東京理科大学 理窓光学会 |
** 講演 **
1) 医療応用に向けた中赤外レーザー
(独)理化学研究所 基幹研究 光グリーンテクノロジー特別研究ユニット特別研究員 湯本 正樹氏
<要旨>
中赤外線領域は様々な分子の特徴的な吸収線が存在するために『分子の指紋領域』とも呼ばれている。そのため、特定の吸収線に波長同調したレーザー光を利用することで分子生物学や医療など様々な分野への応用が可能となる。特に、中赤外レーザーを利用した動脈硬化症、胆石粉砕、コレステロールの血栓などの光治療が注目を集めており、多くの医療関係者において波及性の高い中赤外線レーザーを開発することが望まれている。本講演では、これまでに理化学研究所で開発してきた波長制御性に優れた中赤外電子波長可変レーザーとその応用計測を中心に、現在開発を進めている高出力タイプの中赤外レーザーの開発状況について紹介する。
2) 光合成プランクトンの生物物理
東京理科大学理学部物理学科准教授 梅村 和夫氏
<要旨>
地球上の酸素の25%を生産すると言われる光合成プランクトン・珪藻は、川、海、湖、温泉など、水のあるところどこにでも生息している。また、珪藻は水中のケイ素を取り込んで、珪藻殻と呼ばれる多孔質シリカを自らの体内に形成する。珪藻の化石である珪藻土は、この多孔質シリカの堆積物であり、ビールのろ過フィルター、通気性の良い塗り壁材料など、工業用材料として様々利用されてきている。しかしながら、個々の細胞の挙動の解析や、ナノレベルでの珪藻殻の構造物性解析などは、あまり行われてこなかった。我々は、生きた珪藻の動きのベクトル解析や、珪藻殻を利用した光触媒の作製、インクジェット技術を用いた多孔質構造のナノ評価などをここ数年行ってきた。本講演では、ナノテクの視点から珪藻や珪藻殻を捉え直すとどう見えるかを紹介する。
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懇親会
場 所:理窓会館3階第1会議室 時 間: 17:00〜19:00
懇親会費:3000円
光学会の歩みと過去全講演会の紹介
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