12月19日





「ふぅ、ニコニコの実況を見ながら64のがんばれゴエモン〜でろでろ道中オバケてんこ盛り〜は最高じゃのぅ! すっかり熱中して、土日でフルコンプしてしまったよ・・・おかげでおまけモードの4人同時プレイやコスチュームチェンジができるようになったぜ!!」




「・・・・・・・そんな生活で、満足なんですか?」



「いや、不満は残る!! 見てくれ、ヤエちゃんの装備にはブルマやうさぎ服なんてものがあり、うさぎ服(バニーガール)はお色気要因っぽく999両と高価だが・・・ゴエモンの装備には、『ランドセル』がある!! ・・・・・・私は悔しくて吠えたね。なんでヤエちゃんにブルマ+ランドセルのコンボが無かったのか・・・? これでは、ヒロインの座は半ズボンを履いてステージを元気に駆け回るゴエモンに奪われてしまう!! どうしたヤエちゃん! それでも帯ひろしの漫画で全国の子供たちの股間を熱くしたこの世で最もエロいくのいちの末裔か!!? そんなだからおまけのネタイベントで「ゴエモンさんにおみっちゃんがいたなんて、私、知らなかったんだもん・・・」なんてネタ台詞を吐かされてしまうんだ!!」




「言い方が悪かったようなので、改めて言いますね


25歳独身男性のクリスマス直前の休日がそんな内容で本当に満足なんですか?



「はっはっは、ならクリスマス当日は君に一日付き合ってもらおうかね。24時間耐久マリオカート64でも




「・・・・・・・・・・・・・・」(溢れる涙も拭わずにがっくりとうなだれる)




強くなりすぎだろお前


上がっちゃいけないパラメーターばかりMAXにしやがって。そこまで遊び人極めれば、そろそろ賢者にもなれるんじゃないかって勢いだ。やる夫も賢者になった事だし、お前も少しはお前の人生頑張ってみようとは思わんのか?」



「そのシリーズ、やる夫スレでも屈指の名作だよねー。まぁ、それはさておき。いやぁ、この前MY親友’SとSFCと64やったら私の中でゲーム熱が盛り上がっちゃってさ。このゲーム、積んだまま忘れてたからもう一度やってたのよ。ぶっちゃけ、ゴエモンシリーズはその親友の一人といつもやっててね。そいつがアメリカ行っちゃったから途中で止まってたけど、大人になってゲームの腕もそれなりに上がっただろうし、一人でやってみようかと思って。いやぁ、人間は成長する生き物だね」




「・・・・・・・・・・・成・・・・・・長・・・・・・?」



そこは疑問に思わなくていい




「ってーか、前々から疑問に思ってたんだけどさ・・・・・・たまに話にしかのぼらないけど、お前とゲームやるためだけにたまに現れるその親友達って実在するの? お前の脳内親友とかじゃなくて?



私はどんだけ寂しい男なんだ。特定されたら困るからいつも微妙に虚実は混ぜてるけど実在はするっちゅーねん。だからアメリカ行ってたんだよそいつら。で、まだアメリカに滞在してる組が年に一回ぐらいは帰国するから。そん時に遊んでるんだよ。で、昔を懐かしがってゲームとかをね」




「その、昔を懐かしがってって部分が解せないんですよね。貴方、普段はアニメ見るのが忙しくてゲームほとんどしませんけど、一度火がつくと猿のようにゲームやってるじゃないですか。貴方の親友もみんなゲームやらないタイプのオタクなんですか?」



親友達はオタクじゃねぇよ


なんで私の交友関係がオタクオンリーだと思うの?」




「だって、お前の部屋に招いたんだろ? あの、漫画の冊数を四捨五入すれば一万冊だって悲しい自慢してる魔窟。あれ見て引かない奴がオタク以外にいるのか?」




「・・・・・・普通の人が見たら、18禁漫画にしか見えない表紙の本を普通に放置してますからねぇ。すっかり慣れ切ってるお母様が不憫でなりません」



「一応クリエイティブな仕事してたり交友関係広い連中だからそれなりに理解があるんだよ。まぁ、一人は『午前4時まで仕事する予定だったけど、ボンバーマンやってるって聞いて抜けだしてきた』とかチューハイ片手に言ってたから。いろんな意味で大物な奴なんだよ。そいつ、知り合い2〜30人集めて誕生日パーティー開くような奴だし」




