バキ
第157話『勝負とは』

今週の作者コメント



『アザラシが市民て・・・。
ハァ〜〜〜〜〜・・・。マジで力抜けるわ。』


いや力抜いちゃ駄目ですよ板垣先生!
これから盛り上げないと死刑囚編グズグズで終わっちゃいますって!!
本部が強くても何も悪く無いですから、もうちょっとだけ気合い入れて描いてください。マジで

まぁ、それは板垣先生を信じるとして
今週は勇次郎様が柳に敗北を告げたその後です

目前に立ちはだかる勇次郎
その背後ですっかりいつも通りの本部さん
そして勇次郎に対し、柳さんがした発言は・・・



「お逢いするのは初めてだが
君の噂は何度も耳にしている」


どうやらこれが二人のファーストコンタクトの様子
死刑囚編の最初で勇次郎が思わせぶりな台詞を言ったため
死刑囚全員は勇次郎と面識があるのでは? との説が流れましたが
勇次郎父さん、とりあえずアップで何か言ってみたかっただけのようです

さらに柳さんは続けます



「日本刀をヘシ折るその握力・・・・・・
数々の逸話も信じられようというもの」


つまり、今まで信じていなかったんですか?
まぁ、あんな馬鹿息子見せられれば疑うのが筋ってもんですが
ひょっとして、「こいつもSEXしまくったから強いのか?」とか考えているのかも知れません

地上最強のイメージ汚しまくる家族持って
勇次郎もジャックも本当に可哀想だと思います



「さすがは地上最強の生物――――」

「どうだっていいンだよそんなこたア」


自分に対する賞賛を遮る勇次郎
どうしても自分のペースに持ち込めない柳さんが哀れです
ひょっとしたら、息子への賛辞なら喜んで聞いてくれたかもしれません



「俺が言ってるのはこの勝負はおめェの負けで
それを認めるのか認めねェのかってこと」


あくまで自分のペースで相手を圧倒する勇次郎
部外者になりきれず冷や汗をダラダラ流す本部さん
そして額に青筋を立てながら、柳さんの口からとんでもない言葉が!!



「範馬さん 自他 共に認める
最強の称号を持つアンタだが」


柳が何を言おうと察したのか
本部さんが心の中で警告を叫ぶ



{言うな
殺される・・・・・・・・・ッッ}


部外者にも当事者にもなりきれず
ただ心の中で柳さんの身を案じる{?}本部さん
上のコマでの微妙な手の形がまさに現在の中途半端を象徴しています
これなら誌面に出れない方がよっぽどマシだとさえ思えそうな辛いポジションです

だが、もし本部さんがその言葉を口に出そうと
実は本部さんがサトラレで思念波が伝わっていようと
柳さんが言わんとする言葉は変わる事は絶対に無いだろう
誰が見ても敗北決定のこの状況で、地上最強の生物相手に一世一代の啖呵を切る



「この勝負の勝ち負けを決めるのは
アンタではない」


まるで死刑執行直前の死刑囚みたいです
いや、柳さんはその通りに死刑囚なんですけどね
もう死を目前にして開き直ってるんじゃないかとさえ思います

そんな死を覚悟した発言に
勇次郎の身体から何か白いのが吹き出てきます
本部さんが20は老けて見えるから玉手箱の煙みたいなものかもしれません



「ゆ・・・勇次郎」


こっちは相変わらず何が言いたいんだかよく分からない呼びかけ
まるで前回まで本部さんが負けてたみたいな錯覚さえ覚えてしまいます



「聞いたか本部・・・・・・・・・」


一応その場にいた事は覚えていたようです
それまで蚊帳の外に追いやられていた本部さんに話し掛けます



「俺に決める権利はねェ・・・と」

「大正解だぜ」


予想外の展開に壊れ気味の本部
どっしり構えてる柳さんと対照的すぎると言うか
金竜山相手に小指取って失敗した頃と進歩が見られな・・・おっと

こんな事書いてたらまた





『本部が強くて何が悪い』


とかアッパーズの作者コメントに書かれちゃいますね
さすがにアッパーズ編集部に悪いので程ほどにしておく事にします



「勝負とは言えルールはねェ・・・・・・・・・・・・・・・
ならば決着はどうつける

双方が勝手に決めりゃいい
倒した方倒された方各々が決めりゃいい」


勇次郎イズム全開の発言です
勝ち負けは双方が勝手に決めればいい
つまり、勝ちたいのなら無理矢理にでも相手に負けを認めさせればいい

そう考えれば、勇次郎が天内に言った言葉もよく分かります
シコルスのように散々ボコられても負けを認めなかった人間もいるのに
口先で敵に勝ちを認めてくれと懇願するなど、確かに軟弱極まりないでしょう



「脚を貫かれ・・・
手をブッタ切られ・・・・・・・・・
ボロボロにされても
やられた本人が負けを認めぬなら決着じゃない」


勇次郎の発言と共に踏み躙られる毒手
最後までコレはいいとこがありませんでした
精々ドイル相手に通用した頃・・・いや、マスター国松に解説されてた頃が華だったのでしょうか?

