バキ
第149話『小さな怪物』
今週の扉絵のモアイと融合したような顔見て
『おお、ついに梢江にフラレでもしたか?』と思ってしまいました
まぁ、じっと見てると人生についてアレコレ考えたくなるので内容に行きましょう
前回、ジャック兄さんと交代でのガイア登場に闘技場はどよめいています
「誰ェ? こいつ!?」
「こいつも死刑囚ゥ!?」
「大人か!?」
まぁ、アオリ曰く
『観客、未だ知らず!
ガイアという男の恐ろしさをッ!!』
ガイアは謎の傭兵{元?}ですからね
知らないのは無理も無い事だとは思いますが
死刑囚呼ばわりしときながら大人か!? って何ですか
この国はいつから未成年を死刑にするような国になったのでしょう?
まぁ、個人的には大賛成ですけど
エッチしたら強くなっちゃうような色ボケ高校生とか
アクメツの餌食にでもなってくれないかと期待してしまいますし
とにかく、観客がガイアを知らなかったように
ガイアもまた闘技場に来るのは初めてで、その様子を知りません
「へェ・・・」
と言いながら周囲を見渡します
その様子を見て、徳川のじっちゃんも
「こ・・・ッ
この男が・・・・・・・・・・・・ガイア
こんなやさ男が修行時代のバキを仮死状態まで追いつめたというのか・・・・・・」
ガイアの童顔に、さしものじっちゃんも疑いの眼差し
バキに退治された夜叉猿連れてきたあんたが疑ってどうする
まぁ、オーガと並んで称されたとの鳴り物入りで登場しておきながら
覚醒したバキに指二本で敗北、その後オーガにボコられてひざまずいてましたからねぇ
どうやら『ガイア』のビックネームも風化してしまった様子です
まぁ、読者の9割以上は「見る目ねぇなこのジジイ」と思ってるでしょうが
「満員だ・・・・・・・・・」
元傭兵であるガイアもシコルスと同じ裏の住人
このように大勢の前で戦うのは初めての体験なのでしょう
まぁ、『環境利用闘法師範』を自称してますから、表の世界には出てきたのでしょうが
所詮は新興勢力、公の場で試合するどころか、弟子がいるかどうかも怪しいものです
しかし、感慨深げなガイアと違い
ジャックによる血祭りショーを期待していた観客は激怒
滅茶苦茶な野次を飛ばしながら、ついでに物も投げ込みます
「誰だァおめェ!?」
「カンケーねーべよ」
「ジャックは!?」
「引っ込めェッッ」
「帰れ未成年ッッッ」
「出る幕じゃねェぞォッッ」
「だいたい格闘家なのかよ」
「軍隊オタクウウッッ」
「BB弾は反則だぞォ」
「帰れ帰れェッ」
・・・まぁ、その・・・
上品なお客様達ですこと
いちいちツッコミ入れるのも大変なんですけどね
「BB弾は反則だぞォ」って、この試合には反則ねぇだろとか
細かい点をあげればきりが無いので一つだけ
「帰れ未成年ッッッ」
「出る幕じゃねェぞォッッ」
・・・え〜と、観客の皆さん、貴方達は
柴千春って覚えてますか?
この人達には、アレが20以上に見えたのでしょうか?
まぁ、花山さんはどう見ても30過ぎにしか見えないのでいいとして
暴走族って肩書きだけでもう未成年以外の何者でも無かったと思いますが
そんなのがいきなり世界最強を決めるトーナメントに出てきた時は何も言わなかったくせに
それとも、バキがエロに目覚めたのを見て
未成年に対して嫌なイメージが生まれたのでしょうか?
とにかく、この暴言にガイアもキレ気味
多分、『軍隊オタク』が一番の原因とは思いますが
おもむろに口を開いて、そして・・・
「アッ」
やっちゃった
これぞ必殺のジャイアンガイアリサイタル
脅威の呼吸力による無差別攻撃
食らったらプロの傭兵でも白目を剥く大技
下手したら死人が出ちゃったんじゃないかと思ったら
観客達や徳川のじっちゃん、シコルスもあまりダメージを受けていない様子
「ハハ 軽くやっても響くな・・・・・・・・・屋内は・・・・・・・・・」
どうやら、手加減した様子
部下の時はまったく躊躇しなかったくせに
まぁ、本当に下手したら心臓マヒとか起こしかねませんからね、徳川のじっちゃんとか
文字通り観客を一言で黙らせたガイア、シコルスに尋ねます
「死刑囚だって・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
しかし、シコルスは無言のまま答えません。否、答えられません
キ〜〜ン・・・と耳鳴りが続いているのです
「ハハハ もう少し待たないと聞こえないか」
そしてしばらく待った後
「聞こえるかい」
とシコルスに声をかけるガイア
「ここはなにを使って闘ってもいいんだって?」
まずはルールの確認です
・・・いつもは違うんですけどね
これで誤解されて、ガイアが正闘士になった時
いきなりナイフとかを取り出されても困ってしまいます
そんな軽いノリでガイアは靴に手を伸ばし
「例えば・・・・・・・・・こんな」
と言ってナイフを取り出します
この行動にはさすがの観客もびっくり
「ナ・・・ナイフ!?」
「いきなりかよッッ」
観客も驚いてますが、シコルスはもっと驚いてます
「・・・・・・・・・」しか喋らない、ちょっと懐かしい状態に戻ってます
そして、ヒョウとナイフを投げる!
