久が原のハザード・マップ
2005年3月21日リリース

 東京都と国土交通省京浜河川事務所が公開しているハザード・マップから久が原関係の部分を抜粋してご紹介します。

  1. 震災の危険度
  2. 水害の危険度
1.震災の危険度
東京都では直下地震の被害想定に関する調査を実施して、中央防災会議が切迫性を指摘したフィリピン海プレート上面に沿うプレート境界で地震が発生した場合、東京都の揺れの強さと被害がどのようになるかを想定しています。
地震の条件は以下の様に設定されています。
1.震源地 区部直下、多摩直下、神奈川県境直下、埼玉県境直下
直下地震はどこでも起こる可能性があるため、都内4ヶ所の震源を設定しています。
2.規模 M7.2
3.発生時刻 冬の平日午後6時頃
4.気象条件 晴れ、風速6m/秒
以下の被害想定は、上記4つの震源想定の中で最も被害状況が大きいと想定される「区部直下」の被害想定です。
直下地震の震度分布

久が原は震度6弱の区域に含まれています。

危険度マップ

用語の説明

建物倒壊危険度
建物倒壊危険度は、地震動によって建物が壊れたり傾いたりする危険性の度合いを評価したものです。この危険度は、地盤と地域にある建物の種類などによって判定されます。
建物の種別(構造、用途、階数、建築年次)ごとの棟数。
地盤の良し・悪しについては、地盤分類により危険性の大小を評価したほか、地盤の液状化の可能性等についても考慮しました。 地盤特性の評価項目は地盤分類・地盤の評価、液状化の危険性の評価、大規模造成地の評価です。
火災危険度
火災危険度は、地震による出火の起こりやすさと、それによる延焼の危険性を測定して、火災の危険性の度合いを評価したものです。
評価項目は出火の危険性、延焼の危険性です。
避難危険度
地震によって火災が発生した場合には、まず、初期消火に努め、大火災にならないようにすることが大切です。しかし、火災が拡大し、生命に危険が及ぶような場合には避難が必要になります。こうした事態に備え、東京都では震災対策条例第47条で地域ごとに避難場所を指定しています。
避難危険度は、避難場所に到達するまでに要する時間と、避難する人の数を組み合わせて評価したものです。避難危険度は、避難場所までの距離が長く、避難道路沿いに避難の障害となる要因が存在し、避難する人の数が多いほど高くなります。
評価項目は避難場所までの距離、障害物・道路混雑、延焼による道路遮断、避難速度、避難人口です。
総合危険度
地域危険度調査は、都民の皆さんに地震の危険性を理解していただき、防災への関心を高めていただくために行っています。そのため、総合危険度として、「建物倒壊危険度」、「火災危険度」、「避難危険度」の三つの危険度の和を5ランクにランク分けして表しています。

2.水害の危険度
多摩川を管理する国土交通省京浜河川事務所では大雨によって万が一堤防が決壊して氾濫した場合に予想される浸水のエリアとその深さの状況をシミュレーションによって求めて、浸水想定区域図として公開しています。多摩川は200年に一度程度の確率で大雨による洪水が発生しています。近年の大洪水としては明治43年(1910年)の東京大洪水が有名で、この時の多摩川の洪水は大井町方面まで広がったと伝えられています。(この時の洪水の様子はこちらをクリック
多摩川の浸水想定区域図

久が原の浸水想定区域図
凡例

0.5m未満
0.5m〜1.0m未満
1.0m〜2.0m未満
2.0m〜5.0m未満
5.0m以上

久が原の各町丁目は幸いにして呑川に沿った道路部分以外は浸水想定区域に含まれていませんが、南側に隣接する千鳥1丁目までは多摩川の洪水が達する可能性があることが判ります。


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