バキ
第232話『脱力』

度々言うようですが、この勇次郎と郭海皇の試合は、
言わば、この戦いは世界一の暴力VS世界一の武の戦いと言えるでしょう

何でも貫き通す力と、どんな矛も止めてしまう武
この二つが激突したら、果たしてどのような戦いになるのか?
世界一鋭い矛の持ち主に対し、盾の持ち主はどのような手段で対抗すればいいのか?



A:盾で殴ればいいじゃない


と、言うワケで攻めの消力です。正直「なんじゃそりゃあ」って感じですけど、
こういう時のための通路の解説役の人たちです。是非、分かりやすく解説してもらいましょう



「守りの消力転じて攻めの消力!」

「消力とはつまるところ弛緩・・・
武術 格闘技に限らず近代スポーツで
瞬発力を要求されるとき必ず指摘される弛緩
投球――――打撃――――投擲――――打突――――

いずれも強調されるのはインパクト
その瞬間までのリラックス」



素振りをしながら解説するバキ君
わざわざ身振り手振りをつけて解説する事で、
解説のインパクトを上げようとかってつもりなんでしょうか?
なら、先週までのヘタレぶりはリラックスの一環だったのでしょうか?

わざとヘタレを演じる事で、解説のインパクトを強調しようと言う作戦だったのでしょうか?
なんと、この期に及んで、バキ君は解説者としても進化していたのですね。て、天才めっ!!



「インパクトまでは脱力――――――
弛緩しているほどよいとされる
優れたアスリートほど筋肉が柔らかいのはそのためだ
高名な指圧士がモハメド・アリを指圧したところ
かつて客として訪れたマリリン・モンローの筋肉と同じ柔らかさだったと述懐している」



烈先生も負けじと解説します
なるほど、モハメド・アリとマリリン・モンローの筋肉は同じ柔らかさですか


じゃあ、
アリの尻揉んだらマリリンの尻揉んだのと同じ感触がするんでしょうかね?


元ネタが同じようなもんだから、バキ君も後でマホメドJr君に揉ませてもらうといいでしょう(何がいいのか)


あと、もう名前はモハメド・アリでいいんですか?
マホメドとは別物って感じで同時に存在したりとかしてるんでしょうか


だとすると、ひょっとしたらこの世界には


アントニオ猪狩とアントニオ猪木とグレート巽が同時に存在してるのかもしれませんね


まぁ、世界には似たような顔の人が三人はいるとの事なのでギリギリOKでしょう

今週のチャンピオンでも、勇次郎そっくりの人が巻頭から出てましたから



「弛緩と緊張の振り幅が―――打力の要
ならばあり得る! あのバカげた打撃力も納得できる!」



なるほど、その説明なら納得できそうですね

だって、先週までは何も分からず闘技場に唾まで吐いてた男の力説です

その男がここまで力強く肯定しているんだから、そりゃ納得してあげないと哀れするしか無いですよね♪


まぁ、女子供の力でもなんとかなるのが武術と言うものですけど、
流石にこれはかめはめ波並に無茶な気も。まぁ、いいか。板垣先生だし


ともかく、そんな原理の攻めの消力
今度は避けられずにまともに食らってしまった勇次郎
ヒジと膝を使ってガードしたにも関わらず、一撃で吹っ飛ばされてしまいます



「すげェ・・・・・・
倍以上もありそうな日本人が宙に浮かされている」

「100キロを超える親父が軽々と・・・ッッ」



食らってる勇次郎以上に驚くバキ君
勇次郎の実力(と体重)を知るだけに、驚き役としての重みは観客以上です

しかし、驚く外野をよそに、攻撃してる郭は実に嬉しそう
笑いながら勇次郎を蹴り上げてフッ飛ばしています。サドっ気があるんでしょうか?

そして吹っ飛ばされる勇次郎も何故か嬉しそうです。マゾなんでしょうか?



