バキ
第170話『五里霧中』
最近の不審船は空から来るらしい
突如飛騨の領空を侵犯したヘリ
中から四人の中国人が姿をあらわす
「王 以下四名ッッ」
端的に挨拶する四人
そして四人に対し一礼する烈
「ごくろうッ
既に聞いてあるとおりだッ」
ヘリの音がうるさいのか大声を出す烈
それにしても彼らは何を聞かされているのでしょうか?
病人がいるからヘリで日本の領空を侵犯しろとかっつっても納得できないでしょうし
まぁ、一応の説明は受けているでしょうが
もしかしたら隊長の王さんは来る前にお偉いさんに
「君はニトログリセリンを扱ったことはあるかね?」
「ハッ 危険物取り扱いなら少々」
「その女との接触は極めてそれに似ている」
と、梢江ちゃんの恐ろしさについてレクチャーを受けたかもしれません
これならまだヒステリカルな彼女とベッドをともにする方がマシだと言えるでしょう
きっと何やら指示している烈先生も
梢江ちゃんに近付かないように指示しているのだろう
そしていきなりの出来事に面食らってるその梢江ちゃんの肩に
ポン・・・とニトロでも触るように優しく触れ、そして声をかける安藤さん
「安心しろコズエちゃん
中国での烈海王氏は大変な名士だ」
日本じゃちょっとしたテロリストですけどね
バーでいきなり刃物ぶん投げたり火ぃ噴いたりしましたし
名士って言うにはちょっと心が狭すぎるように感じないでもないですが
それにうちの掲示板ではすっかりホモネコ{ウケ}扱いされちゃってますし
そして何故かヘリから降りてくる徳川のじっちゃん
掲示板では「克巳が一緒に乗ってたら『克巳×烈』復活」とか
そんな感じの話題がごく一部で盛り上がったりもしていたのですが
まさか板垣先生の公式カップリングが徳川×烈とは{違}
「ア」
徳川のじっちゃんに驚く梢江ちゃん
顔を見たぐらいにしか面識は無いわけですが
この老人が出てくるとろくな事が無いって事は理解しているのでしょう
軽く挨拶する烈とじっちゃんをよそに
担架に乗せられるバキ。なんかもう死体そのものです
「各方面へ手を回して頂き 感謝しております」
どうやらじっちゃんも裏で色々手を回していた様子
そういやぁ見舞いにも来ていませんでしたからねこの人
独歩の時はその後のバキの試合無視して付き添っていたくせに
ひょっとしてじっちゃんはバキの事を見限ったんじゃないかと思いましたが
やる事は一応やっていたみたいですね
まぁ、名士とはいえ日本国民拉致って良い訳ではないですし
徳川のじっちゃんの政治力{神心会も同じぐらいありそうだけど}は必要不可欠でしょう
まぁ、烈なら「私は一向に構わんッッ」で押し通しかねませんが
「バカを言っちゃあイカンッ
お礼を言いたいのはこちらのほうじゃ
よく申し出て下さった」
「救いますッ 必ずッッ」
「一切の手続きは無用
このまま中国へ飛んでくれッッ」
さりげなく当事者であるバキ君の意思が完全に無視されてますが
まぁ、命に関わる事ですしワガママコンビのやる事なんで大目に見てもらいましょう
もし時間に猶予があったら、神心会のツテで中国へ逆密航とかの可能性も高かったワケですし
そして中国へ向かうヘリ
先週、『ワガママ中国人、瀕死、ボケ老人、鬼女の最強パーティ結成』とか言いましたが
まともそうな中国人が増えた事以外概ねその通りになりました
「なに?
いったい・・・・・・
どこへ向かってるの!?」
まだ中国のどこかとしか分かっていますが
それ以前に何故梢江ちゃんも一緒についてきてますか?
別にいいんですけど、お母さんにはちゃんと説明したのでしょうか?
