範馬刃牙
第57話「オリバと刃牙」
バキ君がアンチェインになるために脱走騒ぎを起こしました
「ちょっと外の空気を吸いに行く」という目的を達するため、
たとえ相手が銃で武装してようがお構いなしに叩きのめして進みます
そうですね、これぐらいの自由は得られなくて何がアンチェインかと言う話です
今現在もバキ君の周囲は射撃部隊が包囲してますが、この程度で拘束されてはアンチェインとは呼べぬのですよ!
・・・ところで、この人がこの刑務所に来た理由って、
アンチェインになるためでしたっけ?
ゲバルさんもわざわざアンチェインになってましたし、
このアリゾナ刑務所ではオリバと戦うにはアンチェインでなくてはいけないってルールでもあるんでしょうか?
本当のアンチェインなら、一々こんな回りくどい事をせず、
まっすぐオリバの部屋に向かって一戦交えちゃえば手っ取り早いでしょうに
むしろ、勇次郎だったら確実にそっちの手段取ります
下手するとマリアさんとベッドをギシギシいわせてたら背後に勇次郎が立ってたりします
・・・想像するだけで『不安の種』並に恐ろしい絵面なので話変えます
ともかくアンチェインとなって対等の立場でオリバと戦うため、バキ君はワガママを遠そうとします
銃撃部隊6人がかりで包囲され、
さらには遠くから監視される絶体絶命の状況
はたして、バキ君はこの窮地をどのように打開するつもりでしょうか?
・・・どうでもいいんですが、監視員の人達の台詞
「現在 射撃班がバキ ハンマを確保
所長が説得している模様 送れ」
「ハハ 説教か 長くなりそうだな
引き続き気長に監視せよ 送れ」
「リョーカイ(はぁと)」
まぁ、緊張感が無いのはこの詰みの状況なら当然として、
この会話からすると所長さんはいつもこのような状況で延々とお説教したりするんですかね?
スモウレスラーの人は問答無用で射殺されたと言うのに
なんだか人によって警戒レベルが違いすぎるような気がします
あの人も見つかったのが所長だったら単なるお説教で済んでたのでしょうか?
そして、本当に説教を始める所長
この状況を打破できると断言したバキ君に対し、
「ワクワクしてきたな」とからかうような口調で接していますが、
このおっさんはヘタすると本当にワクワクしていかねないような男ですから要注意です
隣でオリバさんとゲバルさんが戦ってたら、バキ君無視してそっちに見入りそうな人ですし
「ゼヒその根拠を聞かせてくれまいか
そしてゼヒ打破して見せてくれまいか」
「してるさ」
バキ君がそう言うと、所長のサングラスが突然割れます
なんと、バキ君は所長が反応どころか気付く事すらできないスピードで拳を放っていたのです
さらに自分を取り囲む射撃手達の第2ボタンまでむしりとるパフォーマンスでもしてみせます
別に卒業する先輩への告白というわけではもちろんなく、
胴体最弱の急所をいつでも打ち抜けたと言う事のアピールです
そしてバキ君は、この状況をすでに打破していると言う事の説明を始めます
「鼻をつまめるって事は・・・目を潰せるって事だ・・・」的な説明で看守達を逆に脅します
ただ、バキ君の場合涯と違ってただ脅すわけではありません
バキ君の場合、目を潰すどころか本当に一瞬で2人以上を殺す戦力を有しています
さらに小脳を撃たれない限り運動をやめないとの宣言通り、たとえ他の部位を撃たれたとしても、
ゾンビのように動き続ける恐れがあります
(「死ね! 死ねよ! チクショウ、なんで死なねぇんだよ!」 「だ、駄目だ! 銃が効かな・・・うわぁぁぁぁぁ!」)
普通は小脳どころか一斉に射撃でもすれば、
腕や足にでも当たれば銃の衝撃で攻撃なんてまともにできないでしょうが
相手は妄想巨大カマキリを他人にも見せると言うゼスモスもビックリの奇跡体験を起こした男です
たとえ首を吹っ飛ばされて生首だけになったとしても
「言っただろ? 運動神経を司る小脳を撃ち抜かなければ俺は確実に動く!」
と叫びながら首だけで飛んで噛み付いてきそうです
とにかく、バキ君が延々と所長に逆説教する以上、これがハッタリではなく純然たる事実です
普通はこうなった場合はハッタリで自分の立場を有利にするわけですが、
バキ君の場合は口先よりも自分の肉体を信頼しているため、ただ事実を口にするだけでいいのです
まぁ、自慢げに事実語るだけで一話の半分以上を費やしてるので
ハッタリよりもよっぽど性質が悪いって見方もありますが
そして、長々とした説明よりも本能で自分が人質になったと認識した射撃手達が動けなくなると、
バキ君は所長に向かって最近の若者っぽいフランクな口調で言います
「所長 ワルいんだけどさ
肩組んでもらえね?」
「誰の目からも友好的に
まるで親友にそうするように」
一応、遠距離からの狙撃を警戒しているのか、
所長をフレンドリーに寄り添わせて偽装する手段をとっています
流石にバキ君も抜け目がありませんが、
所長が一受刑者の肩を抱いて、共に銃を突きつけられながら歩くという
このやや不自然な行動に他の監視員達は何も不審は抱かないのでしょうか?