「まぁ、お前みたいな駄目人間を親友と呼んでくれるんだから相当な大物なんだろうが。どこのブラックに勤めてるかは知らんが、そんな忙しそうなら止めろよ。平日からそんな無理な残業してたら倒れるぞそいつ」



「まぁ、大変そうだけどこうやってくだらない事して遊べるのももう残り数少ない機会だしね。それにあいつ、将来の資金とコネ作りが目的だっつってたからあの仕事もそれ程長くはやらないんじゃないかな?」




「・・・・・・一瞬、違和感があったんですが。アメリカ帰りって事は、少なくともバイリンガルですよね。貴方みたいに日本語と2ch用語しか使えないとかじゃなくて。それでそういう目的で勤めてるって事はひょっとしてそれなりに仕事できる方なんですか?」



「一応高給貰ってんだからある程度稼いだらのんびり若隠居すりゃいいとも思うけど、やっぱ政治家目指してる奴はバイタリティ違うね〜」




「おい、もう一度聞くがそいつ本当にお前の脳内物語に出てくる登場人物じゃねぇんだよな?



「・・・・・・なんで徹夜で64やってたぐらいでそこまで言われなきゃならねぇんだ。仕方ないだろ、親友の一人が一時帰国で、色々予定ある中で親友’Sが集まるとなるとどうしても突発的な飲み会になるんだよ。この前会った時も、その親友の都合で秋葉原で1時間だけの緊急飲み会だったし」




「あ、ちゃんとオタクらしい人もいるんですね。ゲームでも買ってたんですか?」



「いや、彼女が日本の電化製品を見たかったんだってさ。で、せっかくだから私達に紹介したかったんだと」




「・・・・・・・・・・なぁ、その彼女のスペックは?」





巨乳外人可愛い系


いやぁ、英語分からないから日本語で適当に通訳してもらって愛想笑いするだけだったけどさ。昔、そいつが「あっちの女の子はシマりが緩い」とか言ってたのをバラしたらどうなんのかなーとか思ったけど、まぁ見た目ラブラブそうだったから言ってもバカップル風にかわされてたかもしれん」




リア充じゃねぇか


ある意味リア充を超えたリア王だよそいつ。そりゃシェークスピアも泣くよ。そいつは一体なんなんだ? むしろなんでそんなリア充とお前みたいな四大悲劇級の駄目人間で付き合いが続いてんだよ。釣り合いとれてねぇだろ!!?」



「・・・・・・あんたがたまに偉そうに言う事だけどさ





友達に、釣り合いとか資格とか関係ないだろ?



遊んでて楽しいから一緒にいるんだし。そんな「彼氏の車が軽で恥ずかしいから別れたい」とか言ってるスイーツ(笑)じゃあるまいに・・・いや、別にそういう僻みは人間として当然の感情だから否定はしないけどさ。その代わり、そういう考えをするって事は、「他人を敬う資格」「他人を慕う資格」を放棄した人間だと思う」




「・・・・・・おかしいです。言ってる事は正しいはずなのに、欠片も納得できません・・・! と言うか親友達がそこまで一生懸命今を生きてるなら少しは感化されなさいよ貴方・・・!」



「はっはっは、人生人それぞれ。愚者の一生も賢人の一生も等しく価値はある。願わくば、隣人の幸福に助力できますように」




「桜邪よ・・・納得できないのは、こいつが努力の一切を放棄した駄目人間の分際で偉そうにしてるからだ。お前、ほんと自己欺瞞だけは超一流だよな!!? そこだけは呆れるの通り越してむしろ尊敬するわ!!」



「いいから、少し黙っててくれないかなぁ? 早く他のゲームやっちゃわないと。母親から、邪魔だから早くゲーム片づけろと言われてるんだ。う〜ん、冷めるから早く飯を食えと言われても今ボス戦だしなぁ」




「・・・・・・社会人の日常とはとても思えません。どれだけ世界に甘やかされてるんですか・・・・・・?



