■ピリフルキナゾンの残留基準設定について 受付番号;495200266000000003 受付年月日:2020/11/25 ★提出意見 ピリフルキナゾンの残留基準についての【意見】である 【意見1】にらの残留基準を15ppmにすることに反対である。もっと低値にすべきである。   [理由]残留試験3事例で、散布1日後の最大残留値8.60ppmであるが、1.86ppmの事例もあり、バラツキが大きすぎる。残留試験の事例を増やすとともに、残留実態を踏まえて、再検討すべきである。 【意見2】ブロッコリーといちごの現行基準 2ppmを1ppmに強化したが、これは、分析対象成分を、親化合物のみにしたからである。代謝物を含めるべきである。   [理由]いずれも、今までのパブコメで、代謝物を含め、プロッコリーの最大残留値が0.60ppm、いちごの最大残留値0.98ppmであり、現行基準2ppmが高すぎると主張してきた。 【意見3】下記の食品の残留基準について、いままでのパブコメで、試験事例がないか少なく、高すぎるとして、低値化を求めたが、まだ、高すぎる作物もある。、残留実態を調べ、再考をもとめる。 (1)レタス(サラダ菜及びちしゃを含む。)7ppm   [追加理由]現行基準10ppmを強化したが、まだ、高すぎる。 (2)その他のなす科野菜、(3)あんず、(4)うめ 各3ppm   [追加理由]現行基準5ppmを強化したが、まだ、高すぎる。 (5)おうとう 2ppm (6)ぶどう 3ppm (7)茶 20ppm (8)その他のスパイス 5ppm 【意見4】全体的に残留基準が高すぎる、残留実態にみあうよう、低値にすべきである。   [理由]1、ラットとマウスの発がん性試験で、精巣間細胞腫の発生頻度増加が認められている。非遺伝毒性メカニズムと考えられているものの、このような農薬の摂取は出来るだけ、へらすべきで、残留基準を低値にすればよい。。    2.推定摂取量の算出結果は下表のようで、TMDIの対ADI比が、すべての区分で130%以上で、安全の目安の80%を超えている。とくに、TMDIへの寄与率が高いのは、茶とレタスである。  同比を低くみせかけるため、暴露量を残留基準より低く仮定したEDIが算出されている。低い暴露量にみあうように、残留基準を低値に設定すればよい。   56食品中、53食品で、残留基準より低い暴露量を仮定している。    たとえば、はくさい:残留基準0.7ppm→暴露量0.02ppm、ばれいしょ:0.05ppm→0.03ppm      にら:15ppm→4.547ppm、ぶどう:3ppm→0.74ppm、茶:20ppm→4.183ppm  国民全体   幼小児   妊婦     高齢者  推定摂取量 計 TMDI EDI TMDI EDI TMDI EDI TMDI EDI 単位:μg/人/day) 413.4 85.0 200.9 51.0 382.4 91.8 503.1 96.4 ADI比(%)      150.1 30.9 243.5 61.9 130.7 31.4 179.4 34.4   3、短期推定摂取量ESTIの算出においては、暴露量を残留基準より高くした食品が一般区分で26種、 逆に、暴露量を残留基準より低く仮定した食品9種がみられる。  たとえば、レタス:残留基準2ppm→暴露量4.23ppm、茶:20ppm→1.138ppmとなっている。    なお、ベースとなるARfDは、 国民全体の集団 では、1 mg/kg 体重であるが、 妊婦又は妊娠している可能性のある女性 では、妊娠ラットへの経口投与による発達神経毒性試験結果から得た0.05 mg/kg 体重と評価されている。  このため、一般国民や幼小児区分で、ESTI/ARfDが10%を超える食品はないが、 妊婦又は妊娠している可能性のある女性区分では、同比は、以下のように高い。   はくさい**、トマト、とうがらし**、とうがん**、なつみかん、オレンジ*、ぽんかん、日本なし、西洋なし:20%    ブロッコリー**、グレープフルーツ、マンゴー:30%    にら**:40%    レタス類*:50%    ぶどう :80%  ちなみに、わたしたちは、個別食品ごとに、対ARfD比が10%を超えないことをめざしている。*印は残留基準>暴露量、 **印は残留基準<暴露量