追悼:飯塚 勇氏

 日本の飛行機プラモデルの多くの木型(原型)を手がけた飯塚勇氏が2004年にお亡くなりになりました。ご冥福を祈ります。私は生前全く存じ上げていなかったので知りませんでしたが、TSMCの会員だったんですね。プラモは多くの製品がそうであるように、開発に携わった人間の名が刻まれる訳ではないので、飯塚さんもいわば黒子、マニアであれば名前くらいは聞いていたでしょうが、プラモを買ってぱぱっと作るような普通の方々には全く知られていなかったでしょうね。なんだか無名戦士の墓みたいです。

上:1/32 コードロン・レーサー

飯塚氏作 1/50:フェアチャイルドC-119G フライング・ボックスカー。 恐ろしい程の完成度です、20年位前の昔のソリッドモデルって、塗装技術や本物に近いような雰囲気という点では、プラモデルには到底かなわないレベルだったですが、いまやゼロから作り上げることが優位点なのでは無く、すべての完成度でプラモを凌駕してしまいました。その陰には、プラモが製品化される前の母胎をこの飯塚さんのようなソリモも方が作っておられたんですから、むべなるかな、でしょうか。

上:C-119ボックスカー。1/50ですが映画に使ったら本物以上かも。そうそう映画「飛べ! フェニックス」ではドイツ人俳優ハーディ・クリューガー(「シベールの日曜日」はいい映画でしたね)で、C-82パケットを単発機に改造するための設計図を描くんですが、彼はなんと模型飛行機の設計者だった、という設定でした(~o~)