受付番号 | 202003230000982344/982345/982346/982347/982351 |
提出日時 | 2020年03月23日18時12分/18時16分/18時19分/18時21分/18時38分 |
提出意見 |
■ペルメトリン残留基準についての【意見】である 文字数制限のため5分割して投稿する。 その1 【意見1】米など29食品の残留基準を削除することに賛成である。 [理由]1、国内外で、適用のない作物に、残留基準を設定する必要はない。 2、マウスの2年間慢性毒性/発がん性併合試験において、雌で肝臓及び肺の良性腫瘍の発生頻度増加が認められたが、非遺伝毒性メカニズムと考えられているが、ペルメトリンは環境ホルモン作用があることが知られており、出来るだけ、摂取をへらすべきである。 【意見2】下記の食品の残留基準を2ppm以上に設定することに反対である。もっと低値にすべきである。なお、農薬残留量の経時変化は農薬評価書のデータを用いた。 (1)小麦 2ppm [理由]残留データが不明な国際基準2ppmが採用されている。 (2)大麦 2ppm [理由]残留データが不明な国際基準2ppmが採用されている。 (3)ライ麦 2ppm [理由]残留データが不明な国際基準2ppmが採用されている。 (4)とうもろこし 2ppm [理由]1、とうもろこしの残留試験2事例で、散布14日後の最大残留値0.044ppmである。 2、未成熟とうもこしの残留試験2事例で、散布14日後の最大残留値<0.005ppmである。 (5)そば 2ppm [理由]残留データが不明な国際基準2ppmが採用されている。 (6)その他の穀類 2ppm [理由]具体的な作物の残留データが不明な国際基準2ppmが採用されている。 (7)かぶ類の葉 15ppm [理由]1、残留試験4事例で、乳剤散布の最大残留値6.18ppmであるが、粒剤株元散布の最大残留値は<0.01ppmである。後者の適用に限れば、現行3.0ppmでも高すぎる。 (8)はくさい 5ppm [理由]1、残留試験2事例で、散布7日後の最大残留値1.70ppmである。 2、残留データ不明の国際基準5ppmが採用されている (9)キャベツ 5ppm [理由]1、残留試験10事例で、散布3日後の最大残留値1.44ppmである。 2、残留データ不明の国際基準5ppmが採用されている。 (10)ケール 20ppm [理由]ケールの残留データ不明で、こまつな(最大残留値1.84-12.54ppm)が参照されている。 (11)こまつな 20ppm [理由]1、残留試験2事例は施設栽培で、散布1日後の最大残留値1.84と12.54ppmとバラツキが大きすぎる。散布14日後には、それぞれ0.25、2.78ppmとなっている。 2、現行5ppmを緩和するより、試験事例を増やすべきである。 (12)きょうな 10ppm [理由]1、みずな残留試験6事例は施設栽培で、最大残留値4.84ppmであるが、1日後4.79ppm⇒14日後1.11ppmの事例もある。 2、現行基準3ppmを緩和するより、散布方法を検討して残留値を減らすべきである。 (13)チンゲンサイ 5 ppm [理由]残留試験2事例は施設栽培でで、散布1日後の最大残留値2.58ppmであるが、1日後2.63ppm⇒14日後0.53ppmの事例もある。 (14)ブロッコリー 2ppm [理由]1、残留試験2事例で、散布3日後の最大残留値0.72ppmである。 2、残留データ不明の国際基準2ppmを採用している。 (15)その他のあぶらな科野菜 20ppm [理由]1、具体的な作物の残留データは不明で、こまつな(最大残留値1.84-12.54ppm)が参照されている。 2現行基準3ppmは国際基準0.1ppmよりも緩和している。 その2 【意見2】の(16)につづく その2 受付番号 202003230000982344 からのつづき 【意見2】の (16)アーティチョーク 5ppm [理由]1、アメリカの残留試験5事例で、散布0日後の最大残留値4ppmである。 2、現行基準10ppmを強化したが、まだ、高すぎる。 (17)しゅんぎく 3ppm [理由]残留試験2事例で、最大残留値1.2ppmである。 (18)レタス(サラダ菜及びちしゃを含む。) 