絹江さんの事ですから色々と寛容だとは思いますが
「飛騨から中国人に連れられてヘリで中国に行く」なんて報告されたら
普通はそのまま電話で警察か自衛隊か精神病院あたりに連絡すると思うんですけど
まぁ、絹江さんがまだ二人とも飛騨で遊んでるって思ってる可能性もありますけどね
そりゃいきなりヘリで中国まで拉致られたなんて思う方がおかしいってものですし
そして再び場面は変わり、勇次郎とマホメッドJrの会話
「偉大な父親が成しえなかった夢・・・・・・・・・・・・・・・・・・
キサマごときが完成したと言うのか」
『ごとき』ってのも随分な言い草ではありますが
マホメッドは勇次郎が尊敬する唯一{?}の人ですからね
まぁ、自分の息子の一人が最近ちょっとアレなので、二代目不信があるのかもしれません
そしてそんな勇次郎に涼しげに言うマホメッドJr
「はい そのとおりです」
しばらく無言で見詰め合った後
ゆっくりと席を立ちながら発言するJr
「お疑いのようですね
言葉で説明するものでもないでしょう
父親が完成するハズだったモハメド・アライ流拳法―――――」
あの〜、ちょっと皆さんに質問があるんですけど
いえ、本日の私のレビューが諸事情でちょっと送れちゃいまして
他のサイトさんのレビューとか見る機会もあったんで見比べて気付いたんですけど
手持ちのチャンピオンでは
モハメド・アライ流拳法ってなってるんですけど
おい、写植貼った担当出て来い
近代麻雀の『覇王』じゃあないんですから
さすがに実名をそのまま出しちゃあまずいでしょう
まぁ、こっちでは哭きの竜が復活したりしないでしょうけど
つーか、私の持ってるヤツがおかしいんでしょうか?
他のサイトさんはみんな「マホメド・アライ流拳法」って引用してますし・・・
まぁ、それはともかくマホメッドの言葉は続きます
「それがどのように完成を見たのか
御自身で確認したらいい
あなたさえよければ・・・・・・・・・・・・」
そう言ってグローブをつけるJr
勇次郎も周りの空間をぐにゃあ〜と歪ませる
どちらも戦いの準備は整ったといったところでしょうか
「あらかじめ断っておく
俺の拳は刃引きをしちゃいねェ・・・・・・・・・・・・
本身でいかせてもらう」
なんてったって、先日も日本刀をバキバキに折った拳です
並大抵の拳ではありません。まさに地上最強の生物が持つ鬼の拳
対してJrが振るうは父親から受け継いだ神の拳。鬼と神の戦いが、時を経て実現しようとしています
「真剣勝負
あなたさえよければ」
「クックックッ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小僧が・・・・・・」
最近は柳先生が自爆したり
バキが烈先生にトドメをさされたりと
派手な殴り合いの戦いが無かったので楽しみです
マホメッドとの試合も結局握手して終わっちゃいましたし
この戦いは一応の決着を見届けさせて欲しいと思います
そしてまた舞台は変わり、中国
唖然とする梢江ちゃんに、少し驚いた感じのじっちゃん
まぁ、目の前で大量のハゲに頭下げられりゃ当然でしょうけど
なんか、やっぱり烈は相当偉いみたいですね
海王なんですから当然と言えば当然なんでしょうけど
門弟達を色々手足のように使っているような幹事がします
もしかしたら、寺の壁に烈の肖像画が描かれているかもしれません
もちろん、ちょっとだけ髪の毛を多く描かせて
今週はこんな感じで次回に引き
次回からはバキ君の治療編なんでしょうが
興味はどちらかといえばマホメッドJrVS勇次郎です
バキは死んでもまだ変わりはいそうですけど、マホメッドにはもう替わりは無いですからね
バキ君の闘病生活予想
過酷な寺の禁欲生活に、おちおちデートもできないと逃げ出そうとするバキ
しかし、寺から脱出しようとするバキの前に突如として立ちはだかる修行僧達
「少林寺十八鉄人参上!
脱走者は許さ〜〜〜ん!!」
たちまち修行僧達に椅子でボコられるバキ
その中には、嬉しそうな顔をした加藤や末堂がなぜか混じっていた