バキ
第275話『挑戦資格』



先週の重大発表からついにセミファイナル
次回でいよいよ『バキ』が完結すると言う運びになりました

勇次郎に宣戦布告し、それを受けられた我らが主人公
残り少ない回数でどうやって今までの人生に区切りをつけるのか・・・


不安興味は尽きませんね


いや、ネットの評判ではなんかみんなネガティブキャンペーン中ですけど、

私は最後まで板垣先生を信じますよ! 希望を持って『バキ』を読みますよ!!

そう、大事なのは『希望』なんですよ! だから最後まで希望を持って・・・希望を持って・・・













希望を追って・・・人は死ぬ・・・!(アゴと鼻を尖らせながら)



・・・さっ、今週の内容にいきましょう
大事なのは『無欲』ですから(諦めきったようなツラで)


バキと勇次郎の試合が決定して、今週は繋ぎの話

これはまぁ、想定の範囲内なんですが・・・それで主人公の出番が5コマて


梢江ちゃんの出番0はまぁ、ちょっと前なら誰もが待ち望んでた事ですが、
今となってはヒロインが最終回一つ前に影すら見せないのはどうよって感じです


ともかく、セミファイナルの初出番は達人コンビ
いつの間に修理が済んだのか、神心会本部ビルで昼間から酒飲んでます


・・・自らを破門しても相談役とかで居座ってんでしょうか独歩ちゃん



「外れも外れ・・・・・・
我々2人は大外れでしたな」



ともかく、読者大ゴケの予想の反省会をしているようです
まぁ、あんだけ盛大に外せば、そりゃ昼間から酒が飲みたくなる気持ちも分かります



「強くなっとる」

「はい
強くなってます
渋川さん 勝てますか 範馬刃牙に」



蛇の入った酒瓶を持ち、
渋川先生にお酌をしながらストレートに聞く独歩

それを一すすりしてから口を開く渋川先生



「これ・・・匂いはキツいけど
意外にウマいね」



決して相手のペースでは会話は進めないのが達人流
しかしまぁ、スーツ着てネクタイ締めて昼間っから酒飲んでる達人というのもある意味シュールです



「ハブ酒 沖縄の友人から頂きました」


人食いオロチが蛇の酒飲むと言うのも共食いっぽいですが
あと、酒よりも蛇の方が容量多そうなのは、友人からのちょっとした嫌がらせなんでしょうか?


そしておちょこの中身をグイッと飲み干してから本題に答える達人



「勝てぬとは言えんわな」


それは、武術家として、地上最強を目指す一人の漢として、
同じ格闘技者に対して絶対に「勝てない」とは言えない程勝ち目の薄い相手と言うことでしょうか

それとも、実力はあっても勝てなくは無い相手とバキ君を軽んじてるのでしょうか


・・・いやまぁ、個人的に後者っぽい匂いをプンプン感じるのですが。ともかく、その言葉を受けて独歩ちゃんが言います



「刃牙の父 オーガは受けました
息子 刃牙に挑戦の資格ありと
わたしの心は決まってます」



かつて勇次郎に敗戦して以来、いまだ再戦の意思やまぬ独歩
思えば、バキの黎明期を支えたのはこの愚地独歩と言う男の存在だったでしょう

自分の大会に出場したバキが地下闘技場の人間だと見抜き、声をかけたのを皮切りに、
バキのライバル候補の今じゃ単なる驚き役以下の加藤を闘技場に案内して序盤の説明役を務めたり、

そして序盤の最大の山場の一つ、
範馬勇次郎戦では、地上最強の生物相手に唯一「まともな」試合をしてみせました
その後の展開を追っても、愚地独歩という男がいなければこの漫画はここまでの魅力は得られなかったでしょう


その影の立役者が主人公の勇次郎戦を前に決意する事とは一体なんでしょうか


それはともかくここで場面転換。上で達人同士が飲んだくれてる間、
何故か弟子達がいない道場で克己・加藤・そして烈が同じ話題で話し込んでいます


・・・つーか、何をちゃっかり居座ってんすか烈先生
寂海王に連れられてくるまでもなく、すっかり第二の故郷気取りです

とりあえず、もう個人的にはバキの最終決戦よりも
烈先生をめぐる克己と寂の三角関係の方に意識が向くんですけど


あと、ちゃっかりと言えば、普通に回復してる加藤

・・・ほんと、お久しぶりです。集中治療室から出てきたのいつですか
ドリアンはすっかり幼児退行しちゃいましたから、ある意味勝者えでゃありますね



つーか、末堂はどこにいっちゃったんだ!!?