しかし、そのナイフはシコルスの耳元を掠め
門の『朱雀』と書かれた場所にシコンと刺さる!
・・・シコルス掠めてシコンて
板垣先生、別に擬音でエイケンと張り合わなくてもいいんですよ?
しかし、やられっぱなしでは死刑囚の名がすたる
あるいは、相手がナイフを捨てたので有利と見たのか
シコルスがザッとガイアに向かって一直線に突っ込んでいきます
だがガイアの次の行動はシコルスの読みを超えていた!
ッドン
ガイア発砲
スペックの時は死刑囚が発砲しましたが
シコルスは馬鹿丸出しの表情でびっくりしてます
・・・いやちょっと待て
ガイア、『環境利用闘法』の師範でしょ?
何で拳銃を携帯してるんですか?
もしもまだ傭兵だったとしても
拳銃の携帯は許可されないはずです
それともガイアは『日本で唯一拳銃の携帯を許された傭兵』
とか、そんなどっかの教師や探偵のような資格を持っているのでしょうか?
どちらにせよ、ろくなものではありません
「こんなのも・・・・・・・・・・・・・・・」
と硝煙を噴く拳銃を見せつけるガイアに、シコルスの反応は?
「おまえ・・・・・・」
・・・はい、これが今週の唯一の台詞です
「おまえ・・・・・・{それはさすがに反則だろう}」か
「おまえ・・・・・・{ハンデとしてそれを俺によこせ}か」
何が続くのか知りませんが、とにかく情けない台詞である事は疑いようがありません
しかし、ガイアは振り向くと拳銃を背後に投げ捨てます
「安心しろ」
「予め用意したものを使うのは格闘の名に恥じる」
「環境利用闘法とは言わん」
「ここ・・・・・・・・・
たった今身を置くこの環境
この条件のみを利用する
それが環境利用闘法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
って事は、口から硫酸入りのカプセルとか吐いたノムラさんはガイア的には恥なんでしょうか?
可哀想にノムラさん。主人格に人格否定されるなんて・・・そりゃ七華もヒロを頼るってもんです
さらにガイアは止まりません
「さし当たって・・・・・・・・・・・・・・・」
大きく腕を振り上げ
バッと地面の砂をシコルスに浴びせ掛ける!
そしてその目的は単なる目潰しではない
「歯だッ
砂に混じった爪や歯がささってるッッ」
「このへんから始めようか」
文字通り、地下闘技場がシコルスに牙を剥きました
全てを自分の味方につける。これがガイアの真骨頂です
だから
「どーゆー闘法だよッッ」
って叫んだ観客、察し悪すぎ
あんまり察し悪いと多分、命取りになります
何故なら、「相手の肉体さえ味方につける」ガイアです
いきなり観客席に飛び込んで
「この肉体は私の楯になりたがってる」
と、嫌がる観客を無理矢理引きずり出す事さえしかねません
勿論、犠牲になるのは「軍隊オタクウウッッ」とか叫んだ観客で決定
それに先ほども色々投げ込まれましたからね
笹の葉をナイフにしてしまったガイアの事です
アルミ缶を即興で空き缶製ナイフに改造するぐらいやってのけかねません
さらに、ペットボトルと空き缶製ナイフを繋いで
脅威の肺活量でペットボトルロケットを発射するとか
のっぽさんとゴン太君が裸足で逃げ出しそうな工作を見せてくれそうです
まぁ、最終的には、地面を掘り返して
何時の間にか埋まっていた猪狩を発掘
「埋まっていたんだからこれも環境の一部だ!」
と、ガイア仮設{地球を一個の生命体と見る仮設}も真っ青な説を主張し
観客達の大歓声を聞きながら真っ青になったシコルスを二人がかりでボコってフィニッシュ
と、やはり猪狩の人間力が見せ付けられるようなラストを希望します
やっぱりシコルスは落ち目ですからね
強い格闘士にボコられて敗北を知るのではなく
同じように敗北を認めなかった人種にボコしてもらいたいです
で、結局は最後まで自分の勝利を信じられなかった弱さが敗北に繋がる、と・・・
まぁ、それを言ったらガーレンの再登場だってありえるんですけどね
車椅子に座って震えているガーレンが闘技場に現れ
止めようとする医者を振り切ってガイアが「ガーレン! ぶちのめしてやれい!」と・・・
それだとまた烈先生がいいとこどりしかねないので
やっぱり猪狩の再登場が望ましい展開になりますかね
では、一番望まない展開とは何か?
・・・決まってるでしょう
地下闘技場に王者帰還
逃げ回ってるところを保護されて
梢江ちゃんごと電話BOXに詰められてるとか
・・・嫌すぎ