20ppm [理由]1、レタスの残留試験2事例で、最大残留値4.16ppm、リーフレタス2事例で最大7.66ppm、サラダ菜2事例で最大6.78ppmであるが、リーフレタス3日後7.66ppmが14日後1.18ppmとなった事例がある。 2、現行基準3ppmを残留データ不明の国際基準2ppmよりも大幅に緩和している。 (19)その他のきく科野菜 2ppm [理由]1、葉ごぼうの残留試験2事例で、散布日後の最大残留値0.94ppmである。 2、現行基準3ppmを緩和したが、まだ、高すぎる。 (20)ねぎ(リーキを含む。) 2ppm [理由]1、残留試験6事例で、最大残留値3.41ppmであるが、1ppm以下の事例もある。 2、現行基準3ppmを強化したが、まだ、高すぎる。 (21)アスパラガス 3ppm [理由]1、残留試験8事例で、散布1日後の最大残留値1.25ppmである。 2、残留データは不明な国際基準1ppmよりも緩和している。 (22)セロリ 2ppm [理由]残留データ不明な国際基準2ppmを採用している。 (23)ピーマン 4ppm [理由]1、残留試験6事例で、散布1日後の最大残留値1.52ppmである。 2、現行基準3ppmを緩和し、国際基準1ppmよりも緩和している。 (24)その他のなす科野菜9 3ppm [理由]1、甘長とうがらしの残留試験4事例で、散布7日後の最大残留値1.10ppmである。 2、残留データが不明な国際基準1ppmよりも緩和している。 (25)その他のうり科野菜 2ppm [理由]1.具体的な作物の残留データは不明で、きゅうり(6事例で、最大残留値0.168ppm)が参照されている。 2、にがうりの残留濃度は、きゅうりの作物残留濃度の5倍=0.84ppmとみなされている 3、現行基準3ppmを強化したが、まだ、高すぎる。 (26)ほうれんそう 5ppm [理由]1、残留試験2事例で、散布14日後の最大残留値1.87ppmである。 2、現行基準=国際基準2ppmでも、高すぎる (27)オクラ 3ppm [理由]残留試験3事例で、散布1日後の最大残留値1.13ppmである。 (28)未成熟えんどう 3ppm [理由]1、残留試験2事例で、散布1日後の最大残留値1.26ppmである。 2、残留データ不明の国際基準0.1ppmよりも緩和されている。 (29)えだまめ 3ppm [理由]残留試験2事例で、散布14日後の最大残留値1.45ppmである。 (30)その他の野菜 3ppm [理由]1、エンサイの残留試験2事例で、散布14日後の最大残留値<0.04ppm、はこべ(2事例で0.38ppm)、つるむらさき(2事例で0.91ppm)である。 2.えだまめ(最大残留値1.45ppm)が参照されている。 (31)みかん(外果皮を含む。) 3ppm [理由]1、残留試験4事例で、果肉の最大残留値0.013ppm、果皮で7.35ppm。果実で1.48ppmであるが、これらは散布であり、0.2%のエアゾルの樹穴への噴射では、<0.05ppmである。 2、残留データ不明な国際基準0.5ppmよりも緩和している。。 (32)なつみかんの果実全体 5ppm [理由]1、残留試験2事例で、散布14日後の最大残留値1.52ppmである。 2、残留データ不明な国際基準0.5ppmよりも緩和している。 (33)レモン 5ppm [理由]1、残留データ不明な国際基準0.5ppmよりも緩和している。 2、すだち(最大残留値2.04ppm)、かぼす(2.14ppm)が参照されている。 (34))オレンジ(ネーブルオレンジを含む。) 5ppm [理由]1、残留データ不明な国際基準0.5ppmよりも緩和している。 2、すだち(最大残留値2.04ppm)、かぼす(2.14ppm)が参照されている。 その3 【意見2】の(35)につづく その3 受付番号202003230000982345 からのつづき 【意見2】の (35)グレープフルーツ 5ppm [理由]1、残留データ不明な国際基準0.5ppmよりも緩和している。 2、すだち(最大残留値2.04ppm)、かぼす(2.14ppm)が参照されている。 (36)ライム 5ppm [理由]1、残留データ不明な国際基準0.5ppmよりも緩和している。 2、すだち(最大残留値2.04ppm)、かぼす(2.14ppm)が参照されている。 (37)その他のかんきつ類果実 5ppm [理由]すだちの残留試験1事例で、散布14日後の最大残留値2.04ppm、かぼす1事例で2.14ppmである。 (38)りんご 2ppm [理由]1、残留試験10事例で、最大残留値1.97ppmであるが、散布では1ppm以下の事例が6件あり、0.2%のエアゾルの樹幹注入では、<0.01ppmである。 (39)日本なし 2ppm [理由]1、残留試験8事例で、最大残留値1.40ppmである。 2、残留データ不明な国際基準2ppmを採用している。 (40)西洋なし 2ppm [理由]西洋なしの残留データは不明で、日本なしを参照し、国際基準2ppmが採用されている。 (41)マルメロ 2ppm [理由]1、残留試験2事例で、散布14日後の最大残留値0.9ppmである。 (42)びわ(果梗こうを除き、果皮及び種子を含む。) 5ppm [理由]1、果肉の残留試験7事例で、最大残留値0.177ppm、果皮6事例で、11ppm、果実6事例で2.33ppmである。 2、残留データ不明な国際基準2ppmよりも緩和している。 (43)もも(果皮及び種子を含む。) 7ppm [理由]果肉の残留試験7事例で、最大残留値0.164ppm、果皮4事例で、22.5ppm、果実7事例で3.38ppmであるが、果実で最大残留値0.49-1.14ppmが3件ある。 (44)ネクタリン 2ppm [理由]1、残留試験2事例で、散布7日後の最大残留値0.70ppmである。 2、残留データ不明な国際基準2ppmが採用されている。 (45)あんず(アプリコットを含む。) 2ppm [理由]残留データ不明な国際基準2ppmが採用されている。 (46)すもも(プルーンを含む。) 2ppm [理由]1、残留試験4事例で、最大残留値0.940ppmである。 2、残留データ不明な国際基準2ppmが採用されている。 (47)うめ 5ppm [理由]1、残留試験4事例で、散布日後の最大残留値2.83ppmである。 2、残留データ不明な国際基準2ppmよりも緩和している。 (48)おうとう(チェリーを含む。) 7ppm [理由]1、残留試験4事例で、散布1日後の最大残留値2.97ppmである。 2、残留データ不明な国際基準2ppmよりも緩和している。 (49)ブルーベリー 3ppm [理由]1、残留試験2事例で、最大残留値1.38ppmである。 2、現行基準5ppmを強化したが、まだ、高すぎる。 その4 【意見2】の(50)につづく その4 受付番号 202003230000982346 からのつづき 【意見2】の (50)その他のベリー類果実 2ppm [理由]1、アロニアの残留試験2事例で、散布14日後の最大残留値0.86ppm、ハスカップ3事例で、散布3日後の最大残留値0.68ppmである。 2、残留データ不明な国際基準2ppmが採用されている。 (51)ぶどう8ppm [理由]残留試験6事例で、散布7日後の最大残留値3.04ppmである。 2、残留データ不明な国際基準5ppmよりも緩和されている。 (52)かき 4ppm [理由]1、残留試験8事例で、散布日後の最大残留値1.76ppmである。 2.現行基準5ppmより強化されたが、まだ、高すぎる (53)キウィー(果皮を含む。) 10ppm [理由]1、残留試験2事例で、散布7日後の果肉の最大残留値0.094ppm、果実で5.15ppmである。 2、残留データ不明の国際基準2ppmよりも緩和している。 (54)アボカド 5ppm [理由]残留データが不明である。 (55)その他の果実 5ppm [理由]オリーブの残留試験2事例で、最大残留値2.54ppm、いちじく事例で0.58ppm、かりん2事例で1.27ppm、さるなし2事例で1.56ppm、はまなす2事例で1.6ppmである。 (56)ごまの種子 2ppm [理由]1、残留試験2事例で、散布3日後の最大残留値0.6ppmである。 2、残留データ不明の国際基準5ppmが強化されたが、まだ、高すぎる。 (57)茶 20ppm [理由]残留試験2事例で、散布35日後の荒茶の最大残留値9.40ppm、浸出液で0.16ppmである。 2、残留データ不明の国際基準20ppmが採用されている。 (58)ホップ 50ppm [理由]残留データ不明の国際基準50ppmが採用されている。 (59)その他のスパイス 15ppm [理由]1、みかん果皮の残留試験4事例で、最大残留値7.35ppmである。 2、残留データ不明の国際基準0.05ppmに比べ、高すぎる。 (60)その他のハーブ 20ppm [理由]1、こまつなが参照されている。 (61)小麦粉(全粒粉に限の。) 2ppm [理由]残留データ不明の国際基準2ppmが採用されている。 (62)小麦はい芽 2ppm。小麦ふすま 5ppm [理由]それぞれ、残留データ不明の国際基準が採用されている。。 (63)牛 豚 その他の陸棲哺乳類に属する動物の筋肉、脂肪 1ppm [理由]l、MDBやSTMRから推定したペルメトリン混合飼料、動物医薬品に由来する噴霧や耳標装着による家畜への投与試験が実施され、組織への残留量が測定されているが、いずれも、実際の飼育による試験ではない。 市場流通する畜産物の実測データを調査して、基準に反映さすべきである。 その5 【意見3】につづく その5 受付番号 202003230000982347 からのつづき 【意見3】全般的に残留基準が高すぎる。残留実態を調査し、もっと低値にすべきである。 [理由]1、意見1の 理由2と同じ。 2、TMDIの対ADI比は、幼小児区分で115%で、目安の80%を大きく超えている。他の区分でも57.5-69.7%と高い。TMDIへの寄与率が高いのは、レタス、茶、キャベツ、小麦、こまつなで、国民一般区分各5-11%である。 TMDIの算出に際しては、畜産品を除く、ほとんどの作物で、残留基準より低値の暴露残留量で評価して、EDIとして、見かけ上、対ADI比を低値にみせかけている。 たとえば、 キャベツ 残留基準5ppm⇒暴露残留量0.13ppm、茶20ppm⇒0.06ppm、レタス20ppm⇒5.44ppm、みかん3ppm⇒0.013ppm、いちご1ppm⇒ 0.29ppmなど。 区分 国民全体 幼小児 妊婦 高齢者 推定摂取量 TMDI EDI TMDI EDI TMDI EDI TMDI EDI μg/人/日 1685.2 498.7 948.9 331.3 1683.0 545.9 1954.7 531.3 対ADI比(%) 61.2 18.1 115.0 40.2 57.5 18.7 69.7 18.9 3、短期推定摂取量ESTIの算出に際して、暴露数値を残留基準よりも低い残留量としている食品は、国民全体で34作物、幼小児で17作物ある。 そのうち、ESTT/ADIが10%を超えるのは、下記のようである。 (*印は残留基準より低い暴露残留量で算出) たとえば、小麦及び大麦 残留基準2ppm⇒暴露量0.96ppm、 たかな20ppm⇒15ppm、レタス20ppm⇒7.76ppm、ほうれんそう5ppm⇒3ppm。 もも7ppm⇒3.38ppm、いちご1ppm⇒0.56ppm、ぶどう8ppm⇒3.04ppm 国民全体区分 30% ケール 20% こまつな、たかな*。グレープフルーツ 幼小児区分 40% こまつな 30% オレンジ もも* 20% はくさい、キャベツ、レタス*、みかん、ぶどう* 4、人の尿中に、PBA (フェノキシ安息香酸)やDCCA(ジメチルシクロプロパンカルボン酸)が検出されているが、これらはピレスロイド類(ペルメトリンも含む)の代謝物であり、摂取経路は明確でないが、人が日常的に汚染物を摂取している査証である。 <参照資料>環境省のパンフ「日本人における化学物質のばく露量について2017」 【意見4】ペルメトリンは、農薬や動物用薬品用途だけでなく、生活環境での衛生害虫等の駆除に用いられるため、栽培された作物や家畜への残留のほか、食品への付着による経口、大気を通じての経気、皮膚付着による経皮などの摂取を総合的に評価する必要がある。 [理由]2018年度のペルメトリンのPRTR届出外排出量は、以下のようで、農薬が11.89トン、身の回りでの殺虫剤等が8.24トンある。 表 ペルメトリン 2018年度の年間排出量(単位 kg/年) 農薬 田 - 果樹園 2705 畑 6939 家庭 666 ゴルフ場 1510 森林 3.9 非農耕地 66 合計 11890 kg/年 殺虫剤 家庭用殺虫剤 1116 防疫用殺虫剤自治体 629 防除業者 1168 不快害虫用殺虫剤 1144 シロアリ防除剤 業務 4184 家庭 - 合計 8241以上 |