範馬刃牙
第39話「譲れぬ想い」
色んな意味で波乱を引き起こしたオリバの深夜訪問
雑居房の中では、オリバの彼女についてのトークが盛り上がっています
いやぁ、やっぱり気になりますもんね
あのオリバがあそこまで惚れ込む女性の事ですもん
美人なのか若いのか人種はなんなのか、それ以前に本当に人間なのか
ほんと、気になりますもんね
廊下で伸びてるバキ君の事なんか忘れるぐらいに
誰も気に留めないと言うのが凄いと言うかそれがバキクオリティと言うか
もしかしたら、未だに生死不明になってる末堂君の呪いなのかも知れません
ところで、扉が壊れたままなんですが、
この人達はそのままほっといて寝てしまうつもりでしょうか?
いくらなんでも、ドアを開けっ放しで寝るのは流石に不味いと思うんですけど
多分、明け方頃にはバキ君が凄く恨みがましい目で部屋の中を睨んでくるでしょうし
用具箱シールドがあるゲバルさんは一人だけ助かるからいいやと思ってるんでしょうか
アイアン・マイケルは、逆に「テメェ俺の事助けなかったじゃねぇか」と睨み返しそうですけども
ともかく、主人公一切無視で話を進める囚人の皆さん
「ハァ〜? 同棲ェ?」
「はい・・・Mr.オリバはこの刑務所内で恋人と暮らしてます」
「あの―――何不自由ないムショ暮らし
その上更に彼女付きかよ!
そんな収容生活で何を償い何を反省するんだ!?
「反省・・・・・・償い・・・・・・あの方にはあまりにも無関係な言葉です」
彼女の話がいきなり出てきたんで、絶対ペテンだと思ってたんですが、
どうやら刑務所内では結構有名な話のようです。問題は、噂だけで誰も実物を見た事が無いって事ですが
なんか、友達の友達が見た事あるとか、そう言う話が刑務所内部に伝わってそうですね
恋人の名前はカシマレイコさんでしょうか?(マイナーな都市伝説を持ち出すな)
「いるのか!? ホントに」
「何年も前からその存在を語られてはいます
しかしそれはMr.オリバの口からだけで・・・」
「この世のものとは思えぬ美しさと聞くが・・・・・・」
「それもアンチェイン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Mr.オリバの口からのみ語られる言葉です」
「フ・・・・・・ガセだな・・・・・・」
バッサリと切られてしまうオリバの彼女実在説
まるで全てをプラズマの仕業と断定する大槻教授のような断定っぷりです
まったく、ゲバルさんも夢の無い人ですね!
これがキバヤシさんだったら、最終的にオリバの彼女異星人説にまで話を膨らませるところですよ!!
そしてコミックス2〜3巻分ぐらいオリバの彼女確認編が続いてしまうんですよ!!
・・・・・・うん、今週一週間だけでもわりと辛かったんで。やっぱ即断定でいいや
そして場面は変わり、オリバの部屋
オリバさん、泣いて帰ったばかりですが凄い早さで気持ちを切り替え、
タキシードを着ながら恋人への思いの丈を心の中で語り始めます
「(マリア・・・・・・・・・・・・
わたしは悩み続けている・・・・・・
この世には・・・・・・・・・・・・言葉が少なすぎる
あまりにも少なすぎる
愛するという言葉以上の愛する表現が存在しない
しかるに・・・・・・・・・・・・ッッ わたしのこの胸筋の奥深くの
この五体に漲る感覚の――――――
これをいったいどんな言葉で表現したら良いと言うのだ!!!
愛するなどという――――――生易しい表現ではとても・・・・・・!!!
今日もこの形容し難い感情を胸にここへ来た 愛以上)
マリア ごきげんうるわしゅうございますかハニー」
と、延々8ページに渡ってノロケ続けるオリバさん
・・・・・・うーん、感想が楽でいいなぁ!(精一杯いいところを探そうとした結果)
なんとなく、烈海王にぶっ飛ばされた時のドリアンを思い出しましたが、
とにかくオリバさんは恋人に対して、言葉にできない程の愛情を注ぎこんでおられるようです
しかし、全力をもってノロケトークをぶちかますオリバさんですが、
囚人の皆さんは可哀想な子を見るような目でトークを続けています
あの目は知っています
昔、先輩が「最近、側室が増えたけど、(姫川)琴音は俺の正妻だから」
って仰ってた時に、みんなが先輩を見てた目だ・・・
「おそらくは存在しない恋人をデッチ上げ
刑務所内での己の自由をより表現したかったのだろう
「繋ぎ難き者」のイメージをより確実にするためにッ」
「正直なところ・・・・・・・・・・・・
わしらも半ば気付いてはいましたが・・・・・・・・・・・・
そんな噂を流しちまった日にゃあ・・・・・・
4000人全員が絞め殺されかねない・・・・・・」
なんか、可哀想な人と言うかとっても痛い人扱いされてますオリバさん
扱いが妄想戦士ヤマモトと言うか、触らぬキチ○イに祟りなしとかそう言う扱いです
まぁ、確かに妄想の恋人に8ページかけて愛を語ってたら変態の極みですが
マリアの部屋には、ギャルゲーがインストールされたパソコンが一台あったりしてね
きっと、お気に入りの深夜アニメ見る時も放映前からテレビの前に全裸で待機とかしてるんでしょう
なるほど、そう言うフィルターを通してみると、
