バキ
第239話『死』

先週は死んだはずの海皇が蘇り、武術の勝利を宣言しました
今週はそれについての言い訳解説の話です。あと、扉絵がバキではなく勇次郎になっていました

久しぶりにバキ以外の扉絵なので目を引きましたが、
それ以上にインパクトがあるのがこの尻を突き出した四つんばいのセクシーポーズ

鬼の貌の次は女豹のポーズ。範馬勇次郎に死角はありません

まるで、『バキ』というタイトルすら一種のモザイクのように見えてくるセクシーさです

そう言う視点で見ると、まるで目を隠す影が目線を隠す黒棒のように見えてきます(どこのAV女優だ)


まぁ、あんまり勇次郎のケツネタで引っ張っていると、
また掲示板で「クソみてぇな変態バキ感想」と書かれるのでそろそろ自粛します

あと、叩きはともかく板垣先生の目に触れたら顔面握りつぶされそうな感想である事は事実ですし


勇次郎と戦って老衰で死んだと思われていた郭海皇
その海皇が、ひょっこりと中国軍控え室のみんなの前に現れる



「わ―――ッッ」


髪を逆立てさせながら驚く春成。お前はどこのブラフォードだ
驚くと髪の毛が逆立つんでしょうか。恐怖のサインを見つけたエニグマの方が逆にビビる勢いです


大口開けて目をまん丸にする烈先生。あんた何時の間に戻ってきたんですか
頚椎を自分で外して試合中に蘇生した烈先生も、これには流石に驚いてしまったようです


驚いた勢いでポケットから手を引っこ抜いてる龍先生
海皇の訃報(?)聞いた後でさえハンドポケットしてたんですかあんたは


そして、今にも逃げ出しそうなぐらい驚いて、海皇に背を向ける範海王
背中どころか、普通にジャージに着替えて瞬時に尻まで向けちゃってます



なんだその尻は? 掘られたいのか?


ブッチギリでヘタレっぽい驚き方を披露してくれた範海王
というか、驚き要員のためだけに借り出されてきた感すらあります

しかし、相変わらず克己に似たヘタレ顔です
もしかしたら板垣先生、克己の顔が変わってしまったため、
もう一度克己のヘタレ顔を描くために範を登場させたのでは無いでしょうか?

うん、それなら範のヘタレぶりも辻褄が合いますね(合わんわ)


つーか、のっけからツッコミすぎて疲れました

「今週の展開にはツッコミが足りません。感想を助けてください!」って感じです(今更踊る大捜査線2ネタか)


そんなツッコミ多発空間を招いた我らが海皇は、
そんな驚く皆に対して、手を素早く振りながら平然と言い放ちます



「無理無理無理
人と闘っとる気がせん」



海皇、みんなが驚いてる中、いきなり出川哲郎のノリで言い訳を始めます



「ワシも若年時代は人間以外とも幾度か立ち会ったが・・・・・・・・・
そもそもアレじゃろ・・・奴ァ地上最強の生物と言われとるんじゃろ?」



言い訳を続ける海皇に、流石に烈先生がツッコミます



「あの・・・老師・・・
そういうモンダイじゃなく・・・」

「生きて・・・・・・・・・・・・・・・
いらっしゃられ・・・・・・・・・たの・・・です・・・か・・・・・・・・・」

「ハハ・・・スゴいじゃろう・・・」

「イヤ そうじゃなくて」



流石烈先生。頑張ってツッコんでくれてるからこっちも楽です

しかし流石に、死んだはずの海皇がピンピンしてる状況にはかなり困惑しているようです


「医師は確かに・・・・・・・・・
老衰・・・・・・・・・・・・と・・・」



理不尽なのは範馬に付き合ってたから多少は免疫があるのか、
驚いたまま固まりっぱなしの他の面子に代わって海皇に質問する烈先生

すると海皇、妙に澄んだ目になって烈先生の問いにようやく返答します



「フム・・・・・・確かに心臓は停止した
瞳孔も開き 臨床学的には非の打ち所もなく
ワシの死亡は確認されたと聞いとる
その結果何が起こったか・・・・・・拳を止めたのじゃ
打たれていたらもはや絶命は免れぬであろう拳をッッ
おわかりか? 武が勝利したのじゃ」



