範馬刃牙
第46話『ジルベルトスタイル』
ハンカチを握り合って放さないように戦うファイトの中で、
バンダナをただ左手の上に乗せるだけと言う蛮行を行うオリバさん
正直、このままだと相手を殴り飛ばしても殴った反動でバンダナも飛ぶんじゃないかと思いますが、
まぁ、このバンダナはオリバさんとゲバルさんの超パワーに耐えるスーパーバンダナです
突風が吹いても飛ばなかったり象が踏んでも壊れないぐらいの性能は標準装備な気がします
そしてハンカチを乗せたオリバさん
ついでに勢いでゲバルさんも乗せちゃおうと挑発します
パワー勝負では不利とみてこの決闘方法に持ちこんだゲバルさんです
この申し出を受ければ、自分が不利になる事は間違いないでしょう
しかし、この勝負から逃げてしまえばそれは即ち勇気を失う事を意味します
果たして、ゲバルさんが取った決断とは!!?
「ふふ・・・耳にしたことはある」
男塾の雷電っぽく4ページほど薀蓄語った後、あっさり受けました
え? どうしたのゲバルさん? 速攻作戦とかヒゲドリルとか、
散々セコい自分が有利になるための手段使っといて、今更ここだけは男らしくするの?
なんだか、この心変わりの理由がよく分かりません
別にオリバさんの男気に感化されたって描写も無かったので、
ここはむしろゲバルさんが改心したって言うよりも、むしろ
さっき強く頭打ったからかなぁと考えた方が自然な気がします
ちょっと落ち着いてゲバルさん!
別にオリバさん、貴方と男と男の勝負がしたいから挑んでるわけじゃないのよ?
ただ単に、彼女の前でえぇカッコしたいからダシに使いたいだけなのよ?
そんな理由で不利に追い込まれる事について、何か思うところは無いのでしょうかゲバルさん
何か弱みでも握ってないとここはオーケーもらえない場面だと思うんですが。アンチェイン同士の戦いは難しすぎます
ともかく、ゲバルさんとオリバさんは男の勝負をするようです
ただバンダナを手に乗せて殴りあうだけでも、「男の勝負」って言うだけで無駄に熱くなるから不思議です
とりあえず男の勝負と言えば熱い展開です。熱すぎてたまに脳がゆだります
寿司勝負をしてるはずなのに鎖帷子を脱ぎだしたり「KILL!!」「YES!!」とか会話しだしたりします
男は所詮馬鹿な生き物と言う事なのでしょうか(微妙に意味が違う)
そして始まるジルベルトスタイルでの喧嘩
ちなみにこのジルベルトスタイルと言うファイトスタイルの由来とは、
ホテル王とマフィアの二つの顔を持つ男が、
上納金にまつわる裏切り行為が発覚したため処刑される事になり、
処刑を賭けて筋肉ムキムキの男とルーザールーズマッチをやりました
あばら骨が浮き出てダルシムみたいになってる70過ぎの爺さんと
ザンギエフ並の体格した巨漢がファイトってだけで充分不公平な状況ですが
――でもこの爺さん、何気に手に凶器みたいなゴツい指輪はめまくってるし
もしかしたらゲバルさんと同じ作戦で勝ちをもぎ取ろうとしてたんじゃないかと思えます――
さらにハンデとして、巨体の対戦者がハンカチをしっかりと握っているのに、
ジルベルト爺さんは手の平の上にハンカチを乗せるだけと言う超ハンディキャップマッチ
当然、爺さんは一撃で倒され、ルーザーとして処刑されたそうです
しかし、虎は死して皮を残し人は死して名を残す
そう、ジルベルトさんの名前は、ジルベルトスタイルと言うファイティングスタイルとして歴史に残ったのです!!
え〜と、とりあえずジルベルトさんの名誉を守るため、
それはファイトスタイルじゃなくただのリンチじゃねぇか
と言うツッコミはスルーの方向で
うん、ジルベルトさんもこんな名前の残り方多分望んでません
「たけしの挑戦状」でビートたけしの名前が残ってしまうぐらいの黒歴史です
そんな黒歴史スタイルで戦おうとするオリバさんとゲバルさん
願わくば、この戦いまで黒歴史に貶められないように・・・・・・
まぁ、この漫画における黒歴史ファイトって言うと、
順位をつけると大抵主人公が上位を独占してしまっていますが
特にカマキリ越えは容易では無いって言うか越えられてたまるかあんなもん
ともかくジルベルトスタイルでのファイトが始まります
ハンカチを手に乗せたまま激しく殴りあう二人を見て、観客達も大興奮です
ゲバルさんの頭を掴み、フルパワーで地面に叩きつけるオリバさん
しかし、ゲバルさんはそれでもハンカチを落とさないように手の甲でハンカチをキープします
男と男の誇りを賭けたこの攻防に、観客達のボルテージもMAXに!!!