「いやぁ、現実は厳しいよ。ニコニコのプレイ動画見てたら簡単そうだったのに実際プレイしてみるともう死にまくり




「打たれ弱い奴ほどディフェンスが上手いとは言うが、こいつはその典型例だな・・・・・・つらい現実に直面したらひたすらヘコむくせに現実逃避のスピードだけはトムソンガゼル級だ」




「シックスさんが言うところの定向進化ですかね・・・駄目な方向に順応してるだけとも言いますが。ほら、見て下さい。また新しい方向に進化しています」



「やらなくちゃいけない事は4つ。ゲームをする、アニメを消化してハードディスクドライブの容量を減らす、ニコニコ動画を見る、チャットでTRPGをする・・・・・・むぅ、これが『NARUTO』なら影分身で全部解決させるところなのだが・・・・・・都合のいい夢を見てもはじまらない。人間は、今できる事をやるだけしかできないのだから。と、言うワケでテレビ画面二分割でアニメ見ながらゲームしながら隙を見てチャットで発言しつつニコニコでプレイ動画見ます




「・・・・・・そのためだけに部屋の模様替えをする根性は買うわ。できれば配置変えるだけじゃなくて部屋の片づけもしてもらいたかったところだ。なぁおい、ちょっと本棚の上撫でたら拳大の綿埃がとれたんだが?



「え〜、今3D酔いで大変だからまた後で〜。いやぁ、思ったより大変だわこれ。でろでろ道中は昼と夜でステージが変わるから。夜になると薄暗くなって、画面二分割だと足元が見えない。・・・わざとアイテムや敵を未確認地帯に落として、足場があるかどうか確認しないと。くっ、だが困難なら困難なほどゲームセンターあらしや電脳ボーイを読んで育ったゲーマーの血が疼くぜ・・・!」




「あ、そこ金のまねきねこがありますよ




諦めたらそこで試合終了だぞお前




「いやぁ、これはもういっそ一度前のめりに倒れさせた方が早いと思いますよ?」




「・・・まぁ、それもそうか。じゃあ2コン空いてるなら俺にもやらせろ。別にやりたくはないが、見てるのはつまらんからな。勘違いするなよ? 本当はこんなゲームなんかやりたくないんだからなっ!」(CV沢城みゆき)



「・・・・・・ごめん、吐き気がすごい強くなってきたからもういいわ。桜邪、後任せた。ちょっと酔いざましに大掃除の手伝いしてくる」




「・・・・・・私、今『北風と太陽』の物語が走馬灯で再生されました。まぁ、頑張ってきてらして下さい」




「ところでこれ2人でやるとどうなんだ? ってーか、アクションゲームって2人同時にできるのか?」




「ん〜・・・・・・まぁ、最近は一人用やオンライン通信プレイが増えてきましたから。こうやって隣り合ってプレイする形式は少なくなりましたね。こういうのは2人協力プレイとか同時プレイとかって言って、2人で協力してゲームを解いていくんですよ」




「ほぉ、中々面白そうだな。最近はモンハンの素材集めにも飽きてきたところだし、気分転換にも良さそうだ。お前、足引っ張るなよ?」




「あはは、お手柔らかにお願いしますね♪」




「よし、じゃあ俺ゴエモンやるからお前エビス丸な。あと、せっかくだから他のシリーズも色々やってみよう」





〜ゲームスタート〜


〜エピソード1〜




「樫の木さん、敵が後ろからはさみうちしようとしてくるので、倒しといて下さい。役割分担は協力プレイの基本ですからね♪」




「え? 嫌だよ、こいつ倒しにくいし。こっちはジャンプでかわすからお前が倒せ」




「えっ、ちょっと! こっち残り体力1ゲージなんですよ・・・って、きゃあ!!?