人気投票で最下位だった奴なんて生死不明でも構わないって事なんでしょうか

思えば、一番初めにバキと対戦した男であり、
修羅の門だったら最後のライバルの一人に数えられてもいいぐらいのポジションなのに

今じゃヤムチャ以下と言うか生きてるか死んでるかすら分からないシュレディンガーの空手家です


そして最後のツッコミ所の一人。克己。いや、もしかしたらこいつは範海王の変装かも知れません


・・・花山さんはともかく、加藤や独歩ですらスカーフェイスに磨きがかかっていると言うのに、

こいつだけ全身火傷だのなんだのってダメージ受けといて、ヘアケアまで完璧な状態で出てきてます


なんですかこいつは。整形手術でも受けてきたんですか? 烈先生のために(オイ)


いえ、もしかしたら烈先生特製の砂糖水で火傷も治って髪まで生えてきたのかもしれません


なんせ、毒が裏返って骨折も治る「スゴいね、人体」の世界です
砂糖水塗ったら髪がフサフサになっても、なんの不思議も無いのだよ関口君(オオアリじゃ)


そんな、ツッコミ所のみで構成された一種のオゾン分子みたいなトリオが会話しています


「あぁ?」

「いや マチガイねェよ
範馬勇次郎がバキの挑戦を受けた」



何故か克己以上の情報通ぶりを見せる加藤
ひょっとして、加藤さんあの時闘技場にいたんですか?

それで出番と言うか、驚く一瞬すらないとは随分酷な真似をしてくれます板垣先生



「・・・・・・・・・・・・しかしよォ・・・・・・・・・
オーガはバケモノだぜ」

「イヤ・・・範馬刃牙は強くなっている
擂台賽で見せた秒殺・・・・・・・・・
そしてアライJr戦で見せた圧倒的な実力
彼はもう以前のステージにはいない」



まぁ、それはどちらかと言うと読者が見たくなかったものですが

ともかく、烈先生が今まで見続けた限り、バキの実力は勇次郎へ挑戦する者としての資格は十分なようです


そう言えば、烈先生もバキへのツンデレっぷりを発揮し、
梢江ちゃんと同等以上にバキ君の戦いっぷりを見届けてきた男です

久しぶりのカツレツ(克己×烈)なのでそっちにばかり意識が向きましたが、
素直クール(って言いたくないけど)とツンデレの、バキレツと言うのもこれからの主流派としての資格は十分です


そう思いながら読むと、これからの克己の台詞もちょっと感慨深くなりますね(ならんわ)



「全ての格闘士・・・・・・・・・・・・・・・
全ての武術家が歩む道・・・・・・・・・
地上最強への栄光へ一歩先んじたワケだ」

「・・・・・・・・・で どーするよ克己さん」



バキ君曰く、単なる親子喧嘩ですが、
周りの面々の認識としてはそうではありません

克己の言うとおり、これは地上最強への栄光への一歩なワケです


その一歩を歩むもの恋敵に対してどうするか

父親はすでに答えを出しているようですが、克己さんはここで沈黙してしまいます


・・・『バキ』になってから、「ロシア人やムエタイは噛ませ犬」
「バキに登場するキャラクターが怪我をすると元ネタの本人も怪我をする」のジンクスの他に、


「息子キャラがヘタレる」って新方程式が追加されたような感じがします


そしてまたまた場面は変わってどこぞのバー

そこで柴千春の報告を受けながら一人酒を煽るのは、

月刊に行って、本誌の主人公よりも期待されている主人公の花山さん



「そうか・・・・・・」

「オスッ」



直立不動で敬意を表する柴
まるで、自分も月刊に出してくれと言わんばかりです(違う)



