範馬刃牙
第109話「奇妙な二人」
今週の扉絵は神心会が仕切る!
本来の主人公である範馬刃牙を差し置いて、愚地克己の登場です
まぁ、最近は本編で主人公よりも主人公らしく活躍しているので当然の抜擢でしょう
ただ、問題はここに主人公がいないと、今週はどこにも主人公がいないと言う事です
春巻先生ですら扉絵と本編の両方に出ているのに
主人公は、消息不明のままもう何週間も過ぎています。遭難中ってレベルじゃねぇぞ
いっそこの機会にバキ君も他所の漫画に遭難してみてはいかがでしょうか?
クローバーとかナンバMG5の世界ならわりと大活躍できるかもしれません
ヤンキーフィギュアなら、尿がよく出る主人公同士分かり合える可能性もあります
あとは、浦安鉄筋家族に出て花園ガキと戦ってみるとかもいいでしょう
蟷螂と戦う前にもやってましたしね。小学生相手にマジゲンカ
バキ君なら嬉々としてガキ君をボコボコにしてくれるでしょう
その後、鬼母にフルボッコにされる姿が鮮明に瞼の裏に映ります
まぁ、いない人の話は置いといて今週の内容
ピクルを見つけた花山さんが神心会を差し置いて戦おうとします
神心会もヤクザ顔負けの暴力集団ですが、
本家本元裏社会の住人だけあってこの手の情報収集はお手のものなのでしょう
そしてピクルを掻っ攫おうとする花山さんに、神心会の寺田が物申す!
「花山さん
神心会の寺田といいます
ハナシ聞いてくださいッッ
自分らに失礼があったら謝りますッッ」
とりあえず下手に出るあたり相手を分かっている武道家らしく礼を尽くすようですね
しかし、その言葉を遮るのは花山さんの腹心木崎さん
上着を巻いて隠した匕首で、寺田さんの脇腹をつつきながら囁きます
「謝らんで結構・・・・・・
このままお引き取り願います」
有無を言わさぬ暴力による恫喝!
これが極道(プロ)のやり方だ!
どうする、神心会(セミプロ)!!
「おっかねェなァ
イキナリ刃物・・・でも ワカってください
これは克己館長たっての希望でして―――」
落ち着いて会話をしながら、不意打ちで木崎さんの目をはたく!
さらに、武器を蹴り飛ばして相手を無力化するまでの流れに一切の迷いなし!
武道はこういう荒事の場において心を乱さないように心身を鍛錬するものとは聞きますが、
一般人の門下生が覚悟完了させすぎだろこれ
暴力を振るう事にも振るわれる事にも、一切の恐れがありません
むしろ刃物を突きつけられると言う窮地で逆に冷静になった感もあります
こんなのがあと10万人もいる組織なんでしょうか。そりゃ克己も重圧を感じるはずです
ゲバル軍団よりよっぽどタチが悪い気がします
独歩が徳川のじっちゃんと組んでクーデター起こしたら成功しちゃったりして
ちょっと存在を野放しにしちゃいけない連中を見た気がしますが、
今はそれよりもヤバい個人がいます
蹴り飛ばされた匕首を思わずキャッチするピクル
咄嗟に掴んだのが刃なのでとても危険な状態ですが、
さらに危険度上昇。なんと花山さんが匕首の刃ごとピクルの手を握り締める!
「(奇妙だった
強い力で握ってくる・・・・・・・・・・・・
行為そのものは攻撃だった
なのにこの雄は 俺のことが大好きなのだ)」
匕首越しの握手!
刃物は引かなきゃ切れないとかそういう次元の話ではありません
匕首を二人で握り締めて、かすり傷ひとつつけずに砕き折ってしまいます
これぞ現代で出会ったパワーファイター二人による初めての共同作業!
それをゴングのように二人の戦いは始まるのですが同時刻、神心会では
「ごめんッ」
独歩が脱ごうとしていた上着を掴み、動きを封じてから喉仏への親指の一撃
その場に崩れ落ちる独歩
悠然と見下ろす克己。あれ、こいつほんとに克己?
実は遭難してきた春巻とかじゃなくて?
(春巻に負ける独歩の方が嫌だよ)
それともドリアン戦で独歩が催眠術をラーニングしていたとかでしょうか?