「あ〜あ、死んでやんの。だから足引っ張るなって言ったのに」





〜エピソード2〜




「樫の木さん、私の方が体力少ないし残機がもうないのでからその回復アイテム私に下さい」




「え? 嫌だよ。体力満タンじゃないと気分悪いじゃん」




「・・・・・・ならせめて、敵倒して回復アイテム回収したいからここで敵狩りさせてもらえません?」




「時間ねぇんだからちゃっちゃと進めた方がいいだろ馬鹿。大丈夫、当たらなければどうという事はない。ララァに導いてもらえ」




「あっ、ちょっと! いきなり進まれると強制スクロールで・・・!」(足場の上にいたのに落下扱いで死亡)




何やってんだグズ






〜エピソード3〜




「樫の木さん、ボス強いんで。手伝って下さい




「え? 嫌だよ。だって俺今最強武器のヨーヨーだろ? ダメージ受けたらキセルに戻るからやだ。こっちに来たら攻撃してやるから。頑張って持ちこたえろ」




「・・・・・・私、ノーマル武器なんですけど。さっき樫の木さんがパワーアップアイテム独り占めしちゃったから。・・・・・・じゃあもういいですよ。パターン入りましたから。そのまま邪魔せずに見てて下さい」




「あ、俺ジュース飲みたくなったから持ってくるわ」(スタートボタン)




「ちょっ!? いきなりポーズで止めないで下さいよ!!?」




「うっせぇなぁ・・・」(スタートボタンアゲイン






いきなり戻すなぁ!!



〜エピソード4〜




「・・・・・・樫の木さん、この暗号解かないと先に進めないんですけど。これ、意味分かります?」




「・・・・・・・・・・・・・・・」(謎解き放棄して漫画読んでる




「・・・・・・・・・はい、解けました。先、進みますよ?」




「え〜、ちょっと待てよ。もう少しでDIOのスタンドの秘密がわかるんだ




「そう言ってちらちら漫画気にしてAボタン連打するからヒントのメッセージが飛ばされて謎解きの難易度が格段に跳ね上がったんじゃないですか。・・・・・・まぁ、もうボス面ですし、せっかくなんで少し休憩にしますか。では、スタート押しますね〜?」(スタートボタンを押して立ち上がろうとする)




「むぅ・・・・・・俺の予想ではテレポートか超スピードなんだが・・・・・・」(桜邪からワンテンポ遅れてスタートボタン押す)






そして時は動き出す!!?




「俺が押そうと思ってたのに勝手に押すからだよ。あ、ボス戦始まったと思ったらまたポーズ押された」




9秒の時点で私が時を止めました・・・! 危なかったです・・・・・・樫の木さんも私も体力残り1ゲージ、残機は樫の木さんが0で私が1つ、旅日記つけた(セーブした)のは大分前・・・・・・ここは慎重に行きましょう」




「まぁ、仕方ないからさっさとクリアしてゆっくり続き読もう。進めるぞ〜」(「続」の時点でスタートボタン)




「・・・・・・たとえ『最強』のスタープラチナ相手でも傾向と対策次第でどうにかなっちゃうのがジョジョの面白いとこですよね。えぇ、予想通りです」(間一髪、再開と同時に突っ込んできたボスをかわす)




「ふぇ・・・ふぇ・・・ふぇっくしょん!!  ・・・・・・チクショー」




「・・・・・・緊急ならポーズかけて手で押さえろとまでは望みません。テレビ画面や本体に唾を飛ばさないよう、咄嗟に横を向いたのはいい判断だと思います。でも、なんでよりによって私の方を向くんですか?




「ちぃっ、くしゃみしてる間に死んじまったか・・・・・・」




「・・・・・・ゲームの中でダメージ受けないために現実世界で大ダメージ負ったんですから意地でもここは勝ちたいですね。まぁ、残機もありますし、なんとかなるでしょ。次のステージで復活できるようにしますから、樫の木さんはその間に第三部を終わらせといて下さい」




「なんかポルナレフが死にそうだから先を読むのが怖いんだよなぁ・・・・・・」(Aボタンを押す)




「よし、パターン入りまし・・・・・・た・・・・・・?」(残機が0になる)




「あ、やべ。せっかく生き返ったのに間違えてボスに突っ込んでもう死んだわ。ま、いっか。ジョジョ読も・・・・・・うおっ、花京院も死んだ!!?」




「・・・・・・・・・・・・・」(心を凍らせたマシーンのような目でボスを攻略中)