「・・・・・・・・・
花山さん 俺らバキさんに・・・・・・・・・」

「放っとけ」

「・・・・・・・・・・・・」

「それが礼儀だ」

「オ・・・・・・オス・・・」



花山さんの結論は、荒らしは放置ただ見守る事

この男も、以前のバキと勇次郎の親子対決に立ち会った者の一人です


あの闘いを経て、花山さんも今のバキ君と同じ気持ちなのでしょうか

つまり「ただの親子喧嘩。当人同士で決着をつけるもので脇がでしゃばるのは野暮」


付き合いが長い、と言えば梢江ちゃん以上の花山さん
だからこそ、バキ君の気持ちは痛いほど分かったりするのでしょう



まぁ、単にでしゃばっても絡み損するだけだから


月刊の方で頑張ろうって事なのかもしれませんが

・・・ほんと、『バキ』になってから中々「闘いの中の絆」ってもんにお目にかかれんのぉ・・・(遠い目)


そしてまたまたまた場面転換






どこへいってたンだッ ミスター・解説ッッ
俺達は君(の解説)を待っていたッッッッ

本部似蔵の再登場だ――ッ



夜の公園で勇次郎相手に負け犬のツラになって以来ですかね?

ともかく、こっちにも親子対決の話が伝わってる様子



「正直 オーガの首を狙うには
ワシじゃ無力すぎる」

「はい・・・・・・と言っていいのでしょうか」

「否定しろ バカ」



いやぁ、あの公園の一件知ってたら、誰でも凄い勢いで頷くと思いますよ

なんて言うか・・・今では勇次郎の打撃を捉えられてただけで何かの間違いだったと言うか(奇跡ですらないらしい)


まぁ、「本部が強くて何が悪い」と言う格言もありますし
久しぶりに出てきたと言うことで、作者の愛情の賜物だと思いましょう

・・・まぁ、独歩の時と似たようなものですが

この人もこの人で作品に対する貢献度はデカかったなぁ・・・ネタキャラとして(オイ)



「誰に限らず
範馬勇次郎の前では無力
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ではありますが・・・」



すかさずフォローをいれるとは、できた弟子になったもんです
あと、しれっと胴着着てますが、しばらく見ない間に地味に花田流柔術やってたんでしょうか?

つーか、最近の読者ってこいつの事知らない人もいるんじゃなかろうか・・・



「強くなったのォ・・・・・・・・・刃牙・・・・・・」

「強くなりました」



強くなった代わりに大切な何かを失った感がありますが

しかし、せっかくだから最終戦は本部さんに解説をお願いしたかったんですが


このままだとほんとに来週、勇次郎の試合すっ飛ばして終わるような・・・
そう、例えるなら伝説の『旋風の橘』における玉竜旗すっ飛ばしのように・・・


・・・なんか、この時点でまだ主人公の出番無いんで、ほんとに心の中で
シャーマンキングクラスのインパクトに耐えるだけの覚悟を決めようと考えつつあります



そして場面はまたもや変わり、
バキの最初のライバルである鎬兄弟のところへ
北斗の拳で言うところのシンやアミバの立ち位置にあたります(あてるな)



「そうか・・・」

「共に刃牙にブッ倒された者同士・・・・・・
どーするよ兄貴・・・・・・」



弟を診察する兄
・・・やっぱり、至近距離でブレストファイアー食らったら普通死ぬこれだけの傷残りますよね


・・・・・・やっぱ、さっきの克己、範の体をボディスナッチでもしたんじゃなかろうか・・・


まぁ、同じ兄弟でもまともに兄弟対決をさせてもらった恵まれた兄弟
この二人がどう絡んでくるかと言うのも楽しみなんですが・・・いや、ちょっと・・・そろそろ・・・ねぇ・・・?



そしてまたまたまたまたまた場面転換

まだ主人公は出てきません。自主規制でロバでも出てきてるのかってぐらいの焦らしっぷりです


少なくとも100キロ以上はありそうなバーベルが宙を舞います
そして、トレーニング中だったと思しきジャックがそのまま跳ね起きます
そう言えば、食事をしていない状態での登場ってのは久しぶりかもしれませんね


ところで、バーベルの落下地点に立ってる、メッセンジャーとして来たと思しき猪狩さん

下手すりゃこれが直撃してシコルん時みたいに昏倒させられてたような気がしますが、

さすがに顔色一つ変えません。慣れてんでしょうか?



