・・・・・・ってな
危うく指ィ千切られるトコだったぜ」
 


生まれながらにして花山さんは花山さんだったようです

ある意味、勇次郎誕生編にも似た勇猛なエピソードですね



・・・・・・でも、ここで和やかにそんな話されると、


死亡フラグ立ったように思えるのでもう少し自重して下さい


むしろ花山さんはこの偉大なる父親を今度こそ守る事ができるのか?

来週の展開を想像すると無限に妄想が湧いてきて思わず顔がニヤケてしまいます


今回はマスタージハドが大活躍したので、

もしかしたらマスター国松も最期に達人としての生き様を魅せてくれるかもしれませんね


・・・・・・私には想像できませんが、それでも外伝補正なら・・・外伝補正ならなんとかしてくれる・・・!