■富山工場での倉庫火災について  2020年7月27日 csr_pr@nissanchem.co.jp/ 日産化学株式会社社長 木下 小次郎 様 経営企画部 CSR・広報室 御中  私たちは、農薬をはじめとする化学物質による環境汚染・健康被害を出来るだけ減ら  そうと運動している市民団体「反農薬東京グループ」です(下記ホームページ参照)。  6月12日、貴社富山工場で、火災が発生し、公表されたお詫び第一報によりますと、『一時的に塩素系ガスが発生いたしましたが、 工場敷地外周辺で当該ガスは検知されておりません。』とされています。さらに、お詫び第二報では『原因:吸湿により発熱しやすい廃棄予定の規格外塩素系洗浄剤が、アルミ袋シール包装の不良により吸湿して温度が上昇し、 その熱によって周囲の紙製ドラム等から発火したものと推定しております。 対策:当該保管の際のシール包装の確認、記録を確実に行うとともに、速やかな廃棄処理を実施します。』となっています。  この件について、以下のお尋ねをしますので、8月2日までに、下記にご回答くだされば、幸いです。 *** お尋ねします 1、倉庫火災について、発生から鎮火までの経緯をおしえてください。  また、『事故発生当日、工場周辺の小中学校4校にて、登校の遅れがありました。』と されていますが、何時、どこへ、どのような通知をされましたか。 2、富山工場では、どのような塩素含有製品を取り扱っておられますか。   同工場では、イソシアヌル酸系製品が製造されていますが、貴社が販売されている 塩素系イソシアヌル酸系殺菌・消毒剤を製造されていますか。 3、当該一般倉庫には、どのような塩素系物質を含む物品が、どの程度、保管されてい ましたか。製造原料、販売用製品、廃棄を目的とした回収製品に分けて、教えてください。   できれば、物品ごとの数量をお願いします。 4、火災による物的被害には、焼損として『廃棄予定の塩素系殺菌消毒剤』とあり、 原因については、『廃棄予定の規格外塩素系洗浄剤の吸湿・発熱により、紙製ドラム缶 等から発火』と推定されていますが、   塩素系殺菌消毒剤というのは、塩素化イソシアヌル酸系物質ですか。  他の塩素系物質があれば、その名称を教えてください。  また、規格外塩素系洗浄剤というのは、何ですか。規格外との意味を具体的に教えてくささい。 5、貴社報告には『一時的に塩素系ガスが発生いたしましたが、 工場敷地外周辺で当該ガスは検知されておりません。』とありますが、具体的に分析された物質はなにですか。 試料採取場所とともに、分析結果をお示しください。また、当該ガス以外に分析された、他の塩素系物質についてもお願いします。 6、わたしたちは、塩素系物質に不純物として含まれていたり、加熱・燃焼によって 新たに生成されるダイオキシン類の発生を危惧しています。  今回の火災により発生した塩素系ガス中には、ダイオキシン類は含まれていましたか。  また、火災後、工場内外の大気、土壌、水系(工場廃水も含む)などのダイオキシン類の調査を実施されましたか、結果があれば、お示しください。 7、火災中及び現在に至るまで、従業員や周辺住民から、クレームや健康被害の訴えがあれば、その内容と人数を教えてください。 8、当該洗浄剤が吸湿により発熱し、発火原因となったとされていますが、この結論は、 専門家による原因調査の結果。明かされたのでしょうか。  吸湿で、何度くらいになりましたか。  吸湿により発熱する物質を、可燃物とともに、保管することは危険なことは自明ですが、本件の発火のメカニズムを事例や文献などで、教えてください。 9.、6月19日に消防当局へ報告をされたということですが、同報告をお示しくだされば 幸いです。また、火災後、消防当局から、指導がありましたか。あれば、その内容と 貴社の対策を教えてください。  以上