範馬刃牙
最終話「さようなら」
範馬刃牙がいよいよ最終回を迎えました
タイトルも、ストレートに「さようなら」ときたもんです
まぁ、シリーズはこれからも続くようなんでお別れではないんですけどね!
21年間続けてコレでもう手切れにしようとかって別れ方されたら、
ヤンデレじゃなくたって相手を追いかけて後ろから刺すと思うんですけど
ともかくまぁ、プロデューサーさん、味噌汁エンドですよ味噌汁エンド!
(大吉さんはちょっとヤケになってますがそっとしてあげて下さい)
エア蟷螂に始まってエア味噌汁で終わる、エア尽くしだった範馬刃牙の物語もようやく終わりを迎えるのです
いっそもう、今までの話は勇次郎にボコられて死んだバキ君の見た夢で、全てはエア人生だったって事でもいい気もしますが、
ともかくバキ君にエアちゃぶ台返し喰らって、絶叫する勇次郎
無人のレストランで屁をこく鬼龍おじさん並のカリスマブレイクですが、
その後もエアお椀をキャッチして茫然とするなどの、ケンドーコバヤシでさえ言葉に詰まりそうなコメントしがたいリアクションが続きます
麻酔銃で撃たれた時でももうちょっと威厳が残ってた気がするんですが、
勇次郎にとってこのエアちゃぶ台返しはそんなにショックだったのでしょうか?
私もこの展開は別の意味でショックだったので、
姪がもう少し大きくなったらおままごとの最中にエアちゃぶ台返しして憂さ晴らししてやろうかと思いました
(鬼龍おじさんが優しいおじさんに思えるレベルでクソおじさん)
で、当のちゃぶ台返しした本人は、なんかドヤ顔をしています
殴りたい、この笑顔と思わずコピーをつけたくなる表情で、バキ君は言います
「親父……救われたなァ……」
とりあえず理由とかいいからもう勇次郎こいつ殴っちまえ
そう思えるほどのふてぶてしい態度のバキ君
相変わらず相手を煽る技術は地上最強ですねこの子
「この俺を……救ったと……フフ……その通りだ
思い当たるフシがある あの味噌汁は少ししょっぱい
認めるのが嫌で……誤魔化しちまった・・・
嘘をついちまった 俺の動揺を察したオマエが
ちゃぶ台で……俺を救った……」
バキ君は勇次郎を嘘から救っていた!!
でも「救われたなァ」とかネタばらしを誘ったらダメじゃん
観客にも「認めたッッ」とか言われちゃってます。むしろバキ君がしょっぱいとか言い出さなければバレなかったのに
どっちかと言えば勇次郎の足もとをすくったような感じになっちゃってるのはどういう事でしょうか
と言うかむしろ勇次郎は箸の持ち方を咎める前に、しょっぱい味噌汁ごと証拠隠滅しようとしたバキ君の
食事作法のなってなさを殴ってしつけるべきだと思うんですが
これがトリコだったら50連釘パンチを金玉に放ってるとこですよ
なんだかんだでバキ君は気遣いがなってませんね
こんな事だから、父親の味噌汁ミスは救えてもジャック兄さんは救えないんですよ
可哀想にジャック兄さんテレビの前で味噌汁コント見て泣きっぱなし!
あと多分、外伝でも戦力レベルが見合う相手がいないからあと3年は放置される予定!(決めつけんな)
私的には、勇次郎の味噌汁がしょっぱいのはジャック兄さんの涙の味がするからだと思うんですが
それはそれとして、さらに勇次郎がとんでもないことを言い出しました
「強さの最小単位とは
"我が儘を通す力" "意思を通す力"
貴様はこの俺を地上最強を炊事場へ立たせた
我が儘というならこれ以上はあるまい
ここに………地上最強を名乗れ」
なるほど、バキ君は当初の目的である「勇次郎に味噌汁を作らせる」を達成したから地上最強だという事ですね
味噌汁がしょっぱいのは関係ないの!!?
いや、味噌汁の味で嘘つかせたから地上最強ってのもいやですけど、
先週からの引きで、別にちゃぶ台返し云々は関係なかったってのも別の意味で驚きです
それとも味噌汁がしょっぱいのはしょっぱいんじゃと意志を通したのも加味されてるんでしょうか?