〜エピローグ〜




「よし、これもクリアーか。これでほぼコンプリートしたな〜。いや〜、遊んだ遊んだ」




「・・・・・・そうですね」




「まぁ、思ったほど面白くなかったけどそれなりに時間潰せたな」




「・・・・・・そうですね」




「ってかさ、なんでゴエモンの最強武器がヨーヨーで、エビス丸がピロピロ笛だったりハリセンだったりしたんだ? 玩具を売ろうとするコナミの陰謀か? 大人って汚ぇなぁ」




「・・・・・・そうですね」




「さ〜て、ゲームやったら目が疲れたから一眠りするかな」



「おい、人が戻ってきてみればなんであんたジョジョ出しっぱなしコントローラー放りっぱなしで部屋から出て行こうとしてんだ? ってーか、私のジョジョを開いたまま放置しようとするな。折れ目つくだろうが!!」




「・・・・・・オタクはオタクアイテムの保存方法に神経質すぎると思う」



「そういう問題じゃねぇ。あとさ・・・・・・」




「まだなんかあるのか? 俺、もうお前と口利くのめんどくさいんだけど」



なんでそっちの女は般若みたいな目つきでヨーヨー装着してんの?




へ?




ループ・ザ・ループ!!




ごえっ!!?



「〜管理人注・ヨーヨーを他人に向けて振り回してはいけません〜」




ストリングプレイスパイダーベイビー!!




げほぉ!!?




ストリングプレイアトミック・ファイヤー!!




ぐはっ!!?




「そして、これが、


ルーピングプレイダブル・ループ!!




ぐえええええっ!!?



「パンや医者も面白かったけど、好きだったのはコロコロ時代だなぁ」




「影番まで張った私が、何の因果かクズメンの相方・・・・・・神様の存在が許せません



「おいおい、管理人様をクズ呼ばわりたぁ穏やかじゃないね」




「まったくだ・・・・・・たかだかゲーム如きでマジギレした上に人をクズ呼ばわりとはな。これがゲーム脳ってやつか・・・!



「ところで。オンラインゲームやってるとか言ってたけど、そこでもこうなのこの人?」




さっきみたいな事を10倍の濃度で繰り返して最低限のマナーを叩きこみました。詳細はもう、察して下さいとしか・・・!」



「ふ〜ん、ところでおじさんさ。ゲームでノーマナーな奴がいたらどうしてるの?」




「もちろん、徹底的にボコって説教だよ。自分一人が好き勝手やって楽しんだところで、そんな楽しさには上限がある。なら、少しは気を使って他人と一緒に楽しんだ方がトータルで考えればまだ有益ってもんだ。『人』と言う字は、誰かに支えられないと生きていけない人間と誰かを支えないと生きていけない人間が寄り添って生きている様を表している。なればこそ、他人に対する感謝を忘れたらそいつはケダモノ以下だよ」



「ほうほう、ならさっきなんで好き勝手なプレイばかりしてたのかな?」




「え? それとこれとは話が違うだろ。なんで俺がバカに気をつかわなきゃならんのだ? まったく、オタクはすぐ相似性のある話題を次から次に持ち出して極論に走ろうとするから困ったもんだ」



「ねぇ君達一体どれぐらいゲームしてたの?



返答次第でお前に対する尊敬の深さが決まる


ゲームを終えるまでキレなかった精神性の見事さは賞讃に価するが、過ぎた我慢は体に毒だぞ?」




「私としては、本日の冒頭の文章から読み返してその尊敬度合とやらを決めていただきたいですね。あ、さっきはごめんなさいね。クリスマス前だの現実逃避だのと言って、よく考えてみれば、私もクリスマスの前も後も貴方達と過ごすのが決定してる時点で現実なんて見たくもないのでした」



