5月27日



ああ・・・・・・それにしても・・・・・・メイドさんが欲しい・・・・・・・・・・!



「・・・3ヶ月間が空いたのはもういつもの事だとして。今度はなんの病気だ


いやぁ、日々の生活に潤いが無いなぁ〜〜って思ってさ


「その一人暮らしのOLみたいな心境とメイドさんがどう結びつくのか分かりません
一人暮らししてるとかならともかく、ご実家なんですから家事に追われてるなんて事は無いはずでしょう?」


そう言う問題じゃない。むしろ、メイドさんのためなら実家を出て行く事にためらいなどない
最近、ちょうどいい具合に家の隣のアパートが改装工事終えて部屋数が増えた事だしな!!


「お前の駄目なところは、過程を重要視しすぎて目的がおろそかになるところだ」


だから私もそろそろ社会に出ようとしてる身だしね
いい加減、「ご主人様」って呼ばれてみたくなる年頃なのよ


「・・・社会に出るなら、まずその秋田の田んぼで湧き出した原油のようなドス黒く濁った妄想を捨てるべきかと」


「つーか、このご時世にそのネタヤバくないか?
いや、わりと時間経ってるから色んな意味で微妙になりつつあるネタだが」


馬鹿野郎! あんな魍魎に誘われて三次元と二次元の境界が無くなった男と一緒にするな!!


大体、あの「ご主人様」とこっちの「ご主人様」じゃ意味合いが違うよ
調教されてる奴が言う「ご主人様」は、恐れと期待とエロティックさを含んでいるけど、
メイドさんの言う「ご主人様」には、理性的な響きとご主人様への敬意が含まれているわけだよ
まぁ、言うなれば同音異義語って奴だね。「海」と「膿」、「蜜柑」と「未完」、「MAR」と「ARMS」みたいなもんだ


「・・・最後のはなんだか知りませんが
まぁ、預金と貯金みたいな違いがある事は理解しました
それ以上を理解しろと言うなら私自身の尊厳を賭けて貴方と戦いますが


きさまに俺の心は永遠に分かるまいッ!


女に男の浪漫が分かってたまるか
でも、ララァなら分かってくれるよね?


俺の方を見ながら言うな。誰がララァだ
・・・まぁ、確かに家事の類は一切他人に押し付けてぐ〜たら暮らせたらそれは確かに理想の一つではあるがな」


「・・・それ、今の貴方の境遇とどう違うんですか?
食っちゃ寝ばかりであまり調子に乗ってると削ってチップにしますよ?」


「五月蝿ぇ。この前もそう言って人をおろし金で削ろうとしやがって
テメェみてぇな暴力中毒者と一緒に暮らしてやってるだけ感謝しやがれってんだ!!」


「その言葉そっくりそのままのしつけてお返しします!!」


・・・え〜、このような関係はもしメイドさんなら悪い関係と言えます

何故なら! メイドさんはご主人様に敬意を持ち!
ご主人様はメイドさんに尊敬されるにあたう人格とメイドさんへの信頼を必要とする!
このご恩と奉公の関係が、日本の文化的土壌に溶け合って、今のメイド文化が生まれたのですよ!!


そしてさらに一歩高みを目指すならば『ツンデレメイド』!!
普段はご主人様に対して厳しい態度であたるメイドと、ちょっと弱腰のご主人様!
しかしいざって時はきりっとするご主人様にメイドさんも本音では敬意と好意を抱いている!!

一見、失格的主従関係のように見えてこの上なく正しく主従関係を築いている
きっちりとメイドの本質を掴んでるからこそできる型破り。まさに伝統を進化させる形!!
メイドと言う西洋の存在は、日本でさらなる進化を続けてデジモン進化「メイドはみんな俺のモン」なわけですよ!!


