バキ
第228話『究極の武』
さて、今週は郭海皇が二週間の間持ち上げられ続けた後での試合開始です
これがロビンマスクだったらハンモックの上で寝てるところですが(分かり辛いネタをするな)
ともかく空中で、しかも勇次郎に背を向けたままと言う危険極まりない状態
それにも関わらず、悠々と昔話を続けていた郭が、さらに勇次郎に講釈をたれます
「まるで逆じゃよ勇次郎
武が力に挑むのではない
力が武に挑むのじゃ
おまえがわしに挑むのじゃ」
あくまで相手を格下と呼んではばからない男
力を捨て、長い年月を理に奉げ完成させた自負があるのでしょう
そして次の瞬間、郭の体が宙を舞います
この時、ちょっとだけサングラスがズレて目が見えますが、
相変わらず白目が無くて、一瞬サングラスから刃物が飛び出したのかと思いました
跳躍ざまに車椅子を破壊していく郭海皇
この時、郭は特に車椅子に何かした様子もなく、
ただ手すりを蹴っただけなのに車椅子のあちこちがひしゃげてバラバラになってしまいました
これが中国拳法の奥義、二重の極みでしょうか?
もしくは、手すりの部分に悪(?)の親玉らしく、
自爆装置があって、飛ぶ瞬間に足でそれを押してたとか
どっちにしろ、わざわざ自分の車椅子を破壊し、
空中でも横に一回転しながら着地すると言う離れ技を披露します
サムワンに対する玉ピンといい、色々と目立つパフォーマンスがお好きなようです
やはり、理合を求めて長い年月一人で黙々と修行してたから、
反動で色々と目立ちたがり屋な性格になってしまったんでしょうか?
勇次郎からちょっと離れたところに静かに着地する郭海皇
そして、その様子を勇次郎の背中越しに見ている主人公(仮)のバキ君
「(知っているのか郭 海皇
今 格下として扱っているその男が誰で
いったいどれほどのものなのか)」
何と言うか、私ふとこのバキ君の台詞見て、男塾の富樫を思い出したんですけど
いや、なんかこれからポジション的に驚き役っぽいですし、
隣で解説されたらそれに対して同じような事言い出しそうですし
と言うか、バキ君も結構調子付いてるようです
いったいどれほどのものなのかって、勇次郎ですら認める相手に対する台詞とは思えません
それとも、郭海皇に対して自分でも勝てるとか思ってるんでしょうか?
まぁ、勝てるかもしれませんけど。富樫や虎丸だって結構活躍してましたし(主人公に対する例えとは思えない)
すると、そんなバキ君の肩が何者かに叩かれます
振り向くと、現在は敵であるはずの烈海王が自分の隣に立っています
それに対し、バキ君は思わず「え?」と普通の驚き方をしてしまいます
まだまだですね。ここは「ゲェーッ!?」とか「な、なんじゃあー!!?」とかって驚かないと(だから富樫じゃないんだよ)
「ここで観戦していいかな」
「喜んで」
大変です。バキ君、観客席には梢江ちゃんもいるってのにこんなところで浮気です
やっぱり、梢江ちゃんの隣で観戦するよりも、烈先生の方がいいのでしょうか?
バキ君の場合解説っつっても意味不明な事しか言わないので、自分に足りない物を求めたのかもしれません
まぁ、それでもバキ君に一番必要な『主人公のオーラ』が欠けてるのが皮肉なものですが
そっちはともかく、勇次郎と郭の試合です
勇次郎が手すりをカランと地面に放り投げ、いよいよ戦闘開始です
その様子を見て、烈先生とバキ君も思い思いのコメントをします
「始まってしまったね」
「(究極の力・・・対 究極の理
究極の剛 対 究極の技
究極の暴力 対 究極の武)」
相変わらず芝居がかってますが、まぁ今回は適切でしょう
地上最強の暴力に対し、中国拳法の理はどのようにして挑むのか?
例によって周囲の空気を闘気で歪ませ、
そして勇次郎が勢い良く体を捻って構えます
背後の観客が透けて見える事から、
独歩戦で見せた鬼のぶんなぐりに近い威力の攻撃をいきなり放つようです
初手で技術も何も無い全力の一撃を放つ
これもやはり相手を認めているが故の選択なのでしょうか
郭も郭で、そんな勇次郎の構えに対し「はよこい」と徴発しております
そして、それに応えるかのように、勇次郎の超高速の突きが放たれます!
しかしその攻撃を食らう寸前、わずかに体を宙に浮かせ、
自ら着弾の瞬間、勢いよく両足を回転させて威力を殺してしまいました
フワフワと宙を舞う郭を見て、烈も思わず「消力(シャオリー)!!?」と驚いています
流石烈先生、バキ君には任せておけないと、驚き役までこなしてくれます
これでバキ君は、父親がピンチになったらまた「親父ィ!」と叫ぶぐらいの仕事で済みそうです
ともかく、勇次郎の初手を完全にすかさした郭
さらにはなんと、勇次郎の突き手の上には郭のサングラスが!
そして、ちょっとムカついた感じの表情になった勇次郎を見て、ニィ・・・・・と微笑みます
流石、全てを捨てて手に入れた『理合』は伊達ではないようです
サムワン程度ならまだしも、勇次郎相手に変わり身の術を敢行してしまう
同時に、これが勇次郎のパンチを食らっても無傷だった初めての相手と言えるのではないでしょうか?
中国4000年の深み、やはり伊達ではありませんでした
まぁ、これがサムワン程度の使い手なら、サングラスをおかれてさらに玉ピンだったでしょうが、
これはつまり、流石に郭でも背後に回る事まではできなかったと言う事なんでしょうか?
つまり、郭はまた隙あらば玉ピン決着を狙っていると
以下、決着の予想
激戦の中、とうとう勇次郎の背後に回った郭海皇
バキや観客達が見守る中、ついに勇次郎のズボンがずり下げられる
郭の勝利が確定したと思われたその瞬間、郭の動きが止まった!!
「なんだいこりゃ!?」
その様子にざわめく観客達を手で制し、郭とその後ろのバキに向かって言い放つ勇次郎
「郭海皇ォッッッ
我が子刃牙ッッ
これがッッッッ
オーガの真の正体だッッッッッ」
鬼 の ケ ツ
なんと、勇次郎はケツにも鬼の貌が浮かんでいた!
異様なまでに発達した大臀筋。筋肉のみで造りあげられた鬼の形相!!!
そして、驚く郭に対し、三本目の脚で鬼の大臀筋による全力の蹴りをかます勇次郎
最期の力を振り絞って玉ピンしようとするも、玉の硬度に逆に指を折られてしまう郭
鬼のシモネタが、中国拳法の理合を凌駕する瞬間です(そんなもんに凌駕させるな)
こんな決着なら、きっと武術省の三人も、
「何と言う擂台賽だ・・・」と自ら腹を斬ってくれる事でしょう(斬らせてどうする)