1.家庭環境(1999年12月現在)と妻の症状

    妻  :  62才 女4人、男1人の五人兄弟姉妹の長女
            関東地区の居住者はいない。

    夫  :  (私―筆者)62才 60才を期に退職。現在年金生活
            妻の介護に専念。3人兄弟の次男。兄は鎌倉、弟は横須賀在住。

   
子供   : なし。2人暮らし
  住まい : 3LDKのマンション住まい


   妻の現在の病状:全介助状態。1日のうち4時間程度はベッドを離れてソファーに起こしてやっているものの、大半はベッドでの寝たきり状態。
   食事はエンシュア・リキッド(1日500ml)を中心に全て液体のみ。水分補給の必要性から、エンシュア・リキッドに加えて牛乳、豆乳、野菜ジュース、飲むヨーグルト、ヤクルト、プルーンエキス、ココアなど1日で1,500cc程度を摂取(カロリーは約900Kcal)。若干の嚥下障害あり。
   言葉は最早出なくなり、唯何らかの意思表示のためウァ〜と声を出している事が多い。
   睡眠は今のところ就寝前に軽い睡眠薬を使用し、夜9時過ぎから翌朝6〜7時頃までよく眠っている。
   排泄は全てオムツで処理。尿は十分に出る。便はほぼ週に3回、下剤を使用。


   ここでご覧の通り、私達2人には子供がいません。多くの方は「子供さんがいればねぇ……」と言って下さいます。多分その通りでしょう。しかし、いないものは仕方ありません。そこで、「もし我々に子供がいれば……」とは考えないようにしました。いや、むしろ今となっては子供がいない方がよかったかも知れないと思うようになっています。
   どういうことかと申しますと、子供がいればいたで、子供への依存心が出るでしょう。しかし、この時代、子供は子供ですね。誰かに頼るといった他力本願的な心情を抱くことなく、「この自分しか介護する者はいないんだ。」と考えることによって、気持ちの整理がついたように思っています。
   そして在宅介護というものは、むしろ兄弟や子供などに頼るより、後の項で説明いたしますが、地元の関係者の方々にお世話になれる体制をつくることが何より大切なことと考えています。
       

Sydny

私の描いた油絵(シドニー)