バキ
第233話『流儀』
本編でヘタレ扱いされても、出番がほとんど得られなくても、
読者に「5年前より実力差開いちゃってるじゃん」とか罵られようとも、
それでも扉絵では自分の存在感を主張する。それが範馬刃牙の流儀
・・・まぁ、そんな悲しい宿命を背負った主人公は置いといて、今週の『ユウジロウ』です
勇次郎の消力マスター疑惑から続く今週
いきなり郭の拳が勇次郎の腹部に命中します
春成だったらこれをかわされて2秒で沈められるところです
しかし、命中しても勇次郎の身体はただ吹っ飛ぶだけでダメージはありません
言葉も無く、冷や汗を流しながらこの事態を見守るバキと烈。郭海皇すら言葉が出ない程の異常事態です
「・・・・・・・・・・・・もしかして」
「さっき海皇がやってたやつ・・・・・・・・・?」
「シャオリー」
観客達も、この異常事態にどよめき始めます
そしてその凄さを知るが故に観客達以上のリアクションを見せる烈先生
「見ただけで真似たと言うのか!!?
極意 消力を・・・・・・・・・ッッ」
「マネたのか すでに持っていたのか・・・」
ヘタレにムカつく事言われて唇をかみ締める烈先生
まぁ、真似たのと持っていたのと、どっちがよりムカつくかは知りませんが
このままバキ君まで「天才めっ!」のノリで消力使い出したら、烈先生腹を斬りかねません
しかし、悔しそうな烈先生と違って郭はあくまで余裕たっぷりのまま勇次郎に言葉をかけます
「ほォ〜〜〜・・・・・・
ホッホッホッホッ 真似られたか強き人よ
日本に地上最強で史上最強の男がいる・・・
20年ほど前から聞き及んではいた・・・・・・
ナルホド・・・・・・・・・噂に恥じぬ見事な天才振り
さぞや戦う相手に不自由したじゃろう
人生楽しからずや こういう出逢いもある
ワシの消力とおぬしの消力・・・・・・・・・
どちらがホンモノ・・・」
我が事のように勇次郎に語りだす郭
まぁ、郭も理合を手に入れてから対戦相手には不自由していたでしょうからね
それを試す相手が、理合を見真似で会得した程の天才が相手なら申し分ないでしょう
この「どちらがホンモノ」と言う言葉にも、
見よう見まねでは自分の100年の修行には及ばないと確信しているのでしょうか
「この程度の消力ならワシの勝ちじゃ」と言う余裕からこの言葉が出てるのかもしれません
今にも「だがお主の消力、中国じゃあ二番目じゃ」とでも言いそうな勢いです
しかし、相手はワガママ度合いでも中国拳法には負けてはいない勇次郎
突然郭の語りを遮り、こちらも余裕たっぷりに言い放ちます
「心配するなジジィ
消力は2度と使わねェ」
使えば対等になれるはずの技を封印する
勇次郎の言葉に言葉を無くしてしまう観客達
流石の烈先生も、バキ君とツーショットで呆然とするばかりです
「自慢気に技を披露するキサマをちょっとからかっただけのこと
もともと俺の流儀じゃねェ」
「ほう・・・若僧が流儀ときたか」
からかわれたという事よりも、流儀と言う部分に反応する郭海皇
「からかっただけ」と言う事についてはスルーなんでしょうか?
ひょっとするとハッタリ混じりとでも受け取っているのかもしれません
すると勇次郎、右手をゆっくりと上げ、ミキミキと筋肉を軋ませて力ませます
「うわァ・・・」 「スッゲェ〜・・・・・・・・・」
「なんて力こぶだよ・・・・・・」
そのあまりのマッスルぶりに感嘆の声をもらす観客達
しかし、真の脅威はその拳を振り下ろした時に訪れるのです!
ピシャアアア
勇次郎が地面に向かってパンチすると、
地面が揺れて擂台に凄い勢いでヒビが入りました
ちょうど、念能力を使うとこんな感じになるかな? ってぐらいの破壊力です
その破壊力を見て、なんか驚きとも尊敬とも諦めとも取れる薄笑いを浮かべるバキ君
なんでしょうこの顔は。どっちかって言うと負け犬の顔です
戦う前から敗北を認めちゃってるような、なんか末期のシコルスキーを思い出させる表情です
「わかるかいジジィ・・・
闘争とは 力の解放だ
力みなくして解放のカタルシスはありえねェ・・・」
勇次郎は試し割りは好きでは無いけど、
相手を虚仮にするために無抵抗な地面を殴るのはいいらしい
そしてあくまで勇次郎にとっての闘争とはカタルシスを得るためのものらしい
まさに勇次郎イズム。でも「力みなくして〜」の部分だけ見ると排便にも当てはまるから嫌だ(最低)
勇次郎の威力と思想を前に、思わず唾を呑む郭海皇
「100年はなかったぞ
これほどの緊張は・・・」
100年振りの死闘を前に、郭海皇も思わず白目になってます
お互いの手の内を見せた郭と勇次郎
二人が次回、どのようなトンデモ技を出すのか今から楽しみです
あと、バキ君はこの試合の最中どんだけヘタレ台詞吐くのか、楽しみなような不安なような
え〜、今これ書いてる現在が実は12月24日で、
本来なら彼女持ちのバキ君は我々にとって憎むべき立場なんでしょうが・・・
何故でしょうか。私の心には哀れみしか湧いてきません