バキ
第191話『郭 海皇』
ついに始まったサムワン海王の試合
勇次郎を弱いと断じた男とムエタイの試合
まさに立っているだけで奇跡とはこの事です
試合しに来れただけで一生分の運を使い果たしました
ところで、私は前々から
サムワンは本当は範馬の血族では無いのか? と予想しています
ジャック・ハンマーはジャック範馬だった。そして、サムワンは実はサム・範馬なのではないか?
この、偶然にしては出来すぎている符号
果たして本当に偶然なのか? それとも必然なのか?
その答えが、今週ついに出されようとしています
「斗ッッ」
無情にも審判が開始の合図をしてしまいます
せめて、神に懺悔する時間ぐらい与えてやればいいのに
「始まってしまったぞ海皇対海王
本来ならばこの勝負
格上とされる海皇のものと見るのが妥当でしょう
しかしッ 歳の差なんと百と二十一歳ッッ
サムワン海王二十五歳ッ
脂の乗った年齢です」
妥当も何もほぼ決定事項って気もしますけど
つーか、歳の差がいくつあろうと無駄だと思います。勇次郎風に言うなら
四千年かかったって勝てやしねえよ。ムエタイごときじゃな
って感じです。いや、ムエタイは本当は強いんですけど
ほら、ドラゴンボールのキャラは拳銃じゃあ死なないのと同じですよ
郭をスーパーサイヤ人だとした場合
サムワンはまさに、ラディッツに殺された農夫
それぐらいの戦闘力の開きが両者にはあると思います
「師・蘇 柳勝がタイへ渡ったのが18年前と聞き及びます」
これはもう駄目ですね
蘇った柳が勝つと書いて蘇柳勝
師匠の名前からして不吉極まりないものがあります
「ムエタイとの賞金マッチで日銭を稼ぐ日々
コブラと戯れるサムワン少年を目撃したことが
中国拳法とムエタイ 歴史的な邂逅の瞬間となったのです」
なんか、師匠もムエタイを噛ませ犬にして生きてたらしいですけど
コブラぐらいじゃ今更驚きもしません。克巳だって象やライオンと戯れていましたし
そんな克巳でさえ、烈先生の前ではただの噛ませ犬としてしか扱われなかったのです
サムワン海王が噛ませ犬である事は疑いようもないと言うか、逆に裏付けるようなコメントです
回想ではなく、アナウンサーの独白で終わってると言うのも酷い話です
とりあえずキャラを説明してからさっさとやっちゃおうと言う板垣先生の考えが見て取れます
あと、中国拳法とムエタイの邂逅も歴史的だと思いますけど、どうせなら
ロシア人とムエタイが出会ってた方がよっぽどセンセーショナルだと思うんですけど
「以来10年余りのマンツーマン
2人は香港へ渡り―――
各種擂台を総舐めッッ
1昨年ついに中国武術省は
タイ国民サムワンへ海王の称号を認可したのです」
なるほど。つまりサムワンは18年近い激闘や特訓の末
たった二年しか栄光を掴めなかったんですね
板垣先生も罪作りな事をなさるもんです
そして、アナウンサーの独白が終わり、ついに直接対決、いや、死刑執行です
「オオオッと
気付いたらもう間合いだァッッ
郭海皇はまだ眼鏡を掛けたままです」
まぁ、眼鏡掛けたままどころか
椅子に座ったままでも勝てる気がしますが
とにかく、アナウンサーは郭を嘗めきったままのようです
そして、気になるサムワンの初台詞は!?
「まやかしだ
”気””呼吸力””発剄”
全てまやかしだッッ
武術と言えども所詮は運動能力を競うもの
いかに合理的に肉体を使うかの世界
そこに魔法は存在しない!」
負けました
もう駄目です。これをやっちゃあお終いです
バキ世界で、噛ませになる可能性の高い要素の一つ『ビッグマウス』
相応の実力者なら良いのですが、大抵はその後ビックリして死ぬ事になります
前回、郭が勇次郎に対してビックマウスをやった事で
寡黙なサムワンにほんの少しだけ勝ち目は沸いてきたのですが
流石ムエタイ不勝伝説に曇りはありません。自らの手で勝ち目を摘みました
もうこの時点で、読者の100%がサムワンの敗北を確信した事でしょう
今のうちに言っておきます。さよならサムワン。夢を、ありがとう
「より速くッッ
より迅くッッ
より疾くッッ
そしてより短時間{スピーディー}に―――――だ」
そりゃあんたの試合時間だよ
思わずツッコミをいれてしまうサムワンのビックマウス
デカい! なんとデカい口を叩く男よ!!
ページの右側で大きく描かれたサムワンの姿が
それに比例するかのように小さく見えてしまう程だッ!
タイミングを狙うサムワン
その時、郭がゴホッゴホッと咳き込んでしまう
チャンスだとばかりに大きく弧を描くように蹴りを放つサムワン!
