バキ
第155話『凄絶』

今週のバキは巻頭でカラーです
出番が無い扉絵アイドルだけカラーと言うのもいかがなものかと思いますが

どうでもいいですけど



「マジな奴だけついてきな。」


って台詞から察するに、バキ君は
マジな読者を選別するためにわざと逃げたのですか?
なるほど、この程度で自分を見限るようなファンならいらない
自分は梢江ちゃんとヤってばっかりだけど、こんな俺でもよければ、ついてきてくれ
いや、むしろ『バキSAGA2』を支持するぐらいの雄でなければ、自分のファンは勤まらないと
そんな、本当に『マジな奴』だけついてきやがれと、そう言う意味なのですね? 分かったよバキ!!








いってらっしゃい


さて、我らが主人公様は
「俺は人間をやめるぞJOJO!」と言わんばかりに読者と道を違えたようなので
私は大人しく彼を見送る事にして、本部さん大活躍のレビューを書こうと思います

さて、前回からなにやら凄まじい大活躍を見せている本部先生
その鬼神の如き活躍は、実は本部さんの生皮を被った勇次郎なのではないかと噂されるほど

そんな大波乱の本部先生VS猛毒柳
今週は柳さんが頬からボタボタと血を流すシーンからスタートです

顔を押さえてうずくまる柳さん
鎖分銅を構えて真っ直ぐに立つ本部先生
しかし、柳さんはなにやら不敵な笑みを浮かべると
背中から初期のトレードマークであった鎖鎌を取り出しました!

・・・前回転んだ時に刺さらなくて良かったですね

しかし、この展開は柳さんの望む所です
バカップルにコケにされる以前、原点のスタイル
その威力はトーナメント優勝したバキを苦しめた程
正直、これを見た時、「本部先生ありがとう、そしてさようなら」と思ってしまいました

そんな私の予想とは裏腹に本部先生は随分冷めた表情です
思わず、「死を覚悟すると人はこんな目をするのだろうか?」と失礼な事を考えてしまいます

そんな本部先生の前で
目にも止まらぬスピードで鎌を振り回す柳
本部先生の運命はどうなってしまうのでしょうか!?
すると、突然本部先生は柳に背を向け、歩を進めてしまいます
真打の渋川先生がやってきて、いいとこどりのまま退場するつもりでしょうか?

どうでもいいですけど柳さん



「こ・・・・・・こら・・・・・・」


とか引き止めてる暇があったら、まず仕掛けましょう
立ち会いたいと言うのなら黙って仕掛ければよろしいのではないのですか?
大泣きまでしてかける恥はかき尽くしたんですから、今さら形に拘る事も無いでしょうに
何だか、さっきまでかっこ良かった鎌を振り回す姿が、頭が可哀想な子のように見えてしまいます

そして柳さんが躊躇していると
本部先生は足を止めて再び柳さんに向き直ります



「あ・・・・・・」


何かに気付き、鎌を落としてしまう柳さん



「・・・・・・・・・・・・・・・キサ・・・マ・・・・・・」


冷や汗を流す柳さん、その視線の先には・・・



「どうしたい」


なんと、本部先生が背にしたのはジャングルジム
これでは絡まってしまうため、うかつに鎖鎌を振るう事はできません
何と言う説得力! 一コマで完璧に鎌を封じた理由を説明してしまいました

SEXしたら毒手が利かなくなったとか
砂を被ったら全身が保護色で透明になったとか
あまりにも説得力の無い展開が今まで続いてきましたが
さすが解説王、ついに喋らずして読者に解説してしまいました

解説王の成長は留まる事を知らないのか!!?



「草刈りはもうやめたのかい」


余裕綽々の本部先生
相撲取りの小指取って冷や汗かいてた頃が嘘のようです
何だか、ガイアよりよっぽど環境利用闘法しているような気がしてきました



「クッ」


挑発されるまま落とした鎌を手元に戻そうとする柳さん
しかし、そんな後手後手な行動が上手くいく筈が無く
顔面に柳さんの分銅目潰しをモロに食らってしまいました
そして本部先生はその隙をついて一気に柳さんとの距離を縮め
そのまま毒手を取ってジャングルジムに投げつけます!