その瞬間、四人の格闘士の心が一つになりました


すなわち、「なんでやねん」


範など、首を傾げながら「何言ってやがんだこのジジイ。ついにボケたか?」ってな勢いです


その空気を感じ取ったのか、海皇が皆を一括します



「疑るかァ!!!」


海皇が叫べば道理が引っ込む
誰も異論を挟む事はできなくなりました
だってこれ以上言ったら今度は何されるか分かりませんし



「百と数十余年
怠ることなく身を護る術を磨いてきた
鍛錬に次ぐ鍛錬は徐々にワシの身体に変化をもたらし
少しずつ・・・少しずつ完全なる武術体質へと近づけた
完成じゃ 死に勝る護身なし!!!」



海皇の論理は難しすぎるッ!
いやまぁ、身を護るための武としては正しいのですが
「ワガママを通すため」の『力』と武術との間には微妙な線引きがあるようです

そこのところが理解できないのか、困惑する四人
春成も、烈の方を「お前分かる?」みたいな表情で見ています



「およそこの世に存在する勝負事!
ゲーム・スポーツから殺し合いに至るまで
相手が死すれば勝負なし!!! 故に負けもなし」



ここでイメージ映像として将棋やらテニスやrやら殺し合いやら、
色々映像が出てきますが、個人的に一つだけ異論を挟みたい事があります

右下のコマの左上でマージャンの絵がありますが、
たとえばもう終わりましたがマガジンでやってた哲也の元ネタである麻雀放浪記で、

出目徳ってバイニンとの勝負では、
出目徳が最後に九連をツモるのですがそのまま死亡

そしたら、ドサ健達は「死んじまったら負けだ」と、
出目徳の死体から身ぐるみ剥いで、ドブ(映画版だと土手)に蹴り落とし
「一人減ったから」とサンマを始めます。だからどうしたって話なんですが、


死んでしまったら相手が何をしてこようがもう抵抗できないわけで
勝ち負け以前に、もう「ワガママ」を貫く事ができなくなってしまうのではないでしょうか

武道では、相手を倒してもまだ油断はできないと言う事で「残心」と言う動作がありますが、
相手に倒れた場合でも、万一に備えて油断せずに構えるのが武道の心意気なのではないでしょうか

いや、相手は勇次郎だったワケですから武道もクソも無いんですけど
結局は、勇次郎の精神が武道とはかけ離れた『闘争』であったための油断って事ですかね

麻酔銃にかかったり、擬態に引っかかったり、
たまに油断しちゃって痛い目見ちゃうのが勇次郎のドジっ子属性でしょうか


ひょっとしたら、今のバキ君がヘタレているのも、
将来的にバキが勇次郎に真っ向勝負を挑む時にも勇次郎が
「まぁどうせバキだから」と油断してくれる事を誘っての作戦なのでしょうか?


とにかくまぁ、ちょっとしたわだかまりが残る理論です
他の三人がポカーンとしている中、思わず春成君がそれに異を唱えてしまいます



「ず・・・・・・ずっる〜〜・・・・・・・・・」


危ないです春成君。下手すればそのままもう一回二秒でぶっ倒されてるところです


まぁ、郭海皇もそれは認めているようで特に制裁はしてきませんが

と言うか、ある意味一番ズルいのは、死云々ではなく、
バキに負けた春成には「武から身を引けい」とか言ったくせに
自分は「無理無理無理」の一言で済ませちゃった事だと思います