「出たよ所長の気紛れ」
「どーしたA塔」
「いいえ 全員仲良くピクニックで〜〜す」
「・・・・・・ピク?
ナルホド ハハ・・・所長も優しいじゃないか」
日頃の行いのせいで納得されてしまいました
ちょっとバキ君! これ、ちゃんと肝に銘じておいてよ!
普段気まぐれだけで動いてるとこう言う事になるって歩く教訓なんだから!
オリバやゲバルの時も色々あっただろうから、
素手でも油断できない相手がいるってのは充分承知してるであろうのに、
「あの所長ならやりかねない」って事でこの凄まじく不自然な行動を容認してしまう看守達
しかも、気まぐれ所長の支持だからと扉の開錠もして外に出してしまいます
つくづく日々の信用って大事なんだなぁと思いますね
オリバも普段からワガママ放題やってそうですが、
所長もある程度は自由にやっちゃってるような気がしてきました
オリバに振り回されてるストレスから、普段看守に凄い勢いで説教してるとか
むしろ、ストレスのせいでやたら奇行癖があるとか
・・・そう考えると、なんとなくこの人もオリバの被害者なんだと思えてきますが、
マイケル襲撃を指示したりわりと悪人っぽいので単なる変な悪人って気がします
きっとマイケル襲撃とかももうめんどくさくなったからほっといてるんでしょうね
そりゃ看守達からも妙な方向でしか信頼を得られないはずです
「ゲームオーバー
受刑者 バキハンマ帰還します 手錠を・・・」
ついに外に出て、晴れてアンチェインとしての自由を掴んだバキ君
これで目的は達したとばかりに、再び刑務所に入る事を選択します
まぁ、これでこのまま日本に帰られても、
勇次郎への道のりが宇宙の膨張スピードに匹敵する勢いが広がるだけですしね
とりあえず自分もアンチェインだと言う事で、オリバと対等になってから戦うつもりのようです
同じ道を選択したゲバルがどうなったか、忘れたわけじゃないでしょうに
ここまではゲバルと同じ。ここからを変えていかねばなりません
ただアンチェインとして自由に振舞っているのでは、オリバさんに対抗できないのですよ
オリバさんにあってゲバルさんに無かったものと言えば・・・愛。そう、バキ君のこのアンチェイン騒ぎは
自分も刑務所に恋人を連れ込むための準備だったのですよ!
オリバ&マリアVSバキ&梢江のスペシャルタッグマッチです
これならバキ君にも、やや分のある勝負になると思えなくもありません
なんせタッグ相手は梢江ちゃんです
マリアがきたからにはどんな怪物が出てもビックリしないとタカを括っていた受刑者であろうと、
一目見ただけで心臓麻痺を起こしかねない歩くデスノートです
もうバキ君にとっては鬼に金棒。スカーとトリニティーズを組んだジェイドです(後者は駄目だろ)
むしろ、それぐらいやらないとオリバさんとバキ君の格差は埋まらないと思うんですけど、
バキ君はこの刑務所内圧倒的格差社会にどう挑むつもりなんでしょうか?
いっそ、格差を埋めるつもりは無く「戦ったら負けだと思っている」とアンチェインニートを決め込むとか
次週、自由になってしまったバキ君がどれだけ暴走するのか、怖いような楽しみなような
・・・その場合、被害者になるのはマイケルなんでしょうか所長なんでしょうか?