RB26DETT
1次仕様
R32タイプMに搭載されているRB20DETから
GT-Rに搭載されているエンジン、RB26DETTに変更。
なぜ?何故でしょ?
自分の勉強のためです。
ベース車両は2WDのため、26のオイルパンから
デフを切り取り、穴埋め溶接。
20のオイルパンも使用出来るのですが、ボックス形状の剛性を維持するため、
敢えて26のオイルパンを使用します。
2次仕様始動す。
2004年9月初めから始動開始予定。
今回はエンジン本体は空けず、ターボ周り・インテーク周りの変更です。
↑
作業直前の姿
エンジン降ろしはじまる!(^^)
エンジンを降ろすためにはまずミッションを降ろさねばならぬ。
その前にマフラー、ペラシャフト等々・・・
↓
降りた!運転中ギアチェンジしている時、この部品を操作しています。
このミッションは日産の通称30Aと呼ばれているもの。
R34の2WDに使用されているものを流用。
元々付いていた通称71Cはパワーを上げると強度不足のために
強度のある30Aに換装しました。
これはクラッチです。以前「クラッチってなに?」と教習所に通っている子に質問されたのですが、
これがクラッチの本物の写真ですよ!
ツインプレートです。ツイン??説明は長くなるので・・・(^^)
左足でエンジンの動力を伝えたり離したりする部品。
自分は今でもダブルクラッチ派です。(^^;)
クレーンを使って吊し上げられたエンジン、こんにちは!!おひさしぶり!!(¥^^)
手術台に乗せられたエンジン
リレーボックスの加工。
燃料ポンプを大容量化するにともない、電源線をダイレクトに配線しなおし、
安定した電源の供給を確保します。
ターボチャージャー(排気側)ばらし篇
かたつむりみたいな丸い格好した部品2つがターボチャージャーです。
エンジン本体から外した状態。今まで排気漏れはなかったみたい。
新しいターボが到着する前に
これはエキゾーストマニホールド。通称「エキマニ」
ターボエンジンの場合、エンジン本体とタービン(排気側入口)を繋ぐ配管。
写真の真ん中上くらいに黒いカーボンが溜まった部分にタービン入り口が合体されるのだけれど、
この部分を新しいターボに合わせ口径を広げます。
部品と部品の接合部に段差があると、流体(今回は排気ガス)に乱流がうまれ、
綺麗な流体の流れ(層流)とならずに、ターボやエンジンに余計な負担(一次排圧)がかかったり、
パワーをロスしてしまいます。
なので
このように段つき修正をします。
リューターという道具を使って、部品どうしの径が合うように、
削っていきます。写真中央の光っている部分が削った場所。
この作業はこのエンジン(RB26)では定番作業です。
削っていながら、最初に組んだ時代の吸気ポートの鏡面加工を思い出してしまった。
懐かしい・・・。
余談になってしまいますが、吸気ポートの鏡面は賛否両論の世界。
ポートの肌を何処まで磨くか。
ちなみにコブラポートには絶対しません。これは過去の時代ですね。
自分はポートはピカール仕上げ、インジェクターが吹く燃料が直撃する部分は肌を荒くという思想です。
なので、自分のエンジンはポート場所によって肌の仕上げを変えています。
(レース専用エンジンだったら間違いなく全て鏡面にする)
ポート形状&径は絶対変更しません!
そして、余談ついでに、排気側のポートはポー研しても効果がほとんどないので、
手は入れません。(段つき修正はするけれど)
↓
当時の写真
日付見ると99年だ・・・、今から5年前・・・。
・・・、と、あり?いろんな思い出から思い出すと、この日付はおかしい。
カメラが嘘ついてる。ヘッド単体のこの写真は98年のはず。
自分が削ることによって各気筒のばらつきがでてしまうのが怖かったため、
思い切っては削れなかった〜(^^;)
写真右の穴の手前側はピカール仕上げ、奥にいくと、ガソリンの霧化&気化効果を狙って粗い仕上げに。
ちなみに以前グループA仕様のポート研磨を見させてもらったけれど、
芸術品です。絶対自分には出来ない!
会社の尊敬する先輩はその研磨が出来るので、その先輩の信者でもありまする。
今回の作業でこのポートを覗いてみると、カーボンが一切付着しておらず、
上記の写真のようにピカピカでありました。
普通は結構カーボン溜まってたるはずだと思うんだけれど・・・。
と、お次へ!
→
ばっちくなって錆が出ているエキパイの遮熱板は磨いて錆をとり耐熱塗装
綺麗にお化粧なおし!(^^)
この写真、結構カッコよくない???(^^)
照明は一切使ってませんです。
丁度夕方の西日があたって綺麗だったので思わず撮ってしまった。
青と紫っぽい色の丸いのはカムのタイミングプーリー。
今回、バルタイ(バルブタイミング)の微調整を出来るように変更。
カムは当初のまま、某社製の260度、リフト9.25mm
このカムは世の中にあんまり出てないんじゃないかな。
幻のカムです。(幻にしたのは自分です(^^))
メインパーツ入荷
コレクタータンク
新旧の比較。シルバーのほうが今回採用したもの。
タンク容量が4Lと大容量になり、高回転域で期待大。
そしてブランチ長も約40mm長くなっており、こちらは低回転のトルクに効果ありそう。
タンク内部でファンネル形状になっています。
ターボチャージャー
今まで使用していたのはR32の通称「ニスモタービン」というもの。
このタービンは高回転ではよいのだけれど、街中レベルでの使用回転域ではダルダル・・・。
前回の選定は正直間違いでした・・・。
サーキットだけならいいんでしょうけれど。
今回の採用はR34N1タービンというもので、低域からの効率を考えました。
新旧見た目は全く同じに見えるけれど、全くの別物。
そして、今回はアクチュエーターロッドに調整用のネジが切ってあるので、
車載前に0.9キロに調整し、その後、ブーストコントローラーで1.2キロまで過給圧を調整します。
組み込み途中
おまけ
ブーストコントローラーを綺麗に収めるための部品製作。
これは室内に付くのだけれど、いかにも後付けが嫌なワタクシは、違和感無くコントローラーを収めたいので
このような部品を造りました。
左はアルミ板を切り出して、内装の曲げに合わせた状態。
右はサフェーサーを吹いた後、艶消しブラックを吹いた写真。
内装に付いた状態は今後更新します。
違和感無く、あたかも最初から付いていたように仕上げるのがモットーでありんす。(^^)
登載中!
せっせ、せっせと組み込み中の画。
明日にはエンジンかかる予定!(^^)
最終仕上げ篇
いよいよ最終仕上げのセッティングとなりました。
シャシーダイナモ室(シャシダイ)でセッティングを始めました。
エンジンのメカニカル的なハードを変更したことによって、ソフト面でも勿論ハードに対応した変更をしなければ
エンジンは壊れてしまいます。
燃料を入れるタイミングや量をコンピューターのデータを書き換え、
最適なマッチングを行います。
セッティングの時には室内はこんな感じ。
パソコンやらセンサーからの信号をモニターするための機材やら、いろいろとゴチャゴチャしております。