範馬刃牙
第72話「誤差」

前回、オリバさんの挑発を受けてなお、バキ君は剛体術を敢行しようとします

まぁ、これは仕方ありませんよね。どんなに負けフラグが立てられようと、剛体術を使うしかない場面です
言うなれば、ダチョウ倶楽部の上島が熱湯風呂のヘリに立って「押すなよ!」と叫んでいるようなものですから

芸人(オトコ)には、傷つくとわかって傷つかねばならぬ時があるのです

バキ君もまた、リアルシャドーというある意味究極のリアクション芸を極めた男

100%破られると誰もが確信していても、撃たねばならぬのです!

さぁ、久しぶりの剛体術はどんな破られ方をするのか
その前に、剛体術がどのような技なのか。新規の読者のためにおさらいが入ります



「ゴータイジュツ・・・・・・・・・・・・
ポリス・スクールの頃―――
体重60キロの日本人が見せた奇跡・・・・・・・・・」
 


知っているのかボブ―――ッ!


なんと、ここに来てボブさんが解説を始めてくれました
ただ驚くばかりの人かと思っていたら、意外な経験を積んでいたようです
何気に達人クラスの人物に手ほどきを受けた過去が急遽浮上してまいりました
物語の進行上、まったく関係のない追加設定ですがもしかしたらボブさんもそれなりの実力者かもしれません


まぁ、日本でも渋川先生が警察で柔術教えてるぐらいですし、
アリゾナにもそりゃ剛体術が使えるような達人が教えにきてくれる事もあるのでしょう

ボブの場合、傾向として実体験に基づく解説が多いので、
色々体験すべく、いっそ日本から本部先生を解説の教官として呼んではいかがでしょうか


ともかく先生はボーリングの球を剛体術で破壊してみせ、剛体術の仕組みを説明してくれました



「仮に動作に必要なこの関節を―――
完全に固定化できたなら 人は鉄球になれる」
 


実際に人が鉄球になれるわけはないのでこれはもののたとえですが、

ともかく関節の固定により、体重を完全に乗せた一撃が放てるのが剛体術の原理

人体相手に放てばまさに一撃必殺の破壊力を生み出します。これが範馬刃牙の(14年ぶりの)必殺技だ!


ただ、問題としては隕石でも直撃しなきゃ死にそうにない相手に、
重さ80キロぐらいの鉄球が直撃したところでどうにかできるのかという事ですが


そしていよいよバキ君の拳がオリバさんの身体に命中します!


「人間が人間を打つ音が・・・・・・あんなにも・・・・・・・・・・・・
我々は固唾を飲んで見守った 5秒・・・・・・10秒・・・・・・・・・
イヤ 3秒だったかも・・・・・・・・・・・・・・・と その時だった」
 


バキ君の攻撃は、地味にノーダメージでした

てっきり、肉の反発で弾き返されるかと思いきや、両者身動きすらしません

ちょっ、ちょっとバキ君! 流石にノーリアクションは芸人としてどうかと!(芸人じゃねぇ)


もしかしたら、必殺と信じた一撃に手ごたえがなかったので呆然としていたのかもしれませんが

しかし、格闘者たるもの技を放ったままの中途半端な姿勢で静止してしまうのは致命的です
そのままあっさりとオリバさんに手を捕まれて次の攻撃に対して抵抗の術を奪われてしまいました


武道ではこのような状況にならぬよう、
技を放った後で「残心」と言って構えを取り直すものですが、
剛体術に頼り切っていたバキ君の場合は「慢心」で構えを取れなかったのでしょうか


そして隙だらけになったバキ君にオリバさんの反撃が繰り出されます

全身を丸め、防御形態になっているオリバさん
果たしてこの状況からどのような技を仕掛けるのか!!?



「丸飲みだよ・・・・・・・・・
人間一人を・・・・・・・・・」



この文章だけ抜粋すると前後の脈絡がなさ過ぎるような気がしますが、えぇ

文章で表現しようとすると、球体のままオリバさんがバキ君を捕食したとしか言いようがありません


なんかね、丸まったオリバさんがガバッて開いてね、
バキ君をパクッて食べてね、バキ君は逃げようともがくんだけど、
オリバさんはバクバクとバキ君を食べて、バキ君は全身オリバさんの中に入っちゃったの


