残留基準パブコメ20/04/10〜05/09 募集


プロチオコナゾール
受付番号 202005080000988367
提出日時 2020年05月08日17時12分
提出意見 ■プロチオコナゾールの残留基準についての【意見】である

【意見1】下記の作物の残留基準を2ppmとすることに反対である。もっと低値にすべきである。
 
(1)ブルーベリー 2ppm
 [理由]1、アメリカの残留試験11事例で、散布7日後の最大残留値1.0ppmである。
   2、国際基準1.7ppmより緩いアメリカ基準2ppmが採用されている。

(2)ハックルベリー 2ppm
 [理由]1、ハックルベリーの残留データは不明で、アメリカのブルーベリーが参照されている。
   2、国際基準1.7ppmより緩いアメリカ基準2ppmが採用されている。

(3)その他のベリー類果実 2ppm
 [理由]1、具体的なベリー類の残留データは不明で、アメリカのブルーベリーが参照されている。
   2、国際基準1.7ppmより緩いアメリカ基準2ppmが採用されている。


(4)その他のスパイス 2ppm
 [理由]1、具体的なスパイスの残留データは不明な国際基準1.7ppmより緩和されている。


【意見2】下記の日本では適用登録のない作物の残留基準を0.4ppmとすることに反対である。もっと低値にすべきである。

(1)小麦 0.4ppm
 [理由]1、アメリカの残留試験33事例で、最大残留値0.05ppmであるが、<0.02ppmの事例が27ある。
   2、国際基準0.1ppmやアメリカ基準0.35ppmより緩和されている。
   3、TMDIへの寄与率が一番たかく、国民全体区分で、34%である。

(2)大麦 0.4ppm
 [理由]1、アメリカの残留試験25事例で、最大残留値0.15ppmであるが、<0.02ppmの事例が12ある。
   2、国際基準0.2ppmやアメリカ基準0.35ppmより緩和されている。

(3)ライ麦 0.4ppm
 [理由]1、ライ麦の残留データは不明で、アメリカの小麦やとうもろこしが参照されている。
   2、国際基準0.06ppmやアメリカ基準0.35ppmより緩和されている。

(4)とうもろこし 0.4ppm
 [理由]1、アメリカの残留試験20事例で、散布14日後の最大残留値0.07ppmであるが、<0.02ppmの事例が19ある。

(5)そば 
 [理由]1、そばの残留データは不明で、アメリカの小麦やとうもろこしが参照されている。
   2、アメリカ基準0.35ppmより緩和されている。

(6)その他の穀類
 [理由]1、具体的な作物の残留データは不明で、アメリカの小麦やとうもろこしが参照されている。
   2、国際基準0.06ppmやアメリカ基準0.35ppmより緩和されている。

(7)綿実 0.4ppm
 [理由]アメリカの残留試験26事例で、最大残留値0.256ppmであるが、0.1ppm以下の事例が18事例ある。


【意見3】プロチオコナゾールは、日本での適用登録がなく、アメリカでは穀類ほかに散布、EUでは、種いも処理に使用されている。また、家畜の飼料にも使われるため、畜産物への残留もみられる。代謝物のM17が残留し、プロチオコナゾールに換算されて、基準に加算されている。発生毒性にも問題があり、このような農薬の摂取は出来るだけ少なくすべきで、残留基準を低値にすべきである。。

 [理由]1、推定摂取量TMDIの対ADI比は、国民全体11.5、乳小児26.5、妊婦11.4、高齢者11.5各%であるが、EDIの算出においては、すべての食品で、残留基準より低い暴露量=作物残留試験成績の平均値を用い、対ADI比を国民全体1.7、乳小児3.9、妊婦1.6、高齢者1.8各%と、低くく見せかけている。
 特に、小麦のTMDIへの寄与率が高いのが気掛かりである。残留実態調査を踏まえ、基準を下げることが、摂取量を低下させ、消費者の安全・安心につながる。

 2、飼料経由で残留する畜産品の基準は、乳が0.004ppmと一律基準より低いが、9品目で0.3ppmと高い。なお、EDIの算出にあたっては、乳の暴露量は0.0003ppmとし、食用部分の残留基準0.3ppm→暴露量0.0033ppmと低値にしている。、

 3、ARfDは。国民全体区分には、ラットやマウスの代謝物M17の急性毒性試験による無毒性量を根拠に1 mg/kg 体重とされ、、妊婦又は妊娠している可能性のある女性区分には、ウサギの代謝物M17の発生毒性試験による無毒性量を根拠に0.02 mg/kg 体重 と決められている。

以上