・・・しかしまぁ、どんな集団にも『例外』ってのが一人はいるもので
そんなオンリー1である主人公君は、この叩きを見て溜息をついてこう仰います
「貴族だマフィアだと
能書きだけはたいそう景気がいい
けれどその実 なにをやってるかと言えば遊戯のようなハンカチゲーム
茶番だ バカバカしい」
そして立ち去ってしまうバキ君
ほんと、空気を冷ますの得意ですねこの子
とことん本番至上主義のバキ君には、
このような不純物が混じった戦いはお気に召さなかったようですね
うんうん、バキ君は本番が大好きだからね
こう言う奴が風俗で本番強要して警察に突き出されるんですよ
そして捕まえにきた警察に向かって
「おまわりさん・・・・・・すこし・・・・・・
もうすこしだけ続けさせてくださいッッ」
と涙ながらに訴えたりするんですよ(最低)
・・・なんであの少年が、こんなになっちゃうのかなぁ・・・?(酷い事言うな)
まぁ、バキ君が立ち去ろうと戦いは何事も無く進行します
と、そこにハンカチなど軽々吹き飛ばしてしまえるような突風が!
このままではバンダナが吹っ飛んでルーザールーズが終わってしまいます
しかし、囚人達の目に映ったのは、バンダナが風に舞う様ではありません
「飛ばされないように協力し合ってる!?」
「やるかッ そこまで・・・ッッ」
相手からハンカチを奪うために、
奪い合う二人が協力してハンカチを守る
これぞまさに男の姿! 男の勝負!!
さぁ、この勝負を見て、マリアさんもオリバさんに惚れ直したのではないですか?
そんな期待を胸に、ゲバルさんから目を離してオリバさんが目撃したものは・・・?
「見ているかマリアッッ
こが男の―――勝・・・・・・負」
「ちょ・・・ッッ
なに・・・・・・?? この子・・・」
バ、バキ君がマリアさんのベッドで抱きつきながら寝ている!!?
端的に言うと、バキ君がマリア様とねている!!?
略して『マリねて』!!? ベッドが曲がっていてよ!?(体重で)
壮絶な寝取られ展開を目撃してしまったオリバさん
まるで、純愛ゲームを期待して『君が望む永遠』をプレイして、
第一部から第二部に移る超展開にトラウマ級のショックを与えられ、
さらに真っ先にマナマナルートに踏み込んでしまって人生を歪められたような、そんな目をしています
いや、ほんと凄い表情ですオリバさん
板垣キャラでこの表情は、金玉を10回は蹴り上げられなきゃ出せません
しかも相手はSAGA男のバキ君です
相手がメスならなんでもアリそうな真のヴァーリトゥードチャンピオンです
ヘタをすれば、今この場でパンツを破きかねません
この緊急事態にオリバさんはもうルーザールーズどころではありません
支えを失ったバンダナは、ゲバルさんに支えられる事もなく風に吹かれて遠くへ飛んでいきます
この時のゲバルさんの、脇役になってしまった表情がちょっと可哀想でした
しかし、この状況をどうする気でしょうね我らが主人公
もう少し回りの空気を読む努力をしてもバチは当たらないと思うんですが
オリバさんを挑発して自分と戦うように仕向けたいんだとしても、もうちょっとやり方があるような
刑務所中の人間が熱狂していた舞台をブチ壊してしまうのはちょっと・・・ほんと、人としてどうかと思います
どうやらアリゾナ刑務所でもバキ君の更正は不可能だったようです
来週は、怒りに燃えるオリバさんのお仕置きタイムでしょうか?
決闘を邪魔されたゲバルさんも怒りそうですね。むしろ、所員も含めたアリゾナ刑務所の全員も激怒しそうです
どうシミュレートしても、ファーザー並にデッドエンド迎えるバキ君の姿しか想像できないんですが、
はたして我らが主人公はこの超逆境をどうやって切り抜けるつもりなんでしょうか?
・・・・・・助かる可能性があるとしたら、パパが助けにきてくれる以外になさそうだなぁ
ほんと、どうするつもりなんだか