「その通り
武とは 技とはズルきもの
昆虫や小動物は勝てぬと判断するなり
擬態を用いて死を演ずる
それをズルいとなじることもよし
しかし結果 彼らは生き延びる」


ちなみに、熊に死んだフリするのは迷信だそうです
熊は好奇心旺盛な動物なので、引っかかれたり叩かれたりするそうです

でもまぁ、「絶対に勝てない相手」から逃れるために、
そうやって擬態するのは最後の選択肢として考えうる事なのでしょう

100%逃げられない相手からは、相手に去ってもらえばいい


「ダイの大冒険」と言う漫画で、
「知らなかったのか? 大魔王からは逃れられない・・・」と言う台詞がありますが


ゲームだったら大魔王からは逃れられなくても、
死んだら普通に教会で復活できてしまうわけで


・・・報われねぇなぁ、大魔王(今はそういう話をしているのではない)


とにかく、護身の究極として擬態はアリでしょう。それは次に海皇の一言に集約されています



「皆よ・・・あの怪物とわしは闘った・・・・・・・・・そしてなお立ってる」


まぁ、それを言ったら独歩や本部も同じ状態なんですけど

むしろここで唐突にサムワンが現れて、「俺も立ってるぜ!」とか言いだしたらどうでしょう?(どうもこうもあるか)


私が海皇の立場だったら、その場で殺してしまいそうです


とりあえず、妙に印象的なのが、海皇がこう言った時の

他の四人の「それでいいの!!?」って感じのうろたえたような表情でした


そして所変わって勇次郎の控え室。バキが勇次郎のところへ駆けつけます



「親父・・・
今・・・・・・烈さんから報せが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



流石バキ君。すっかりパシリが板についてます


もう勇次郎の舎弟同然です
あと、海皇が生き返った事は大会役員とかが伝えればいいのに、
わざわざ烈→バキのルートで情報が伝わってる辺りがますますしょっぱいです


そして、勇次郎はそんなバキの知らせをコーラの瓶片手に聞きます



「聞いたよ・・・・・・」


そう言って瓶を指で切る勇次郎
ところで、誰からその情報を仕入れたのでしょうか?
龍→オリバとか範→マホメドとかってルートがあったのでしょうか?

つーか試合後でも情報が遅かったりで微妙に役に立ってませんバキ君
扉絵でも登場できなかった上に、パシリとしても役に立たないとか要らん活躍ばかりしてます
きっと、試合が終わった後に梢江ちゃんに会いにいったりして聞くのが遅くなったのでしょう

もしかしたら、「その間実に二秒!」って勢いで勝利のメイクラブを決めてたかもしれません



「さすが海皇ということだ」


コーラを飲みながら郭の武を認める勇次郎
果たして、この後勇次郎はどうリアクションするつもりでしょうか?
「もう賞味期限が切れちまった料理に興味はねぇ」と無視するのでしょうか
それとも、第二ラウンドのためにコーラで栄養補給している真っ最中なのでしょうか?


来週の勇次郎の動向に、興味は尽きません


ところで、このコーラはどこから持ってきたのでしょうか?
勇次郎がコーラ飲むってのはちょっとイメージ的に意外な感じですが

もしかしたら試合後に、妙に卑屈になったバキと、
海皇を倒しきれずに機嫌が悪くなった勇次郎との間にこんなやり取りがあったのかもしれません



勇次郎「あ〜、なんか喉かわいたな〜。バキ、コーラ買って来いよ」


バキ「え、あ、うん。じゃあ金を・・・」


勇次郎「お前の奢りに決まってるだろ
一人だけ二秒で終わらせやがって。一番余裕あるだろうが」


バキ「あ・・・ああ、じゃあ行って来るよ。五分・・・いや、三分で買ってくるから!」


勇次郎「十秒以内な。一秒でも過ぎたら鬼哭拳な」


バキ「はひい〜〜〜〜〜!!」



これで後は、「何コカコーラ買ってんだよ! コーラっつったらペプシだろッ!」
と勇次郎が叫ぶシーンがあれば完璧なのですが(どこのビーバップハイスクールだ)


とりあえず、来週は勇次郎の動向に注目ですな

そして、バキは今後主人公に復帰できるのか?(無理っぽい)