もし手だけ生まれ変われるなら
次は何時の間にか生えてくる影慶先輩の毒手として活躍して欲しいものです



「例えそこに立っていても
本人が勝ちを認めぬなら決着じゃない
そんなところだろうよ なァ本部」


冷や汗ダラダラでたじたじの本部
さすがに柳さんの如く『勝ち負けを決めるのはアンタじゃない』とはいえないようです

まぁ、本部さんが強くても悪くはありませんが、これは












相手が悪かったと{あまり上手くない}



「難儀するワケだ」


突如暗闇からかけられる声
渋川先生が満を持しての到着だ



「こんな化物がおったのではな・・・・・・」


息を切らしている渋川先生
あの崖の幻影をどうやって渡ったのでしょうか?
崖を降りたか空中浮遊か端を渡らずに道の真中を堂々と歩いたのか

個人的には、扉絵のバキよりもよっぽど興味あるので
代わりに『ONEPIECE』みたいに短期集中連載でやって欲しかったぐらいです

とにかく何とか到着した渋川先生
その渋川先生に勇次郎は「遅かったなジジイ・・・・・・」と声をかけます

それに対し渋川先生は



「終わってるようじゃな」


ある意味護身完成です
この様子なら、柳は勇次郎に負けたように思えます

まさか自分の左眼を奪った男が
自分の腰巾着なんぞにやられたとは夢にも思わないでしょう

そして勇次郎は軽く伸びをして、目をこすりながら



「しゃべりすぎた・・・・・・・・・帰るぜ・・・・・・・・・」


どうでもいいですけど、渋川先生とはアレで会話になってたのでしょうか?

と、その刹那!



バカッ


竜巻のような裏拳が柳さんを襲い
歯は砕け、顎もグシャグシャに砕けます
この展開にさすがに呆然とする本部と渋川さん

そしてドチャッと顔から崩れ落ちる柳さん
ジワァ・・・とバイオハザードのゾンビがトドメ刺されたみたいに血が地面に染み込みます



「屈服しねェ以上は俺との勝負に立ったってこと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「勝手に決着つけさせてもらったぜ」


さすがです
この圧倒的なワガママっぷり
駄々ッ子のように負けを認めない死刑囚達とは格が違います

こりゃ勇次郎に敗北を与えるのは相当難しいでしょうね
特に自分の勝ちも認めずに逃げ出すような奴には

まぁ、それはともかく勇次郎パパが最後の美味しいところ持っていっちゃいました
すっかり三枚目に戻っちゃった本部も別の意味でかなりオイシイポジションにいますけど

とにかく、死刑囚サイドは沈完全に黙しました
これで来週以降どういう展開を見せてくれるのか?
とりあえず、作者急病だけは本当に勘弁して欲しいのですが
まぁ、多分オリバさん辺りが何らかのリアクションを起こしてくれるので大丈夫でしょう

それより、問題はバキです
この死刑囚編の範馬刃牙の成績は



不良達を撃退する

スペックに蹴られる

体育測定で自信を無くす

死刑囚達と出会う

梢江ちゃんとデートする

ドイルから逃げる

柳さんに負ける

徳川のじっちゃんに嫌味言われる

梢江ちゃんとデートする

シコルスキーともめる

美味しいところをオリバに持ってかれる

勇次郎に祝福される

梢江ちゃんとセックスする




お姫様抱っこで逃げる



何だか、竜神池並の頻度で地雷がありますが
ゴールまで地雷な辺り竜神池よりもタチが悪いです

しかし本当に刃牙は『バキ』に何をしに出てきたんでしょうか?
死刑囚編は刃牙にとってセックスをするための前準備でしか無かったのでしょうか

・・・それだと、柳さん達があまりにも可哀想な気がします

まぁ、できれば出てきて欲しく無いのですが
このままだと本当にもう存在意義が無くなってしまうので
そろそろ主人公に収拾つけてもらうか、二代目主人公を決めて欲しいです

当然個人的には後者ですけどね{笑}