それだとまぁ、勇次郎相手に味付けが濃いとかはなかなか言えませんからね
ストライダムさんあたりなら、味噌汁に雑巾のしぼり汁いれて出しても
「流石は勇次郎様、結構なお点前でゲス」とか媚びた笑顔で飲み干しそうですが
と言うか「味噌汁作れ」「味付けが濃い」で地上最強ってのもひどい話ですね
言ってる事が完全にニート息子と変わらないんですが
ある意味ニート最強と言う事なんでしょうか?
ライバルはグラッフリーター刃牙ですね(この映画の話題全然聞かないけど面白かったんだろうか)
で、これで地上最強が譲れるってのもなんかワンマン社長が強引に息子に職を譲るみたいなもんなんですが、
「認めたッッ オーガが認めたッッ 刃牙の最強を認めたッッ
範馬刃牙が地上最強だッ!!」
なぜか民衆の支持が得られ申した
なんでボコボコにされて味噌汁の味にケチつけただけの男が地上最強だと思うのか
ちょっとここにいる皆さんに集団ヒステリー以外の理由で説明を願いたいのですが、
まぁ、最終回ですしそういうのは野暮ってものですよね!
バキ君の大本の目的は「父親よりほんの少し強ければいい」ですから、
父親が強さを認めれば、それはそれで目的達成って事ですよね!
「決着の際……どちらが高見に立っているのか
頭の位置 頭部の標高が上にある者
見下ろしている者こそが勝利者
親父の言葉だ
親父は確かに俺を見下ろし去っている……
あの時
俺は殺されていた
争えない事実 俺の敗北です」
そのとおりなんだけどめんどくさい事言い出した……
お前がそれ言い出しちゃったら話が終わらないじゃん。何一つ進展しないじゃん
でも観客は場に飲まれてるのか盛り上がり、さらに
「勝負ありッッ」
徳川のじっちゃんがしゃしゃり出てなんかうやむやにしました
え? なんであんたそんなにいい笑顔で出てきて主催者気取りなの?
しかも、勇次郎の見立てによるとなんか死病が治ってるようです
鎬紅葉がエア手術台をひっくり返しそうなビックリ治療の発生
これで病気が完治するならドクター・ヒルルクは死ななくて済んだと思うのですが
ともかく地上最強の親子喧嘩に満足したらお爺ちゃんの病気が治ったようです
多分、観客の中にはこの親子喧嘩のおかげで彼女ができた人もいるんじゃないかと思います
で、
「(聴覚を失ったまま
己の地上最強を知らぬまま
確かに放った”地上最強の息子”からの決着の言葉
今宵限りの気紛れか 最強を手放した父
勝利を手放した息子
各々が共に自己にとっての最大を差し出した
地上最強の親子喧嘩…………
ここに終了……!!!)」
〜現在の大吉さんの心象BGM〜
……い、いやまぁ、勝負に勝って試合に負けるエンドは想定の範囲内で、
父親と息子が互いに相手を最強と心から認め合うとか、わりといいエンディングだと思うんですけど
終わり方の着地点としては非常に無難なあたり、
今までの超アクロバティックな軌道はなんだったのかとも思わずにいられないんですが
ちょっと! 結局勇一郎ってなんだったの!!?
と言うかあれですよね。ひとえにオチまでの過程で「いかに先読みさせないか」に終始した結果、
1年間ギャグ漫画やってからグラップラー刃牙の最終回に落ち着いた、みたいな変なチグハグ感が出ちゃってるんじゃないかと
だって味噌汁とか明らかにむりくりですもん
1年やっても「バキの強さを勇次郎が認める」って展開にキャラが動かなかったから、
どうにかこうにか難癖つけて勇次郎に瑕疵を作ったとかそんな感じですもん
あと、こういう展開にするならやっとくべきだった母親の死についての父親の心情吐露とかそういうのもやらなかったのも問題で
終盤、板垣先生の不自然主義が裏目に出た感もありますが、とにかくこれで親子喧嘩はおしまいです
次回からは、勇次郎が梢江ちゃんの味噌汁の味付けに文句をつける新・親子喧嘩が始まります
(始まりません)
とりあえずまぁ、いろいろ文句はあってもなんだかんだで感無量ではあるんですが
>やっと終りましたね。唯一の不満は「刃牙くん生存END」なだけです。
こういう感想がきちゃうあたり、やっぱり主人公の振る舞いに問題アリアリだったんじゃないかなぁとしみじみ思います
まぁ、総括としてはなんだかんだで楽しくツッコミをいれられる稀有な作品だったので
これからも板垣先生にはこういう楽しく面白い作品を作ってもらいたいものですね
板垣先生の不自然主義がチャンピオンを救うと信じて・・・!
(打ち切りっぽくすんな)