モリアオガエルの産卵


 鬼怒川の上流龍王峡へハイキングに行ったとき、モリアオガエルの産卵を見ました。木の枝に大きな雌がぶら下がり、雄が数匹抱きついていました。天然記念物で非常に珍しいものと思っていましたが、本州のいたるところに生息しているようです。

 モリアオガエルの生態は他のカエルと比べるとちょっと変わっています。一生の大半を木上で過ごし、産卵も木の上で行う珍しいものです。6月ころ水面に張り出した木の枝を産卵場所に選び、約300個の卵を含んだ泡状の卵塊を産み付けます。産卵の際には一匹の雌に数匹の雄が抱きつき、雌が産んだ卵塊を雄が後脚でかき回して泡状にします。卵は泡の中で成長し、オタマジャクシになると水の中に落ち、カエルになると地上で越冬します。自然環境の良好なところのしか生息できない動物のため、年々その数は減っているそうです。自然環境を守りいつまでもモリアオガエルが見られることを願っています。

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