「ふむ、よくわからんが悔い改めたのはいい事だ」




「・・・・・・なんでクズってーのは自分で自分を客観的に見れないんだ?」



「その台詞は私を見ずに鏡を見て言ってくれ」




「いえ、両方見て言って下さい。私も、他人から見てこんな存在になると思うと恐ろしいので自戒の意味をこめて聞き入る事にします」



「ってーかさ、協力プレイの大先輩としてはやっぱり相方に迷惑かけるのはいかんと思うのよ! 私なんてドカポンですら友人と協力してプレイする仲良しゲーマーだからね。協力プレイゲームと言えば、友情のシンボルですよ」




「ほぅ、じゃあ対戦ゲームは?」



勝者には敗者を罵る権利が与えられるゲームです。私には妹がいるので人生ゲームとかでは妹が一緒にゲームする事もあったのだが。私に不利な行動を取るたびに妹を殴っていたらいつの頃からかすっかり一緒にゲームをしてくれなくなった時期がある。ちなみに、親友と取っ組み合いの喧嘩になったのは今までに二回だけ。幼稚園の頃の他愛もない喧嘩と、中学の頃にいただきストリートで負けそうになった私がゲームの本体を蹴り飛ばした時だけだ。特に二回目のは、下手すりゃ絶交まであった




「・・・・・・そりゃドカポンで対戦はしませんよね。下手すれば傷害事件までありえます




「よし、じゃあせっかくだから三人でドカポンでもやるか? 面白そうだからほんとに金でも賭けて」




第一の犠牲者になりたいんですか貴方?


せっかくだからの意味が分かりませんし、後の条件なんて惨劇の開始フラグです。トト神のスタンドを見るまでもなく、私の胃壁がストレスでベルリンの壁状態になるか、突発的に発生する大乱闘スマッシュブラザーズでストレスを発散し尽くすのが先かの勝負になります。えぇ、私から手を出す事は絶対にありえませんし、個人的な遊戯である以上過度な攻撃を加えませんが、それでもゲームの終了か先に手を出した時点で意識を回復させて最初に口にするのが七草粥になる事は覚悟して下さい」



「しかし・・・・・・あれだね。こうやって『本気で遊べる』ってのは重要だね。大人になると、みんな明日の事とか後のこと考えてどうしてもブレーキかけちゃうから。非現実を媒体にしてるとはいえ、いやむしろ非現実を媒体にしてるからこそ、本気で怒って、本気で悲しんで、本気で喜ぶのは大事だと思うよ。ゲームが悪いんじゃない・・・・・・ゲームを大事にし過ぎてしまうのが悪いんだ」




「蛾を呼び込む火に罪があるかどうかを問うのは愚かな事・・・・・・人は弱くもあり強くもある生き物だから、後で後悔するとしても、せめてやっている瞬間だけは心から楽しんでいる事を祈るよ・・・・・・欺瞞かもしれんが、それがゲームが作られたそもそもの意義なれば」




「・・・・・・で、何が言いたいんですか? 自己弁護?」



「自己弁護? 何言ってんの? 君の事だよ?




「そうだぞ? お前がたかだかゲームの事で胃壁がどうの攻撃がどうのとケツの穴の小せぇ事を言いやがるから、そういう幼稚で痛い行為もアリなんじゃねって言うのをありがたい言葉風味にフォローしてやってんじゃん。良かったな、優しい相方を持って




ごふっ!



うわっ、汚ぇ! いきなり血ぃ吐きやがった!!」




「むぅ、色合いから見るに急性的なストレスで胃に穴でも空いたか? ・・・・・・しかしそんだけ好き勝手生きて、よくストレスとか感じられるな。ウサギちゃんかお前? もう少しメンタルの強い奴だと思ったが・・・・・・女子と小人は養い難しとはよく言うたものだ。女で、しかも器の小さい人間ときたら俺でもとても面倒見切れんよ」




「すいません・・・・・・今日はもうこれぐらいで勘弁して下さい・・・・・・! このままでは私の心と体が壊れてしまいます・・・・・・!!」(土下座




「なんだかよくわからんが・・・・・・誠意が足りんなぁ?



「流石樫の木おじさん! 弱い相手にはとことん強いぜ!! しかも誰が頼んだわけでもないのに焼き土下座の準備まで始めている!!