観客が歓声をあげる!
ア・・・と驚いている郭目掛けて蹴りが跳ぶ!
「シュッ」
そして、無駄の無い素早い蹴りに軌道が
郭の頭部のあるべき場所を通って描かれる!!
これは、まさかまさかの大逆転かァ――――ッ!!?
・・・はい。ここが今週のサムワンハイライトでした
はっきり言って誰もこのままサムワン勝てるなんて思いません
ドロンジョがヤッターマンを圧倒しているようなものです
誰もそのままヤッターマンが負けるだなんて思いません
むしろサムワンファンはこのまま本を閉じた方がいいぐらいです
ここから先は、ただひたすらサムワンが惨めに噛まされる地獄道です
そして、解決編とも言うべきサムワン敗北編スタート!
まず、手ごたえを感じなかったサムワンが足の甲を見ると
なんと、そこには郭がつけていたサングラスが乗っているではありませんか!
そして驚くのも束の間、とんでもない事態がサムワンを襲います!
「え?」
パンツを脱がされるサムワン海王!
しかも『プルン』という、エイケン的擬音つきです!
これが巨乳小学生の乳が揺れていると言うのならまだしまも
揺れているのは25歳の脂の乗ったムエタイ男のイチモツです
まさに、擂台賽始まって以来のチン事!!
勢いよくずり下げられたパンツ
足首のあたりまで下げられちゃってるんですが
これだけ下げられるって事は、サムワンの背後の郭の背丈を考えるに
郭はサムワンの尻ギリギリに顔を近づけてしまった可能性もあります
それ程深くパンツをずり下ろされる都言うトンデモない事態に、サムワンはただ呆然とするばかり
ブランと風に揺れるサムワンの玉袋
蘇師匠もさぞビックリしているでしょう
自分がタイで天性を見出した少年が、今度は郭海皇の手によって
股間のコブラと戯れているんですから
そして、郭はその後に立ち
親指で中指を抑え、力をためています
俗に言う、『デコピン』をする時の指の形になってます
そう言えば、先週の『TWO突風』で
主人公の一人である矢澤君はこんな事を言ってました
そういやあ ガキの頃じいちゃんに教わったわ・・・
毒蛇退治するにゃよおッ
石で頭潰しちまえってなッ!!!
ピッ
ピシッ
海皇のデコピン一閃!
サムワンの股間のコブラが死にました
ただのデコピンでも、海皇の手にかかっては一撃必殺
と言うか、男なら誰しも顔をしかめてしまう決着でしょう
アナウンサーも
「けけけけけ決着ゥ〜〜〜〜〜〜!!!?」
と動揺しまくってます
まぁ、このアナウンサー。さっきまで郭に酷い事言ってましたからね
きっと、後でアナウンサーも金玉デコピンの刑に処されてしまうのでしょう
しかし、金玉デコピンってそんなに痛いんですかね?
いや、そりゃもちろん私がやられたら悶絶死するでしょうけど
世の中には、延々と男優が女優に金的してもらうだけのAVもあるとの事
さらに、サムワンは例えムエタイでも『海王』なのですから
ある程度の痛みなら、慣れてて耐えられると思うんですけど
あの除だって、拳打を食らって立ってきたわけですし
服を着ていたという違いはあるでしょうが、そんなに痛いのでしょうか?
その疑問を、専門家に答えてもらいました
―――現役の女王様にして元・烈倶楽部管理人 マサキさんは語る
『思いっきりデコピンすると吐く。』
『声にならない声が出て、気分が悪くなるそうです。
軽くやっても 5分くらいは動けないかな。』
さらに、横からやったり裏からやったりで、ダメージは変わるそうです
ハードゲイ呼ばわりされてるワタシがこう言うのもなんですけど・・・・・・・・・・・・
カナリ怯えちゃいますね 男として・・・・・・・・・
ともかく、それならば仕方無いでしょう
ウォーケンも「責めまい 誰も・・・」と言ってくれます
ただ、もし冒頭で言った私の予想
『サムワン海王はサム・範馬海王である』が真実なら話は違います
最後のページで悶絶して伸びてるサムワン。この表情をよく見てみると、
金的撃たれた時のバキと酷似してます
つまり、もしサムワンに範馬の血が流れていれば
むしろこの金的をパワーに変えて立ち上がってくるはずです
果たして、サムワンの中の範馬の血は目覚めるのか!!?
まぁ、似たような感じで前に除が復活してるので可能性は低いですけど
しかし今回、初めてムエタイの大金星が拝めるかと思ったんですけどね。まさか、
逆にサムワンの金星が砕ける結果になろうとは
いや、分かりきってた事ですけどね。とにかく素晴らしい噛ませ犬っぷりでした
・・・どうでもいいですけど、今回、最後までついてこれた人いるのかなぁ?
次回はなるべくシモネタを抑えたレビューにするので、お楽しみに!!