うん、通報される前に説明を終えられる自信がありません


さっき、「人間が鉄球になれるわけはない」とか言いましたが、
この肉球ぶりを見ると、まだ鉄球になったと言われた方が納得いきます


なんですかこの『世界丸見えテレビ特捜部』のザ・ベストで紹介されそうな不思議生物
巨大カマキリと戦わせても、普通に巨大カマキリを捕食して終わりそうです。むしろBMにも勝てそうです

しかもオリバさん、手の動きや角度で動物の口まで表現する芸達者ぶり。それにしてもこのオリバ、ノリノリである


前に口(マウス)と言う看守三人組が出てきましたが、
今のオリバさんの方がよっぽどマウスですね。むしろ口しかない不思議生物です

『空の境界』辺りに出演させれば、トランクから出てきてアルバぐらいは食い殺せそうな勢いです


きっとバキ君も「こんな怪物どもと、関わるべきではなかったのだ」とか考えているのでしょう

せめて十人が読んで四人までは理解できるネタをやれ


とりあえず、格闘技の常識をある意味覆した凄い筋肉技なので、
このテープをマウス達にも見せ、三人合体筋肉マウスとかって技も開発させたらいかがでしょうか

3人のマウスがパンツ一丁で絡み合って敵を飲み込む地獄のコンビネーション

マリオとルイージですら協力2Pが限界なのですから、このプレイの恐ろしさは押して知るべしです


まぁ、気が動転して色々小ネタを挟んでしまいましたが(いつもの事)

結果だけ見ると、オリバさんの技にバキ君はからめとられ、身動きできなくなりました



「・・・・・・・・・・・・
パックマン・・・・・・・・・・・・?」



球体生物が人間を食すさまを見て、ボブさんがツッコミます

この前の武蔵といいこのパックマンといい、妙なところで知識がありますねボブさん

まぁ、武蔵は有名な剣豪ですしパックマンは有名なゲームキャラですし、
それなりに知っている人が多くても不思議ではないんですが・・・


問題は、この2つを同時に知ってる場合、
どちらかといえば我々側の人種に分類されてしまう事です


もしかしたら、ボブさんはOTAKUよりの人間なんでしょうか?

もしかしたら、ボブさんは「オリバは無茶なワガママばかり言うからハルヒだな・・・

とか妄想してニヤニヤするのを嗜む二次元紳士だったりするんでしょうか?


もし刑務所の壁に絵を描く作業をボブさんが手伝っていたら、
ちょっぴりオリバさんが萌え絵っぽく描かれていたのかもしれません


まぁ、ボブさんがオタクであろうとなかろうと、
目の前で起きているこの超バトルの前にはあまりに些細な問題です

うん、大丈夫。オタクは病気じゃないんだよ?


「いったいこの中で何が起こっているんだ・・・・・・??
想像を遥かに超える・・・・・・・・・・・・
これも格闘・・・・・・・・・・・・これでも格闘・・・・・・ッッ」
 


そしてモゴモゴと何かをされ、ペッと吐き出されたバキ君

内部で一体何があったのか。すっかり目が死んでいます


きっと内部でオリバさんの筋肉でぎゅうぎゅうと押しつぶされたんでしょう

もちろん、顔面はマッスルコントロールにより膨らんだ股間に固定です


いえ、バキ君のこの凌辱ゲームのヒロインのような目を見るに、
恐ろしい事に被食者としてずっと耳たぶを甘噛みされていたかもしれません

外に声は漏れていませんでしたが、もしかしたら

「バキ・・・俺の中であがけ・・・」と言葉責めを受けていたのかもしれません


バキ君! 借金には気をつけるんだ!!

・・・あ、あとリンク先は18歳未満の方はご覧にならないようお願いします


ホモを見ると吐き気がするって方も同様にご覧にならないように 


これがきっかけでそちら側の世界に目覚めても、当方は責任取れません


そしてバキ君はこちら側の世界でしっかり目覚める事ができるんでしょうか?
(オリバさんの筋肉技よりも強引な軌道修正っぷり)


ここまで来ると、『王様のオーパーツ』に出てきたような筋肉技は一通り使えそうですが、

オリバさんにはまだまだ隠された底がありそうです。そしてバキ君は、切れるカードは全て切った感があります


この先となると、「鬼の血、二段覚醒!」とか、

ライトノベルでよくある展開に持ち込むしか無さそうなのですが、まだ生き残れる道はあるのでしょうか?


いっそ、バキ君もオリバさんの技をコピーして丸くなって、

ボブさんに「星のカービィ・・・?」とツッコまれてみるとか(何の勝負だ)