遊印12ヶ月    
1月
初日の出
2月
梅に鶯
3月
チューリップ
4月
5月
6月
かたつむり
7月
流れ星
8月
9月
ぶどう
10月
ハロウィン
11月
どんぐり
12月
クリスマス
 「方寸の芸術 篆刻」などと大上段に構えて「硬い石を彫る」と考えると近寄りがたく思われますが、芋版の延長でろう石を削るぐらいに考えれば、遊印は難しいものではなく楽しいものになります。
  私は中学のとき図工の授業で教えていただいたのが始まりです。初めは文字だけでしたがそのうちに季節の花などの図案をいれたものを彫り、はがきや手紙におして使っております。また一文字の印は落款として、はがき絵クラブの方々にさしあげ喜ばれております。
 印材は殆んど中国産で寿山石、青田石など高価なものもありますが、数百円でもとても美しく、飾っておくだけでも良いものがあります。石は細かいサンドペーパーで磨くと平滑になりますので、その上に裏文字を書き彫ります。やり方はいろいろありますが私は印面に直接鉛筆で書いています。
 印刀は種々市販されていますが、私は畳針を萩の枝に刺したものと小さい篆刻用の印刀を使っております。その他道具としては印を固定する印床があると彫りやすくなります。
  初めに針で輪郭を取ってから印刀で彫ります。彫り始めてから通常1〜2時間で仕上がります。いくつ彫っても初めに印泥をつけて紙に押すときはわくわくいたします。そのままでOKということはなく初押しを見てすこしづつ修正してゆきます。
 文字は難しい篆書にこだわらず、常用の楷書でもかなでもアルファベット何でもありです。少し慣れてきたら図案をいれると面白くなります。
 デザインはそれこそ無限ですから、ぜひ方寸の世界に夢を描いてみてください。