ジャングルジムを思いっきり揺らし
ズル・・・と崩れ落ちてしまう柳さん
いいとこ無しにも程があると思いますが
それはまぁ、シコルスキーにも言えた事なんですけどね



「柳さん」

「技量ではわたしの遥か上を行くあなたが
何故これほどの遅れを取るのか・・・・・・・・・・・・」


本部先生の言葉に冷や汗を流してうろたえる柳さん

そう、思い当たる事は一つ
















バカップルに絡んだ事でツキを逃がした


バキ世界のジンクスでは他にも
ロシア人やムエタイは噛ませ犬になる
勇次郎の噛まされると噛ませ犬街道まっしぐら
などの噛ませ犬ジンクスが存在しましたが、ここで新たに
『バカップルに絡むと噛ませ犬になる』と言うジンクスが加わりました

これを考えると、同じようにバカップルと絡んだシコルスが
勇次郎の噛ませ犬になったガイアに完全な敗北を教えられたり
同じように一番初めに勇次郎の噛ませ犬となった本部先生に柳さんが追い込まれたりと
バカップルジンクスのマイナスエネルギーの方が、勇次郎ジンクスに勝ったと考える事が出来ます

バキ君、随分嫌な部分で父親越えを果たしたようです
まぁ、シコルスの場合は今まで述べたジンクス全てクリアしてるんですけどね

すると本部先生もガイアの如く強かったあの頃{単行本1〜2巻}を取り戻し
渋川先生の到着をま待たずして柳先生を打ち倒してしまうのでしょうか?


柳さんの落とした鎌を拾って本部先生は言います



「これでしょうな・・・・・・・・・・・・・・・」

「磨いた五体以外の何ものかに頼みを置く」

「そんな性根が技を曇らせる」


負い目の無さが勝ちを呼ぶって奴ですね
確かにその通りです。磨いた五体こそが格闘家最高の武器
それを信じずに安易に武器を頼るなど、格闘家のする事ではありません
ところで、柳さんの足に刺さってるモトベスラッガーは誰の所有物ですか?

つーか、武器術も立派な格闘術ですし
格闘家は五体以外に技術も磨くものですから
この本部先生の発言はいささか的を外れている気がします
しかし、もしかしたらこれは本部先生一流の詭弁かもしれません

転落に次ぐ転落で、自分に自信を無くしかけている柳さんに対し
わざわざさらに自分に対して自信を無くすような発言をする事で挑発して
柳さんに実力を出させないようにして勝負を有利に進めようとする作戦でしょうか?

さすが伝説の柔術家にして解説王
言葉すら武器に変えてしまっているようです
そして挑発に乗って体一つで勝負しようとする柳さん
しかし、本部先生はさらに柳さんに対し言葉攻めを続けます



「お忘れか・・・・・・・・・・・・」

「あなたはその・・・・・・
卑劣に仕込んだ右手に頼っている」

「毒手・・・!!!」

「最早救い難い・・・・・・・・・」


何気にかなり無茶言ってる気がしますが
さらに本部さんは鎌から紐を外し、そして・・・



ズンッ


鎌一閃!
まさに凄絶な迫力です
この見開きだけ時代劇漫画になってます
前回のシコルスの百面相並の気合いでかなり渋く描かれています
そして柳さんの足に刺さりっぱなしの日本刀がボボボーボ・ボーボボ並にシュールです

そして次の瞬間、ボタッと毒手が地に落ち
切断面から勢い良く血が噴出してしまいます

・・・ところで、本部先生まるで剣客のような雰囲気をかもし出してますけど
散々説教しておいて何で武器使って決着つけようとしてるんですか?

まぁ、言ったもん勝ちってのはありますけどね
これはもう完全に開き直っちゃっている様子なので
昴昇君は効き指が惜しければ本部先生に近付かない方がいいと思います

・・・どうでもいいですけど、ここまで柳さんが情けなく
かつ、毒手も切断されてもう敗北は必至な状態なのに
本部先生が勝利している姿が想像できないのは何故でしょう?

渋川先生が何に危険を感じているかも気になります
もしかしたら、柳さんを倒して調子に乗った本部先生が
鎌を振り回しながら渋川先生に襲い掛かる事も考えられます

何はともあれ、最後の死刑囚として注目が高まる柳さん
来週はどんな行動に出てくれるか、とても楽しみです

まぁ、磨いた五体がどうのとか説教した矢先に

「毒手をただ掌だけと思いこんでいたのが貴様のあやまちだったな
拳法とはおのれの五体すべてを武器として駆使するもの・・・・・・!!」

と、毒足の蹴りを食らって逆転されたらもう笑うしか無いんですけどね