■本投稿は、フェンヘキサミドに関する意見である。 【意見1】いままでのパブコメで、下記の成分については、当該食品の残留データ不明であったり、アメリカのレタスが参照とされたり、同国や国際基準がそのまま援用されているため、もっと低値にすべきとしたが、そのまま、据え置かれている。再考されたい。 (1)クレソン 30ppm (2)その他のあぶらな科野菜 30ppm (3)チコリ、(4)エンダイブ、(5)しゅんぎく 各30ppm (6)ピーマン 2ppm (7)その他のきく科野菜 30ppm (8)パセリ 30ppm (9)その他のなす科野菜 2ppm (10)その他の野菜 30ppm (11)ネクタリン 10ppm (12)あんず 10ppm (13)うめ 6ppm (14)ラズベリー、(15)ブラックベリー、(16)その他のベリー類果実 各15ppm (17)ブルーベリー 5ppm (18)ハックルベリー 5ppm (19)その他の果実 3ppm (20)その他のハーブ 30ppm 【意見2】下記の食品の残留基準を2ppm以上にすることに、反対である。残留実態調査に基づき、もっと低値にすべきである。 (1)レタス 30ppm   [理由]1、レタスのアメリカでの残留試験6事例で、最大残留値が21ppm、      リーフレタスの残留試験2事例で、最大残留値が23ppmである。    2、国際基準及びアメリカ基準30ppmが援用されている。 (2)トマト 2ppm   [理由]1、2016年に提示された資料では、残留試験2事例で、最大残留値が0.94ppmであった。      2、残留データ不明の国際基準2ppmが援用されている。 (3)なす 2ppm   [理由]1、残留試験2事例で、最大残留値が0.96ppmである。      2、残留データ不明の国際基準2ppmが援用されている。 (4)きゅうり 2ppm   [理由]1、残留試験2事例で、最大残留値が0.60ppmである。      2、国際基準1ppmよりも2倍高い。 (5)みかん(外果皮を含む。) 5ppm   [理由]残留試験2事例で、果実の最大残留値が2.42、果肉で0.12、果皮で12.6ppmである。 (6)なつみかんの果実全体 5ppm   [理由]残留試験2事例で、果実の最大残留値が1.69、果肉で0.11、果皮で5.34ppmである。 (7)レモン、(8)オレンジ、(9)グレープフルーツ 、(10)ライム、(11)その他のかんきつ類果実 各5ppm   [理由]1、(7)から(10)では、当該果実の残留データが不明で、みかんの果実が参照されている。2016年は、なつみかんの果実が参照されていた。      2、すだちの残留試験1事例、かぼすの残留試験2事例で、それぞれの最大残留値が0.17、0.91ppmである。 (12)なつみかんの果実全体 5ppm   [理由]1.残留試験2事例で、果実の最大残留値が1.69、果肉で0.11、果皮で5.34ppmである。     2、2016年には、他の柑橘類出参照とされていたが、今回は、みかん果実に変更された。 (13)りんご 2ppm   [理由]残留試験2事例で、最大残留値が0.53ppmである。 (14)もも(果皮及び種子を含む。) 10ppm   [理由]現行基準0.7ppmが、残留データ不明の国際基準10ppmに緩和されている。 (15)おうとう 10ppm   [理由]1、残留試験2事例で、最大残留値が5.44ppmである。    2、国際基準7ppmよりも緩和されている。 (16)いちご 10ppm   [理由]1、残留試験2事例で、最大残留値が1.79ppmである。     2、残留データ不明の国際基準10ppmが援用されている。 (17)ぶどう 20ppm   [理由]1、小粒の残留試験2事例で、最大残留値が11.6ppmであり、        大粒の残留試験4事例で、最大残留値が7.77ppmである。     2、残留データ不明の国際基準15ppmをさらに緩和している。 (18)キウィー 15ppm   [理由]残留データ不明の国際基準15ppmが援用されている。 (19)ホップ 100ppm   [理由]1、残留試験2事例で、最大残留値が74ppmである。     2、このように高濃度で残留する農薬は適用を認めるべきでない。 (20)その他のスパイス 20ppm   [理由]みかん果皮の残留試験2事例で、最大残留値が12.6ppmである。 【意見3】全体的に残留基準が高すぎる。残留実態調査を実施し、再考すべきである。   [理由]1、区分別の推定摂取量を下表に示したが、作物別のTMDIの寄与率は、その他野菜が一般では43%、幼小児では19%であり、レタスの比率もたかく、幼小児でブドウの寄与率も高い。 国民全体    幼小児    妊婦     高齢者 推定摂取量    TMDI EDI TMDI EDI TMDI EDI TMDI EDI 単位:μg/人/day 1628.3 636.6 1018.3 380.6 1672.6 612.5 1890.3 744.9 ADI比(%) 17.4 6.8 36.3 13.6 16.8  6.2 19.8  7.8     2、EDIの算出に用いられた農薬暴露量は、うめ、その他の果実、アーモンド、その他のナッツ類以外、残留基準値より低く見積られている。   たとえば、レタスの残留基準30ppm→暴露量11.5ppm、ブドウ20ppm→5.76ppm     3、残留実態に見合った基準にすべきである。現に、キュウリは現行2ppmは改定で1ppmに強化されている。