残留基準パブコメ20/05/13〜06/11 募集


アルドリン及びディルドリン
受付番号 202006100000992193
提出日時 2020年06月10日12時52分
提出意見 ■アルドリン及びディルドリンの残留基準についての【意見】である。

【意見1】キャベツら農作物46種、畜産品20種、魚介類4種、はちみつの残留基準を削除したことに、賛成である。ただし、一律基準を0.01ppmより、低値にすべきである。
  [理由]1、アルドリン、ディルドリンとも、POPs条約により、国際的に製造使用が禁止され、日本でも化審法第一種特定化学物質であり、かつ農取法の販売禁止農薬であるため、国内外での適用はないが、過去に使用されたものによる汚染が原因で、いまだ食品中に検出されている。食品汚染による人の摂取をなくするために、出来る限り低い基準にすべきである。
   2、両物質は発がん性や遺伝毒性を有するだけでなく、環境ホルモン作用があり、生殖系、免疫系、神経系にも影響を及ぼすため、食品の規制は、厳しくすべきある。
   3、両剤は、農薬以外の用途でも身の回りで多く使われ、使用された製品の廃棄・埋設地域の環境指針濃度は大気中 0.000035mg/m3、水中0.00026mg/L、土壌溶出量0.00026mg/Lとなっており、生活及び自然環境汚染由来の食品汚染防止が一番重要である。


【意見2】すべての食品について、現行の不検出=一律基準0.01ppmをもっと低値にするだけでなく、残留調査結果をもとに、基準を全面的に見直すべきである。
  [理由]1.食品別の残留基準の種類数は下表のようである。
 基準値 0.01ppm又は基準なし 0.02ppm  0.05ppm 0.1ppm 0.2ppm 0.3ppm 1ppm
 農作物  58種 7種 43種 26種  1種
 畜産品    20種と乳0.006 2種 5種
 魚介類    6 種                2種      1種
 はちみつ                      1
 ミネラルウオーター0.00003ppm
  2.【意見1】の [理由]も参考にされたい。
 
【意見3】全体的に残留基準が高すぎる。残留調査に基づき、もっと低値にすべきである。
  [理由]1、摂取推定量TMDIの算出において、すべての食品で、残留基準より低い暴露量を仮定して、EDIを求め、対ADI比を低くみせている。しかも、暴露量を0.0000とした食品が、米など46種ある。

  区分    国民全体  幼小児   妊婦  高齢者
摂取推定量   TMDI  EDI  TMDI EDI  TMDI EDI TMDI   EDI
(μg/人/day)86.4 0.6 51.7 0.4 73.8 0.6 94.6 0.6
対ADI比%  2.8 29.9    4.8 46.2   1.8 19.4   3.3 36.2

2、国民全体区分でTMDIへの寄与率が32%である魚介類や25%である畜産品は、現行基準をさげるか、該当食品の摂取量を減らすよう、国民に注意喚起すべきである。

以上