2005/01/27 今日のコラムー議論のエントロピー増大則 |
新年、明けましてこのやろう。 一月ぐらいぶりの更新で、新年初の更新になります。
今日、学校から帰ってテレビをつけると、爆笑問題の番組で「朝まで生テレビ」的な討論番組をやってました。
オレはほとんど終わりかけのところから見たんだけど。
「日本はこのままブッシュ(アメリカ)に追従していていいのか。Yes or No ?」
みたいな質問をスタジオの観客全員にスイッチで答えさせて人数を答えさせるようなことをやってました。
討論を始める前は、ブッシュ支持が15人、ブッシュ不支持が85人。ぐらいでした。
で、自民党の人とか、民主党の人とか、テリー伊藤とか、が討論した後にこの割合がどう変わっているかを再びアンケートをとりました。
そこで、思ったことです。
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まず、工学系で無い人むけに、エントロピー増大則というのを説明します。
これは、熱力学という分野で主に用いられる法則なのですが。
「物事は乱雑さ(エントロピー)が増える方向には向かうけど、乱雑さが減って秩序のある状態には向かわない」
ということを、数式に表した法則です。
もう少し正確に言うと、「手を加えないかぎり」乱雑さは増えるということです。
これを「オセロのチップ」に例えましょう。
・まず、オセロのチップを全て表が黒になるように盤上にならべます。
・次に、それをマージャンみたいに適当にかき混ぜます。
→すると、チップの裏表は次第にバラバラになり、最終的には白と黒の割合はほとんど同じになるでしょう。
しかし、いくらかき混ぜてもチップが再び黒だけになったり、白だけになったりすることはありません。
もちろん、奇跡的になることもないとは言えないですが。
ただし、前述のように「手を加えれば」別です。
このように、「乱雑さは基本的に増大する方向に向かう」というのが、エントロピー増大則です。
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本題に戻って、「議論のエントロピー増大則」というものを考えてみます。
エントロピーの増大則に基づいて考えると、討論後の賛否は、討論前のようにはっきり賛否は分かれないだろうと私は予測しました。
上のオセロの例で説明します。
白(ブッシュ支持)15枚、黒(ブッシュ不支持)85枚を盤面にならべます。
「かき混ぜる」というのは、「討論する」ことに相当します。
おそらく、支持する側になる意見や不支持に回るような意見、そういった意見が討論では無数に飛び交うでしょう。
そうすると、オセロのチップは裏返ったり、また表になったり、活発な動きをみせるはずです。
議論すればするほど、乱雑さは増大するので、チップの裏と表の数は次第に同数に近づくのです。
実際、討論後アンケートの結果はブッシュ支持35人、不支持65人ぐらいになっていました。
確かにブッシュ支持の人数は増えています。
しかし、この結果は果たして、ブッシュ支持の人の議論が優勢だったということを示しているのでしょうか。
私が思うに、議論をする以上、意見の偏り(かたより)が減るのは自然の摂理であって、どっちの意見が優勢だったかという結論には必ずしもならないと思うのです。
自分の身に置き換えて考えて欲しいのですが、学級会とか、部会とか、そういうところでも、議論を続ければ続けるほど、「どっちでもよい」という結論に向かいがちではないでしょうか。
(まぁ、この場合単に、話し合いをするのがダルくなってくるからという理由も大きいですが)
もちろん、意見が極端に偏った状態というのは、あまり好ましくないことが多いし、議論することはそういった極端を解消するという意味でも重要だとは思いますけどね。
今日のコラムでした。
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自分の説明が「エントロピー増大則」を知らない人にどこまで理解してもらえたか、自分ではちょっと自信ないですね。
とりあえず、ちーウチダが理解してれば、大体の人は理解できてるはずなので、ちーウチダは何%ぐらい理解できたか報告してください。
2005/05/18 レディースデー |
レディースデー、けしからんと思ったことは、男女関わらず一度はあるのではないだろうか。 映画が始まる前のレディースデーの案内を見て
「あれって不平等だよね」
という会話は、これまでにいったい何組のカップルの間で交わされてきたのだろうか。
今日、TSUTAYAに行くと、レディースデーの案内がされていた。
毎週何曜日かがレディースデーで女性は全品100円引きらしい。
ここまではまぁよくある。
しかし、どうやらメンズデーもあるらしい。
「Men's day アダルトビデオ100円引き」
と書いてある。
不平等云々を言うよりも先になんだか寂しい気分になった。
ちなみに、この日TSUTAYAで借りた『ジェレミー』は最高の映画だったから、今はとてもいい気分だけどね。
オレの中の評価でSランクの評価を受けたのはこの『ジェレミー』でまだ3本目ですから。