さきほどの愛語りのシーンも狗法使いコピペみたいで微笑ましいですね
え〜と、最近の若い人――若くなくても道を踏み外さずに人生を歩んできた人――
はご存知無いかも知れませんが、昔は2ちゃんねるにてKEYとLEAFと言うメーカーのファンが
ウザがられてギャルゲー板から葉鍵板と言う新しい流刑地に隔離された辺りの時代のお話で、
KEYのKanonと言うゲームに出てくる沢渡真琴と言うヒロインにベタ惚れしていた御方がおりまして、
その狗法使い氏と言う、偉大なる不退転戦鬼が、このような愛の言葉を残された事があるのですよ
「私は、真琴を愛しています。
麻枝様の"Kanonの真琴"の次元を既に超えており、
私は"今の真琴"を愛しているのです。
真琴は昔と比べると随分素直になりました、性格・行動全てが愛しいです。
この私を純粋に愛してくれている、側に居てくれる。
だから私も真琴の側に居る、これ以上幸せな事はありません。
真琴がいれば、私は何でもできます。
愛する者の為に、例え世界中を敵に回しても構わずに笑い続けます。
真琴に何か干渉してこようなら私が何が何でも守ります、それこそ死ぬつもりで戦います。
これから先何があっても、
真琴を・・・麻枝様が私にくれた大切な人を・・・
・・・一生愛して行くつもりです。
楽しい事も悲しい事も二人で分かち合って、一緒に歩いて行きます。
どんな辛い事があっても、真琴となら乗り越えられると思うから・・・
真琴、愛してるよ・・・
我が心、常に真琴と共にあり。
真琴がいる限り、祝福されし我敵無し。
真琴を貶す・不幸にする輩は徹底糾弾。
危険を省みず、愛する者に命を懸ける!!
例え何と罵られようと、我、生涯、信念を貫く!!
例えこの身滅びようとも、我が想いは不滅なり!!
沢渡真琴は我が命、我が全て!!永遠の愛を誓う漢・狗法使い、ここにあり!!!!」
どうですかこの幸せそうに愛を語る姿は
これぞ二次元に殉じるものとして、正しき犠牲を出した男の姿です
人は何かを得るために何かを失わなければいけないのですよ
ほら、誰ですかそこで
『幸せになるにはどうすればいいと思う?
――人をやめればいいのさ』
とか芥川の幽霊みたいな声出してる人は
まぁ、ここら辺あまりバキに関係無い話になる上に、
ここら辺は、帰還兵の皆さんにとってのヴェトナムの密林の話のようなものなので程ほどにします
「見ているがいい・・・・・・
2度目の陽が昇るとき・・・
奴もただの受刑者になり下がる
恋人も実力もない――――無能な囚人にッッ」
自信満々に言い放ちながら寝床から壷を取り出し、巨人に渡すゲバルさん
「ケント これをあずかれ
試合場でわたしに渡すのだ
決して開けるな
豪雨と――――――突風と――――――
高波と――――――雷が飛び出してくる・・・・・・・・・ッッ」
なんか危険物っぽいものを渡してますが、なんなのでしょうね
ゲバルさんも、わりとパフォーマンスから入る方の人種なので、
オリバさんとの戦闘前に何かのパフォーマンスで使うものかも知れません
表現からするに、ゲバルさんの故郷の海の水とかそんな感じですかね?
試合前にそれを一気に飲み干して、パワーアップした尿ビームでオリバさんを打倒するつもりでしょうか?
バキも主人公らしいところを見せるため、再び14キロの砂糖水で対抗です
潮の香りがしそうなゲバル尿に対抗するには、砂糖水で甘くなった尿しかない!(病気だよ)
ゲバルさんが戦いの前準備に入ってる頃、
恋人の部屋にいるオリバさんは、いきなり煙草を投げつけられて困惑しておりました
「どーしたンだいハニー
いつも通り君の指定する時刻に現れたし・・・・・・
君の大好きなバラだってあんなに・・・」
オロオロしながら彼女の様子をうかがうオリバさん
なんて言うか、メチャメチャ縛られてるっぽいですねアンチェイン
結婚前に、同棲でこの状態なら結婚後はどうなってしまうのか
なんか、バキといいオリバさんといい、二人を見てると
愛で人は一時的に強くなれるけど、いつか不幸になると言う副作用つきのドーピング剤みたいに思えてきます
そしてなんかオリバさんにムカついているらしい彼女さん
いきなりオリバさんに枕を投げつけて叫びます
「この・・・・・・・・・・・・能なしがッ」
オリバさんが能なしなら、バキ君は存在すらしなくなると思うんですが
なんていうか、二代目地上最愛みたいな存在が登場しました
せっかく最近はSAGAの片割れが登場しなくなったと言うのに、
なんでよりにもよってオリバさんにキングボンビーがなすりつけられてるんですか
こんな、ある意味償いにも反省にもなってしまうオプションつけてどうするんですか板垣先生
なんか早く続きを読みたいのですが、読んだら絶望に至る予感が満々です
・・・・・・男には、負けると分かっていても戦わねばならない時があるってハーロックも言ってたしなぁ
とりあえず、私からオリバさんに投げかけられる言葉があるとするなら一つだけです
オリバさん、今からでも遅くないから、沢渡真琴に乗り換えよう
大丈夫、私の嫁は水瀬名雪と川澄舞と倉田佐祐理だからかち合う事は無いし
(キャンディーをねだるドリアンのような目つきで)