受付番号 | 202007170001005094 |
提出日時 | 2020年07月17日13時26分 |
提出意見 |
■ピジフルメトフェンの残留基準についての【意見】である 【意見1】下記の食品の残留基準を2ppm以上にすることに反対である。もっと低値にすべきである。 (1)大麦 4ppm [理由]1、アメリカでの残留試験12事例で、最大残留値2.56ppmであったが、半数は0.5ppm以下である。 2、カナダでの5事例で、最大残留値0.580ppmである。 3、アメリカの残留基準4ppmを採用している。 (2)その他の穀類 4ppm [理由]1、アメリカのオート麦の残留試験16事例で、最大残留値2.08ppmであるが、0.5ppm以下の事例が13ある。 2、アメリカとカナダの大麦が参照され、アメリカの残留基準4ppmを採用している。 (3)レタス(サラダ菜及びちしゃを含む。) 40ppm [理由]1、アメリカのレタスの残留試験8事例で、散布0日後の最大残留値4.52ppm、リーフレタスでは、散布0日後の最大残留値12.3ppmである。散布日当日の残留量を超える値を基準にすべきでない。 2、アメリカのほうれんそう(最大残留値15.6ppm)が参照されている。 3、アメリカの残留基準40ppmが採用されている。 4、TMDIへの寄与率が35.7%と高い。 (4)セロリ 15ppm [理由]1、アメリカの残留試験8事例で、散布0日後の最大残留値8.12ppmである。散布日当日の残留量を超える値を基準にすべきでない。 2、アメリカの残留基準15ppmが採用されている (5)ほうれんそう 40ppm [理由]1、アメリカの残留試験8事例で、散布0日後の最大残留値15.6ppmである。散布日当日の残留量を超える値を基準にすべきでない。 2、アメリカの残留基準40ppmが採用されている。 3、TMDIへの寄与率が47.6%と高い。 (6) ぶどう 2ppm [理由]ぶどうの残留データが明らかでない国際基準1.5ppmより緩い。 (7)その他の果実 2ppm [理由]具体的な果実の残留データが明らかでない国際基準1.5ppmより緩い。 【意見2】全体的に残留基準が高すぎる。残留実態を調べ、もっと低値にすべきである。 [理由]1、マウスの発がん性試験において、雄で肝細胞腺腫及び癌の発生頻度増加が認められているが、非遺伝毒性メカニズムとされている。 メカニズム試験の結果をもとに、ピジフルメトフェンによる肝細胞腫瘍発生機序のヒトへの外挿性は低いと考えられたが、このような農薬の摂取は出来るだけ、減らすべきである。 2、摂取推定量TMDIの対ADI比は、下表に示すように、どの区分でも33%以下であるが、国民全体区分で、TMDIへの寄与率が高い食品は レタス35.7%、ほうれんそう47.6%と高く、この2種で83.3%をしめる。 同比をさらに低くみせるため、すべての作物での暴露量を残留基準より低く見積もり、EDIが算出されている。 たとえば、ほうれんそうとレタス:残留基準40ppm→暴露量11.855ppm、ぶどう:2ppm→0.29ppm、トマト:0.6ppm→0.166ppmなどである。 残留実態が低ければ、これに見合って残留基準を低値にすれば、消費者の安心・安全につながる。 国民全体 幼小児 妊婦 高齢者 摂取推定量 TMDI EDI TMDI EDI TMDI EDI TMDI EDI μg/人/day 1075.9 205.3 531.5 108.1 1227.6 233.1 1248.1 233.4 ADI比(%) 19.7 3.8 32.5 6.6 21.2 4.0 22.5 4.2 3、短期推定摂取量ESTIの対ARfDにおいても、すべての食品で残留基準より低い暴露量を仮定して算出されている。 たとえば、レタス類及びほうれんそう:残留基準40ppm→暴露量15.6ppm セロリ:残留基準15ppm→暴露量8.12ppm その結果、同比が高いのは、国民一般区分で、レタスとほうれんそう30%、幼小児区分でレタス50%、ほうれんそう60%である。 国民一般区分で10%であるセロリは、残留基準=暴露量とすれば、同比は18%となる。 以上 |