範馬刃牙 
第225話「グローブ」
 



4連打で4ページ使ったバキ君



ジョジョだったら1ページで数十発なのに



贅沢にページを使った攻撃に、流石の千春もダウンです


その様子は、見ている方にはワケの分からない攻防でした

一見すると、何もしていないバキ君の頬にストレートパンチを打ちこんだ柴千春

しかし、倒れたのは千春の方だった!!



「だからさっきから言ってるでしょう
無抵抗だったんですってば・・・・・・」
 


バキ君が何もしていないと警察に証言するヤンさん

しかし、よく考えればこれってグラップラーに有利な発言ですよね


パッと見、柴千春が一方的に殴って倒れただけですし

これなら、バキ君も正当防衛を主張できそうです

ひょっとしたら、バキ君は正当防衛のためにわざと殴られたのかもしれません


汚いな、流石バキ君汚い(言いがかり)


しかしそうすると、独歩ちゃん達も、正当防衛用に超スピードパンチ打ったりしてるんでしょうか?


押尾被告も、超スピードで薬打てば無罪を主張できたかも(無理だろ)



「ただジッと立っていただけで
ニンジャボーイのストレートパンチを受けたのです
何で倒れたのか・・・・・・!? 知りませんよそんなこと」
  


若干キレ気味に役に立たない証言をするヤンさん


警察も、その倒れた部分を知りたかったのであって、

別に柴千春がニンジャっぽかった点なんて聞いてなかった気もしますが


もしかしたら、分からない部分を警察がしつこく聞いてきたから怒ってたりして

ヤンさんに聞きこみをした警部殿が、「あ、それともう1つだけ」とか言って何回も聞いてきたとか

(なんで『相棒』になってるんだよ)



「(柴 千春・・・・・・さん
・・・・・・・・・・なんで・・・?
どうして・・・? 今 俺と・・・・・・?)」
 



倒れた千春を尻目に帰っていくバキ

疑問はあっても、連れて帰って起こして聞く事とかしないんですね


そう言う気配りもできないからどんどん嫌われるんですよ!!


敗者にかける言葉はないとしても、それでもちょっかいをかけに行ったのが昔のバキ君なのに

最近のバキ君は、すっかり無関心な若者になっていて困ります


えぇい、せめてあの触っただけのパンチが利いていれば!!

これがはじめの一歩なら、触っただけのパンチでも後で利いてくるのに!!

くそぅ、主人公サイドがムカつく展開ばっかりシンクロニシティしやがって……!!(歯ぎしり)


しかし、このまま倒れっぱなしの千春ではありません

倒れてると、起きたら警察に傷害罪で捕まっちゃいそうですし


そんな(社会的に)ピンチな千春の脳裏に、フラッシュバックする言葉があります



「(ヤレ・・・・・・刃牙と・・・・・・)
おまえだからいい・・・・・・」
 



花山さんには、バキ君と千春を戦わせたがる理由があったようです

千春を鉄砲玉にするのではなく、主な問題はバキ君側にあるようです


まぁ、問題っつっても今のバキ君には問題しかないんですが


花山さんの考える問題は、普通に考えるとバキ君に覇気がなさすぎる事についての問題です


でも、もしかしたら「バキが彼女とイチャついてて問題だから、

バキ世界で一番女っけのないお前がボコれ」って意味なのかもしれません


ともかく、柴千春に再起動フラグが立ちました

これは普通なら逆転フラグでもあるんですが、相手は理不尽の権化だしなぁ……


柴千春の安否を祈りながら、舞台はラスベガスのリングへ移ります



「(確かに・・・・・・右の縦拳・・・・・・
確かな手応え・・・・・・
同時に当てられた・・・
おそらくは左の鉤打ち 不覚・・・・・・)」
 


クロスカウンターを喰らい、ダウンする烈先生

右の縦拳は当てたと言っていますが、

対するスモーキンにはダメージが無さそうな印象です

やはり、絶妙にカウンターを狙われて、烈先生のパンチは勢いを殺されたのでしょうか?


これがはじめの一歩なら、この触っただけパンチが利いてくるのに……

しかし、烈先生もただダウンしただけではありません

当てられたダメージの種類から、自分が何物に攻撃されたのか理解します



「(グローブ・・・・・・
かつての修行期・・・・・・
幾度も使用ったものだが――――
これほどの重さと切れ味は初・・・・・・
素拳ならではの――硬さと鋭さこそないものの――
グローブその物の重さが加わる故――
脳へのダメージ自体は明らかに素手を上回る
まるで巨人の掌により――直接頭をシェイクされるような・・・・・・)」
 



グローブは、拳を守るためだけのものではありません

柔らかさと重さを加える事によって、頭を揺らし易い構造になっているのです


花山薫の拳の方程式は握力×体重×スピード=破壊力ですが、

ボクシングではグローブの『拳の重さ』をさらに加えるようになっていると烈先生は分析します


あと、一歩クラスになるとさらにグローブごしでも拳の跡がついちゃったりするので、

ボクサーのパンチってのはやはり馬鹿にならないものなんでしょう。いつも噛ませだから気付き難いけど



「(このダメージの感触は――刃牙さんの拳にはなかったもの
ピクルの拳にはなかったもの
グローブ・・・・・・・グローブというもの・・・・・・
グローブという道具・・・・・・道・・・・具・・・・
あの・・・・・・感触・・・・・・ッッ)」
 



その時、烈先生に電流走るっ・・・!