いや、それなら実は一撃でやられた克己が見た幸せなユメの方が可能性として・・・・・・
まぁ、理屈の上ではなんとなく分かるんですよ
克己は、技や体においては独歩を上回っている「天才」だって
圧倒的に劣っていた「心」が今回の件で成長して、
こうして父親相手に不意打ちしかけられるぐらいになったんだって
だから独歩を克己が倒したのも、本部が柳を倒した事よりは理解できるんですが、
バキ君が春成を二秒で倒したときと同じ、なんか釈然としないものが残ります
まぁ、相手が克己なんで独歩が油断してしまったのも分かります
なんせ、相手をしているのはいつも隣で驚いている空手家ABCの一人です
新規の読者なら、どれが末堂でどれが加藤でどれが克己か迷ってしまう恐れさえある連中の一人です
相手があまりに小物過ぎて独歩の危険センサーにも反応が無かったんでしょうか
これがバキ君相手だったら、逆に「誰がパンツはいていいっつったよ」と、
シコルスキー相手にしたように全部脱ぐ方を好んでくれそうですが、
あくまで『セーラー服は脱がないで派』である克己は、
相手が脱ぎかけと言う自分に有利な状況を瞬時に生かしました
(そのちょこちょこ加えた要らん装飾語句はなんだ)
独歩もここは油断せず、虎殺しスタイルで脱ぐべきだったのでしょう
「やっぱ組手は・・・全裸だろ」
そう言って夜の道場で夜の組手開始ですよ。自分の意思を押し通すために
うん、絵ヅラ的になんか酷い事になりそうだからこっちの展開で正解ですね
ピクルでさえ自主規制で服を着たんだから、
青少年の読者に悪影響を与えないために露出は控えるべきです
筋肉空手家の裸なんか載せるぐらいなら、イカ娘やひとみ先生を脱がすべきなんです(悪影響はどうした)
まぁ、来週あたり花山さんとピクルがいきなり脱ぎだして戦いそうですけど
この世界には、人が思うより少しだけ脱ぎたがりが多い――
まぁ、男の裸の話はともかく、克己による父親越えの1イベントです
とりあえず、実力では越えてるから後は館長の器を得て胸を張って父に並ぶって感じでしょうか?
来週になったら、フツーに独歩が立ち上がりそうで怖いですけど
「フツウに組手なら使わないよな こんな技術
ましてや親子ならなおさらだ・・・・・・・・・
ごめんな・・・・・・親父・・・・・・・・・・・・・・・」
独歩なら息子相手でも使ってきたかもしれませんが、
なんだかんだ言って息子には優しい独歩ですから、
克己と同じように鬼となって禁じ手を打つような真似はできなかったかもしれません
アライパパなんか、息子に復讐するために色々手を尽くしてましたけど、
独歩の場合、むしろ息子の方が強くなった事を喜んでた感じです
皮肉にも、養子関係の父子がこの世界で一番「父親として」まともだったみたいですね
それでも起き上がった途端克己をフルボッコにしそうに思えるのは、この世界の住人特有の大人気なさです
これが末堂とか加藤とか相手だったら、
服を掴まれても頭突きと顔面潰してたりしたんだろうなぁ・・・
そして同時刻、ピクルが花山さんをぶっ飛ばす!
見開きを使っての迫力あるシーンですが、
思わず意識が画面端にいるミニ春巻に集中してしまうので、遠近感が狂います
モブの中でさらっと出しておけばいいのに、
なんでこんなある意味存在感ある登場なんでしょうか春巻先生
花山さんが初手から大ピンチだと言うのに!!
来週は花山さんVSピクルの戦いが本格的に始まるのでしょうか?
純粋なパワータイプ同士、ぶつかったら花山さんが不利な気がします
下手をすれば、満腹でも運動してカロリーを消費したピクルが、
ちょろっと花山さんをつまみ喰ってしまおうとか考えかねません
駄目だ、この戦いは危険だ! 花山さんにこのまま戦わせるわけにはいかない!
やはりここは源王会過去編で場を凌ごう! 単行本2巻分までなら許す!!
むしろそっちの感想書きてェーッ!!(純然たるワガママ)
もしくは、せっかく出てきた事ですし
緊急参戦ピクルVS春巻のスペシャルマッチを組んでみるとか
春巻もこと「生き延びる」という一点に関してはピクル並のしぶとさを誇ります
板垣先生がカラーで春巻先生を描いていたのも、その伏線と言う可能性もあります
ギャグ漫画のしたたかさを見せられるか、春巻ッッッッ!!?
問題は、その対決が実現すると違和感がありすぎて逆に納得しそうな絵ヅラになる事でしょうか
来週はお休みなので、花山さんの安否が心配です
・・・せっかくだから、疵面のまとめ感想でも書くかな・・・(傷口が深くなるだけだからやめとけ)