2020年12月14日 JAくるめ  御中  私たちは、農薬をはじめとする化学物質による環境汚染・健康被害を出来るだけ減ら  そうと運動している市民団体「反農薬東京グループ」です(下記ホームページ参照)。  貴農協公表された『残留農薬基準超過農産物の発生のお知らせとお詫びならび に当該農産物の自主回収のご報告(12/10更新)』によると、出荷した春菊に残 留農薬が検出され、回収を行っているとのことですが、この件につきまして、 以下のお尋ねをしますので、  12月22日までに、下記にご回答いただければ、幸いです。  なお、担当部署のメアド不明のため、複数メアドに送付しましたが、  他の関係部署にも、転送ください。     =================================================       ★★★反農薬東京グループ★★★ URL http://home.e06.itscom.net/chemiweb/ladybugs/      ================================================== *** お尋ねします  1、本件について、当該春菊の残留農薬分析、注意喚起の発信、その後の回収経過について、日を追って、その経緯を教えてください。    [回答]12月7日 福岡市保健福祉局生活衛生部食品衛生検査所による検査実施      12月8日 福岡大同青果(株)より基準値超過の報告、自主回収の実施(福岡大同青果(株))      12月9日 注意喚起の発信(JAホームページ掲載・生産者へ通知)  2、特に、春菊のイソキサチオンの残留値がたかいことが、気になりましたが、   (2-1)貴農協が報告された調査は、自主検査として理解していいですか。    [回答]自主検査ではありません。福岡市保健福祉局生活衛生部食品衛生検査所の定期検査です。   (2-2)春菊の高残留の理由について、どのような調査をされましたか。    [回答]本人への聞き取り調査を行いました。   (2-3)調査の結果、判明した原因について教えてください。    [回答]家庭菜園(玉ねぎ)にカルホス乳剤とノーモルト乳剤を混用し散布を行い、      残った液剤を春菊の圃場に散布した。   (2-4)貴農協が使用された当該農薬の商品名と登録番号は何ですか。    [回答]生産者が使用した農薬はカルホス乳剤(登録番号第12455号) と      ノーモルト乳剤(登録番号第17733号)です。   (2-5)貴農協の春菊生産者は何名で、それぞれ農薬使用履歴を正しく記載していましたか。     また、春菊生産者の履歴記載簿を確認したのは、いつですか。    [回答] 現在春菊を出荷されている出荷者は研究会組織で出荷される生産者3名と      個人で出荷される生産者1名 (当該生産者) の合計4名です。      研究会員3名は周年栽培であるため半期に一度の確認を行っていましたが、      個人出荷の生産者の防除履歴は確認していませんでした。 問題発覚後に本人確認をしました。   (2-6)貴農協は『生産部会・研究会以外の生産者については分析をしていませんでした。』     とされていますが、該当しない生産者についてどのように対応していましたか。    [回答]残留農薬分析は実施していませんでした。   【追加質問】    貴農協で、イソキサチオンを含む登録農薬を使用されていますが、    春菊及びたまねぎに適用された製剤の登録番号ごとに、    適用病害虫、使用方法及び希釈倍率、使用液量、使用時期、    使用回数を教えてください。 [回答]:春菊への登録内容        カルホス微粒剤F (登録番号第13873号)        適用病害虫 ネキリムシ類        使用方法 作条処理土壌混和        使用量 6kg/10a 使用時期 定植時 使用回数 1回       たまねぎへの登録内容        カルホス乳剤(登録番号第12455号)        適用病害虫 タマネギバエ        使用方法 土壌灌注        希釈倍数 500〜1000倍 使用液量        育苗箱(約30×60×2.5p、使用土壌約2L)1箱あたり500?使用時期        定植前  使用回数 1回  3、農薬残留について   (3-1)当該春菊の残留分析を実施した機関はどこですか。    [回答]福岡市保健福祉局生活衛生部食品衛生検査所   (3-2)分析された農薬成分は、何ですか。    [回答]福岡市で検査していますので、福岡市へお尋ねください。   (3-3)そのうち検出された成分は何ですか。     検体数、検出数、検出範囲を一覧でお示しください。    [回答]春菊1検体を検査し、検出されたのは以下の3成分です。      イソキサチオン (基準値0.05ppm・検出値:8.4ppm)      テフルベンズロン(基準値0.01ppm・検出値:0.85ppm)      アラクロール (基準値0.01ppm・検出値:0.03ppm)   (3-3)検出成分のうち、残留基準を超えた農薬成分はどれで、それぞれ、何検体ありましたか。    [回答]春菊1検体を検査し、 検出された3成分はいずれも基準値超過していました。   (3-4)貴農協は、たまねぎに散布すべき農薬を春菊に散布したとされていますが、隣接圃場からのドリフトによるイソキサチオンの汚染残留は確認されましたか。    [回答]隣接圃場も全量廃棄処分したため、 ドリフトの確認はしていません。  4、違反春菊の回収について   (4-1)当該春菊は、どの地域に、どの程度販売されましたか。    [回答]当 JAは福岡大同青果(株)様へ販売しましたので、福岡大同青果様の販売先は      福岡大同青果(株)様のホームページで公表している店舗で販売しています。      具体的には福岡県内の8企業14店舗となっています。   (4-2)また、それぞれの地域での回収状況はどうなっていますか。    販売店が判明している場合、店ごとに販売数、回収数を教えてください。    [回答]店舗名は判明していますが、福岡大同青果(株)様のホームページで公表している      内容と同じ内容を確認しています。      販売日:12/5(土)・12/7(月)・12/8(火)      販売数:568袋(回収済み300袋・未回収268袋)   (4-3)回収された春菊の処理はどうされましたか。    貴農協で処理されましたか。その処理方法も教えてください。    [回答]回収は、販売先である福岡大同青果(株)様により実施しており、      当JAでの処理はございません。  5、健康被害について   (5-1)当該春菊を購入者が食べたケースは何件ありましたか。    [回答]現時点で未回収が268袋ありますが、そのうち喫食された件数は不明です。   (5-2)健康被害の報告がありましたか。あれば、その件数、症状を教えてください。     [回答]当該春菊を喫食したことによる健康被害の報告は現時点では受け付けていません。  6、その他   (6-1)本件については、農薬取締法や食品衛生法違反の疑いがあると考えますが、貴農協は、    法違反の有無についてどのように判断しておられますか。    [回答]今回の案件は「農薬取締法」「食品衛生法」違反と判断しています。 行政の指導の下、      真摯に対応させていただきます。   (6-2)貴農協は、再発防止策として以下をあげておられますが、その実施状況等を教えてください(項目ごとに→で示しています。)    1)園芸生産部会長・研究会長・出荷者に対して文面にて農薬の適正使用注意喚起を実施      → 該当文書をメール添付で送付してくだされば幸いです。     [回答]2月9日付にて緊急的に組織代表者や出荷者へ文書にて通知しています。       また、12月11日組織代表者を招集し、 経過報告と注意喚起を実施しました。       なお、当該文書は内部文書取扱いとさせて頂きます。    2)全ての出荷者に対して農薬の安全使用講習会を実施     →講習会は何回かにわけて実施されますか。      講習会の対象者と講習会の開催場所と日程を教えてください。     [回答]安全講習会の生産組織単位や地域単位等の開催を予定していますが、       開催方法及び日程は現在調整中です。    3)生産履歴の緊急点検を実施     →緊急点検はどのようにして実施されますか。予定日及び点検内容を教えてください。結果がでましたら、公表していください。     [回答]各生産者からの生産履歴を回収し、 不適切な使用がないか確認をしています。       内部点検のため、 点検結果の公表は予定していません。    4)全品目の残留農薬検査を実施     →分析の実施予定及び結果公表予定を教えてください。     [回答]現在の出荷品目の残留農薬検査を進めています。       分析点数と分析終了予定は検査機関と調整中です。       内部調査のため、 検査結果の公表は予定していません。    5)個人出荷者に対する農薬適正使用講習会を実施     →講習会は何回かにわけて実施されますか。      講習会へ個人出席者の選定はどのようにして行われますか。      また、講習会はどこで、どのような日程で行われる予定ですか。。     [回答] (6-2)の回答の通りです。 以上