「・・・人が制裁行動を行ってる間に、また何をワケの分からん事吼えてるんですか」


・・・私としては、この短い時間で樫の木おじさんを見事に摩り下ろしきったお前の技量に驚嘆だ


「いやぁ、照れますねぇ♪」


照れるな。頬を染めるな拳を血で染め上げるな

くっ・・・戦闘技術があるのはメイドの嗜みでもあるが、
それだけで貴様をメイドと認められると思うなよ? メイド道を甘く見るな!!


「・・・別にそんなもん甘く見る気も無いし認めてもらう気なんてもっと無いのですが・・・
と言うか、戦闘技術のあるメイドってのはどんなメイドなんですか・・・?」


あ〜、でもメイドは一人がいいか複数がいいかでまた色々変わるなぁ
いや、純愛路線もいいんだけどサブヒロインがいないと数字に響くからさぁ・・・


「数字って何だ数字って」


「・・・摩り下ろしにかかった時間より再生時間の方が早いってどういう事なんですか」


とにかくさぁ、メイドさんが欲しいんだよメイドさんが!
メイドさんと一緒に、ハートフルなストーリーを日々紡ぎたいんだよ!!
何気ない日常に喜びを見出す・・・そんな、ささやかな幸せを・・・僕は求めているんだ・・・


「・・・お前なんかとハートフルなストーリーを紡いでくれるメイド探すの、
世界征服しても見つかるかどうか分からんぞ。ある意味野望のデカさでショッカーを超えている


「まぁ、思いっきり妥協して・・・老後に家政婦さんでも雇ったらどうですか?
まず間違いなく独身で一人寂しく生涯を終わらすタイプだと思いますし・・・まぁ、下手すれば孤独死の可能性もありますが」


「で、墓に「こいつ、メイドさん欲しいって言ってたからな・・・」と
メイド服でも棺桶に一緒に入れてもらうとかな。おお、中々綺麗にオチがつくじゃないか」


なんで人生最後にそんな寂しいオチをつけねばならんのだ


違うよ! もっと温かい道だって僕の人生にはあるはずさ!
親が1億5000万の借金作っても可愛い中学生のご主人様が肩代わりしてくれるとか!!
むしろ、この際ついていても・・・少年執事でも構わないんじゃないかと言う気もしなくもならないぐらいに!!


「・・・相当追い詰められた目ぇしてますね」


「じゃあ、こっちも思いっきり妥協して・・・
一人部屋でヌこうとしてるところを市原悦子に見られるってのはどうだ?


何が妥協かは知りませんが、それだと正直可愛い男の子とねんごろになった方がまだマシです

むしろ、そのまま包丁で背中刺されて「おばさんなのにメイドさん扱いされたんじゃたまんないよ!」とか言われた方がマシじゃあ!!


「どっちにしろ、アパートでメイドさんは色々と無理がありますよ
そんな妄想、せめて頑張って働いて自分でお屋敷建てられるぐらいになってからしなさいな」


・・・母親の買い物籠からニンジン落として与え続けるナイスミドルにでも拾ってもらうか?


一足飛びで両目潰されて来いド阿呆
お前に似合うメイドはそのシーン目撃して悲鳴あげてる板垣絵メイドだけだ」


ふぅ、やっぱり現代日本でメイドさんは無理があるのかねぇ・・・寂しいねぇ・・・


「・・・あ〜、でしたらメイド喫茶とかどうです?
ちょっとしたご主人様気分とか味わえるって聞きますし」


「阿呆に同情して優しくすると馬鹿を見るぞ?」


「いやぁ、流石にほっとくのも寝覚めが悪いですし・・・で、どうです?」


メイド喫茶? 駄目駄目あんなの


「どうしてですか?」


だって、三次元じゃ萌えないじゃない。常識だよそんなの


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


樫の木おじさん「だから言ったろうが。馬鹿見るって」


「・・・えぇ、今回ばかりは全面的に貴方が正しかった事を認めますよ」


ああ・・・メイドさん、会いたいなぁ・・・


「冥土にでも行ってろ、ド阿呆」