「強き人よ 嬉しかろう」


勇次郎をチョップで一回転させながら郭が言います



「(強い・・・ッッ
これほど強い男がいたのか・・・ッッッ)」



相変わらず小物台詞が似合いまくりです主人公
二秒で勝ってからすっかり中国拳法を嘗めるようになっていたようです

まるで、勝利でカトンボから獅子になったけど、そのままほっといたら
「今の私なら烈海王にだって勝てるッッ」って叫ぶぐらいに増長した某空手家を思い出しました



「一歩違えば出逢わなかったかも知れぬ好敵手
何の因果か それが今こうして出逢ってしまった
ワシとて同じじゃよ 長生きはしてみるものじゃ」



少々しすぎな気もしますが、とにかく互角レベルの実力者に出逢えて嬉しいようですお爺ちゃん
という事は、最初に勇次郎を弱い扱いして挑発していったのも、わざわざサムワンに玉ピン決着したのも、

好敵手に出会えて嬉しかったからちょっとはしゃぎすぎた結果でしょうか?


しかし、そんな嬉しそうなお爺ちゃんを尻目に、
いきなり勇次郎がクスクスとあざけるような笑い声をあげだします



「長生きしすぎだぜクソジジィ
もうろくが過ぎて気付かなきゃならねェことまで気付かねェッ
 
えれェことが起こってるぜジジィ」


さっきまでの敬老っぽい態度はどこへやら
ジジィだのもうろくだの、くどいぐらい侮蔑の言葉を吐き出します

いきなりの発言に、郭も素の表情になっています
バキ君はまた「何言ってんのこの人?」って感じのヘタレ顔になってます


そして次の瞬間、ジジイ発言にムカついたのか、郭が車椅子の車輪を投げる!

・・・いくらなんでもこれは明らかな反則だと思うんですけど、いいんでしょうか?


しかし、そんな些細な反則など問題ではありません
なんと、車輪を食らった勇次郎が涼しい顔のまま吹っ飛ばされて一回転

そしてそのままノーダメージで着地します。つい最近見たような動きです



「烈さん・・・これって・・・」

「・・・・・・・・・・・・あり得ない・・・
範馬勇次郎がッ 消力を駆使ってる!!!」



なるほど、これは偉い事が起こっています
郭海皇が百年近くの歳月をかけて手に入れた理合の技を、
まだ40にもなってなさそうな勇次郎がそっくりそのまま披露して見せています


・・・いや、つーか流石にこれは無茶だって気もするんですけど
オリバには「競うなッ 持ち味を生かせッッ」とアドバイスしていましたが、

相手の技をパクるのが範馬一族の持ち味なんでしょうか?


流石に、鬼の筋肉+どんな相手の技術もパクれちゃうとかじゃ、
それ以上の筋肉の持ち主でそれ以上の技術の持ち主じゃなきゃ勝てなさそうです
と言うか、消力まで使えるようになった勇次郎にバキが勝てる姿がまるで思い浮かびません

いくらなんでも、この勇次郎の消力はやりすぎなんじゃないですか板垣先生?







板垣先生「あぁ、勇次郎だからな





勇次郎じゃあ仕方がないな



うむ、納得できる(新興宗教に洗脳された信者のような目つきで)


ともかくまぁ、納得するしかなさそうなのでしときましょう

元から使えたのか、今覚えたのかは分かりませんが、
中国4000年の集大成も、勇次郎にとっては技の一部なのでしょうか?

まぁ、今覚えたとするなら、勇次郎の成長速度は恐ろしいものがあります

何の成長もなく2秒で試合を終わらせた主人公とはまた差がついたんじゃないでしょうか?


まぁ、バキ君はともかく郭海皇はこのまま消力パクられたままじゃ終わらないでしょうし、

来週、勇次郎のこの行動に郭海皇がどう対応するかが楽しみです


どうせ、バキ君は延々とヘタレリアクションを繰り返すだけでしょうし