範馬刃牙
第3話『世界最強の高校生』

夕方の河原で男が二人・・・勝負でしょう


と、言うワケで少年誌としてはいたってまっとうな
夕暮れの河原でも一対一のタイマン勝負が始まろうとしています

うんうん、正しい展開ですね。小学生VS高校生(地上最強)でなければ


このご時世、ある意味母親の死体おぶって走り回るよりも危険な行為です
しかし、父親は軍隊を壊滅させるモンスター象と戦っているのです。社会情勢を敵に回しても我らが主人公はひるみません



「(小学生のオレを相手に
ウソだろう・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この人 本気じゃん!)」



世界最強の「本気」に、
男塾現象でバキ君を巨大化させてしまうルミナ君
まぁ、ある意味当然の誤算と言うところですが、流石に相手が悪かったでさえ

なんせ、目の前の相手は象だろうが女子供だろうが、SEX相手だろうが全力を尽くす範馬一族の一人


もう、バキ君は本気も本気、本気と書いて”本気(マジ)”と読むぐらい本気です

このままでは少年は”不運(ハードラック)”と”踊(ダンス)”ってしまう羽目になってしまいます



「か・・・・・・構えたよ」

「へ・・・・・・本気じゃねェよ」



そんなバキ君達を遠くで見てるイジメっ子達
驚き役として、まだもうちょっと出番を稼ぐつもりのようです

将来は、神心会に入るか本部流柔術を習うといいと思います


まぁ、前述の通り彼は本気です
少年達の気持ちも分からなくもありませんけどね

「バキと梢江のSEXをヤングチャンピオンでやる」

「餓狼伝で梶原をオリジナルキャラの噛ませ犬にしてしまう」


そう聞いて、読者の誰もが思ったでしょう。本気じゃねェよ、と






本気だったんですよ(血涙)



まぁ、そんな本気な板垣先生の魂を受け継いでるバキ君も当然本気です



「(ムリヤリやらされてるイジメだったけど・・・・・・
オレは期待していた 高校生が小学生に本気になるワケがない
しかもこの人は世界一 本気を演技するオレに――――――
さわやかに笑って――――――優しく闘ってくれる 甘かった!!!」



いまさらながらに自分の甘さを後悔する少年
相手が勇次郎だったら、ナイフ向けた瞬間、「消えうせい!」で一発ですよ

基本的にこの世界の達人達にはこの手の冗談は通じませんからね
和泉元彌相手に小川が本気でSTOをかけるぐらい冗談が通じません。常にガチンコです


というかむしろ驚きなのが、
久しぶりに見たさわやかな主人公の笑顔が、


私にキモいって印象しか与えなかった事です


うわ、誰だよこれ。少なくともバキ君じゃないよ
彼、基本的に能面フェイスとヘタレ顔だけで表情が構成されるから

ともかく、そんななんか間違っちゃった主人公。少年にいきなり質問します



「泳げるか・・・・・・・・・?」

「・・・・・・・・・え?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少しは・・・・・・
(なに・・・!? なに!? いったいなに!?
どーゆー意味!!?)」



いきなり意味不明な質問をされ、テンパってしまう少年
まぁ、これも想定の範囲外でしょう。範馬相手にまともな会話をしようとしてはいけません


下手をすれば、勝負の前にいきなり「勝ったのは俺だ」とか言い出されます


そして少年の言質を取ったバキ君
「よし」と一言だけ言うと、いきなり瞬間移動ばりのスピードで少年の目の前から消えました



「!? !? !?
(・・・・・・・・・・・・ッッ
オレの前から―――世界一が消えた!!!)」



キョロキョロする少年の背後に出現するバキ君
ちょっとしたホラー映像です。まぁ、瞬間移動は父親も使う技ですしね

気づいたら、部屋の中に出たり入ったり自由自在にやってのけられます


下手をすれば、寝ようとしたら布団の中からいきなりバキ君が現れるかも知れません(どこの呪怨だ)


そしてナイフを持ったまま世界一を探している少年。次の瞬間!



「尻(けつ)!!?」


バキ君の本気のビンタが少年のケツにクリーンヒット
そのまま空気抵抗で顔が歪む程の勢いで吹っ飛び、
ケツにはズボンごしにもくっきりと分かる手形がついてしまっています

多分、数日間はお尻を押さえながら内股で歩く少年という、
腐女子の皆さんの妄想を色々掻き立ててくれるような行動を見せてくれる事でしょう



「(きっと・・・・・・・・・・・・
80年間は生きる僕の人生で――――最大の衝撃)



石で水切りをするように川を転がっていく少年
15メートルまでなら問題は無いと言った勢いですっ飛んでいき、やがて沈みます


見ていたイジメっ子達も、
そのあまりの光景に唖然としています
「本気だね・・・」とポツリとつぶやくのが関の山です

そしてその本気の一撃を食らった少年
なんとか川底に足をつき、驚愕の表情のまま立ち上がります



「なんだ・・・浅ぇじゃん・・・」


一応、相手の事は心配してあげてたらしいバキ君
いい加減、他人に冷たくしてたら見捨てられるって事を学習したんでしょうか


しっかりとした足取りで川を渡り、バキ君に再度近づく少年

そんな少年に、バキ君は手を差し伸べます



「(今まで生きてきて・・・・・・・・・
12年間生きてきて――――――
僕は生まれて初めて――――――
自分が男であることを意識した)」



「今から・・・親友だ」


本気の戦いの後に芽生える絆
たとえどれ程の違いがあっても、「男の会話」に違いは無い

久しぶりに、「格闘者の絆」を見せてくれたほんわかエピソードでした。やや極端でしたが


個人的には、このままバキ君が昔の熱さを取り戻してくれるとありがたいんですが
なんか、梢江ちゃんがいなくなったらいい方向に進みそうですね。・・・貞子か何かかあのヒロイン


でもまぁ、読み違えると色々深読みできますね

恋人を失ったばかりの主人公
それに尻を叩かれて「男」を意識した少年

そして芽生える○情・・・・・・


次の新刊はルミナ×バキ本でしょうか(黙れ)


多分、尻を叩いて具合とか色々確認してたんでしょうね
ほら、スイカを買う前に叩いたりするじゃないですか。あんな感じで(どんなや)


バキSAGA2は禁断のボーイズラブで、微熱王子で連載とか(できるか)


まぁ、絆の確かさは見せてもらったので
そろそろ次は新生バキ君の強さを見せてもらいたいですね

梢江ちゃんは・・・まぁ、もう最終回に再登場するぐらいでいいので