レフェリーがカウントする中、起き上がりながら

烈先生は過去に戦った相手達との拳の感触と比べながら、

グローブという『道具』を使った拳の感覚の違いに気付くに至ります


バキ君は素手の技術を極めたパンチ、

ピクルは野生のパワーをそのままぶつけてくるようなパンチ

しかし、ボクシングは『グローブ』と言う一点でそれらとは大きく一線を画します


ファイティングポーズをとりながら、烈先生は己の得たひらめきに思いをはせます


ちなみに、深町コーチはとても心配そうな表情でタオルを握りしめています


なんだかんだでつくづくツンデレだなこのおっさん


それとも、最近ツンデレらしいツンデレをしなくなった烈先生に、

ツンデレのコーチングをするためにセコンドに立ってるんでしょうか?


とりあえず、今んとこ鴨川会長以上に役に立ってないセコンドですが、

きっとそのうち閃いて、「烈! そこで釘宮ボイスだ!!」などのアドバイスをしてくれるんでしょう



「(そうか・・・ッッ そうだったのか・・・・・・ッッ
彼等一流ボクサーの強み・・・・・・
それは・・・・・グローブという道具の――
使用法に長けているという事実ッッ
脱力によりグローブの重さをより際だたせ
肝臓打ち・・・・・・ッッ
フリッカージャブもそう・・・・・・グローブを武器化したもの
何たる事・・・・・・ッッ 今気付いたッッ
ボクシングは素手に始まり
安全かつ健全なスポーツに生まれ変わるため
1865年クイーンズベリー考案の グローブルールを使用
時を経ること約150年――永き研鑽のトンネルをくぐり抜け
遂に―――武器化に成功!!!)」
 



なんと、グローブは武器だった!!


ボクサーの拳は凶器だと言われ続けていましたが、

グローブもまたボクサーが使えば凶器になりうる代物だったのです


効果的に、相手の内臓にダメージを与えるための武器

柔らかく大きく重いからこそ、内側に響く打撃を放つ事ができる武器


それが、グローブという存在なのだと烈先生は理解したのです


つまり、これは1つのある重大な問題ができたと言う事です











アイアンマイケル、最強トーナメントで一人だけ武器使ってたんですね



柴千春のサラシ攻撃を卑怯だの言ってる場合じゃないですよ!

徳川のじっちゃんは、これを機に地下闘技場のルールを改正すべきかもしれません


いや、ひょっとしたらグローブの武器性については知りつつも、

「まぁ、アイアンマイケル程度なら武器化してないだろう」と言う判断があったのかもしれませんが

(どんだけ感想でアイアンマイケルをディスるつもりなんだ)



「(見誤っていた・・・・・・
穏和で柔らかそうなあの外見に・・・・・・
あの優し気な感触に・・・・・・
秘められたる凶悪な意志を見損なっていた・・・・・・・ッッ)」
 



別に、そんなシックスの絶対悪みたいな評価しないでもいいでしょうに

烈先生は攻撃を受けた事で、グローブを重大な凶器だと認識してしまったようです


まぁ、確かに強大な武器である事は認めますが。凶悪な意志は完全に被害妄想な気が……


しかし、これはこれで烈先生も丸くなったと認識させられる発言ですね

初登場時っぽいぐらいの烈先生なら、このグローブの使い方を見て



『我々はそれを1000年前に通過しているッッッッ!!』ぐらいは言ったでしょうに


克巳達との交流が烈先生を変えたのか、随分謙虚に物事を受け止めてます

いっそ「米国産グローブよりも中国産グローブの方がより武器化に成功する!」ぐらいは言うかと思いましたが


烈先生のボクシングデレっぷりに、深町コーチもデレちゃってタオル投入の準備をしているんでしょうか?



「(ただ・・・・・・
これをどうする・・・・・・?
多くの”気付き”があったのはいいが・・・・・・
これを・・・ッッ この損傷の現実を!!!)」
 



コーチがタオルを握りしめる中、烈先生の視界はドロドロです

色々と気付いてグローブに対する認識を新たにできたものの、

脳に致命的なダメージを負ってしまい、スモーキングがまさに煙に見えるぐらい景色が歪んでいます


ワーレフとの試合とは対照的に、一気にピンチに追い込まれた烈先生

果たして、この窮地をどう打開するつもりなのでしょうか?


片脚のためフットワークは使えない、目標との距離も測れない

この状況で、中国拳法が対抗できる技は存在するのか!!?


こっちも非常に気になるのですが、柴千春再起動の方も忘れてはいけません

あっちもこっちも気になる脅威の板垣引っ張りで、次回に続きます