「(ギリ・・・!)」(地面に額をこすりつけながら震えている)



「今、なんか石柱が欠けるような音がしたような・・・・・・」




「あぁ、桜邪がまた奥歯を噛み潰したんだよ。よくある事よくある事。なんせあいつ、奥歯の噛み締め過ぎでちょっと奥歯がすり減ってるから」



「・・・・・・普段からどんなストレスに圧迫されながら生きてるんだこいつ? いや、それよりもそんな状況では私達の命が危なくないですか? 流石に相方にボコり殺されてオトすやり方は2009年には持ち越せないと思うのです」




「いやぁ、まだ大丈夫だろ。今回、ゲーム終わってボコられて以降俺は怒られるような事は何もしてないし。そもそも、ゲームの時も怒られる正当性がまったくない! つまりここで俺らに危害を加える事はただの八当たりであり奴の矜持に反するはず!! 故に今回は生存エンドが約束されているはずだ!!」



「・・・・・・と、彼はあのように申しているのですが。私はそうでなかった場合が怖すぎるので、一応生存ルートへの道筋を聞いてみたい」




「すぐ他人に聞こうとする姿勢はどうかと思いますし生存欲求のためというのも人として不適かと思いますが・・・・・・己に否があるのではと疑うのは良い心がけです」(頭を上げようとせずに)



「で、結局誰が悪いの? 社会?




「・・・・・・それを考えるのが、貴方が今すべき事です。私が顔を上げる前に答えられなかったら・・・・・・まぁ、それは考えなくていいですね。どんなゲームで表現される苦痛よりも激しい痛みと深い絶望をその身に刻んであげるだけです」



「さて、どうする樫の木おじさん? とりあえず私は暴力の前に頭下げての説得ぐらいで誠意尽くしたつもりになってるクズ女の偽善に義憤が止まらんのだが」




「ふっ、馬鹿だな大吉・・・・・・桜邪は頭を下げてる。これがどういう事か分かるか?」



「むぅ、正直理解するつもりもおきない」




「馬鹿め、簡単な事だ。あっちがこっちを視認できていないからその間に逃げられるのだ」(逃走)



「よし、ゴエモンにちなんでおんぶシステム発動だ! 一緒に逃げてくれ!!」




「馬鹿、お前囮になれよ! それが協力プレイってもんだろ!!?」



「いや、私よりあんたの方が強い! 強者は弱者の糧となるべきだ! 何故ならそれこそが人の愛ゆえに!!」




「えぇい、離せ! 離せ! 桜邪の我慢ポイントはもうとっくにゼロなのだ!!」




「・・・・・・分かってるじゃないですか?」




「俺は死にたくない。せめて、DIOの死に様を見届けるまでは・・・! 今、ようやく承太郎がDIOを追い詰めてるところなんだ!! これを読み終わるまでは、正直死ねん・・・・・・!」




「そうやって人間賛歌を尊ぶ心がありながら、どうしてその腐った考えから抜けられないのか・・・・・・理解に苦しむのを通り越してもう泣けてきますよ」




「そして泣き落としに成功しつつ目潰し攻撃by大吉! ウィルソン・ウィリップス大吉による血肉の散弾だ!!」(管理人を後ろから思い切り吹き飛ばす)



ぐえっ!!?




「ううっ!」




「どうだ! この血の目つぶしはッ! 勝ったッ! 死ねいッ!」







オラァッ!」(右ストレート一閃)





ば・・・ばかなッ! ・・・・・・・・・こ・・・このKASHIが・・・・・・・・・このKASHIがァァァァァァ〜〜〜〜〜〜ッ




「貴方達の死因は・・・たったひとつですよ・・・たったひとつの単純な答えです・・・『あなたたちは私を怒らせた』」





樫の木おじさん・・・再起可能(カウント9でコンティニュー)



大吉マスター21・・・再起可能(「おおだいきちよ、しんでしまうとはなさけない」)




「・・・・・・とりあえず、クリスマスで恩赦するとして、それまで毒虫の詰まった壺にでも放り込んでおきますかね。・・・・・・一人でパーティーの飾り付けするのは寂しいですけど、足引っ張られつつ作業するのとどっちがいいかは悩みどころですよねぇ・・・・・・はぁ・・・・・・」