「ナンダトォ・・・」

「範馬刃牙が父範馬勇次郎に挑戦し―――
勇次郎氏及び徳川光成地下闘技連会長はそれを受けた」



その事実に驚愕するジャックに、「挑戦は認められた」とハッキリ告げる猪狩

その言葉を受け、ジャックの周りの空気が闘気によって歪みます



「フフ・・・
アノアホウガ・・・・・・・・・
認メロ・・・・・・・・・ッテウノカヨ」



かつて敗北しているとはいえ、ジャックもまた打倒勇次郎を目指す者

目的を同じくする者として、弟に先んじられたようなこの事態に胸中いかなる思いでしょうか


ここも一波乱ありそうな様子です

・・・・・・・・・・・・・・・いや、だから来週最終回じゃなきゃさっきから盛り上がる展開の連続なんですが・・・


今までのサブキャラ達に焦点あてるのはいいんですけど、
それぞれに腹に一物あるようにして、どうやってまとめきるつもりなんでしょうか

なんか、夜逃げと言うかヤリ逃げと言うか、そんな匂いが漂ってくるんですけど・・・


ともかく、最後の場面転換
ここでようやく我らが主人公の登場です!!


・・・・・・・・・ここまで地味だと、


来週に出番あるかすら疑わしくなります(どんな最終回や)


ともかく、梢江ちゃんとのヤリ部屋に独歩と二人きり

・・・なんか、イカ臭そうですが、大丈夫でしょうか独歩ちゃん

それとも、お茶を飲みながら「匂いはキツいけど 意外にウマいね」とでも言う気でしょうか


ともかく、二人きりのバキハウスで会話が始まります
梢江ちゃんは多分、今頃『アライSAGA』にでも出演の真っ最中です



「なァバキ・・・」

「・・・・・・・・・」

「俺らァ・・・
知り合ってどんくらい経つ・・・・・・」

「けっこう経ちますね」



時間軸についてあえて明言はしません。つーかもうできません


ほんと、今西暦何年ですか。時空の狭間に落ち込んだサザエさん状態です


下手をすれば、某KOFのように、バキ君は永遠の高校生にさせられますよ

・・・まぁ、普通に出席日数超えてると思いますが、
もし梢江ちゃんも留年しまくって二十歳とかで女子高生の制服着てたら・・・・・・・・・



・・・・・・・・・・・・(コロコロ)・・・・・・はい、恐怖判定をかろうじてクリティカル成功させたので続きにいきます


時間軸に対する世界への疑問はそこそこに、独歩は本題に入ります



「そう なのに不思議なことが一つある
俺と君は一度も戦っていない」




そう。夜の公園で出会っただけで勝負になる武道家が二人
それが、これ程の長い間知り合いでいたにも関わらず立ち会った事が無い


バキVS独歩。古参のファンなら誰もが夢見たシチュエーション!

勇次郎に一度ずつ真剣勝負を挑んだ者同士
ぶつかりあった場合、果たしてどちらが強いのか。どちらに再戦の資格があるのか!


これは掛け値なし、本当に燃える展開ですよ!!!










来週最終回じゃねぇならよ(大吉さんは今、とてもやさぐれています)



・・・ほんと、どうやって収集つけるんでしょうね
いや、この「引き」は確かに燃えるものがあるんですけど・・・
肝心の勇次郎は今週出ないわバキも登場5コマで直接対決の匂いがしねぇわ


これ、今週出てきた伏線めいたものを紹介するだけでも、
来週のチャンピオンが丸々一冊バキじゃないと無理だと思うんですけど


来週は『ドカベンVS野球狂の詩』とWクライマックスだそうですけど・・・

ここまでくると、いっそ第三部をやった方が潔いと思うんですが、どうなんでしょうね


とりあえず、どんな展開がきても意識を失わぬよう
今から精神を柔軟に保っておけるよう準備しておこうと思います


まぁ、泣いても悔しがっても来週で最終回ですしね


・・・現在、『Kanon』の名雪シナリオの終盤並に笑えなくなってますが、

それでも、そんな絶望的な状況でもなお、仙道板垣先生ならきっとなんとかしてくれると信じて、


むしろ奇跡を信じ、白痴を愛してこその鍵っ子なので(お前は鍵っ子嘗めてんのか)


来週は最後まで笑ってバキを読もうと思います・・・



次回、『バキ』最終回。果たしてどのような結末が待っているのやら・・・